▲TBS「アンナチュラル」公式HPより
2018年の冬ドラマも全ての番組が幕をおろした。
「アンナチュラル」や「BG~身辺警護人~」「99.9-刑事専門弁護士- SEASONⅡ」など、ニュースを沸かせた話題作も多く、若手の役者が主演として多数起用されていることも注目されていた。
毎日2400人から視聴調査を行っているテレビウォッチャーのデータを元に、2018年冬ドラマの満足度を紐解いてみた。
最高満足度は「アンナチュラル」
プライム帯民放ドラマで、最高満足度を記録したのは、石原さとみ主演ドラマ「アンナチュラル」の平均満足度4.05であった。(5段階評価)
「アンナチュラル」は法医学をテーマにした物語であり、「逃げるは恥だが役に立つ」などで脚本をつとめた、野木亜紀子の脚本力が光る作品となっていた。
「アンナチュラル」は初回満足度ランキングでは「99.9-刑事専門弁護士- SEASONⅡ」に次ぐ2位となっていたが猛追をみせ、最終話にてついに逆転。2018年冬ドラマの最高満足度ドラマに輝いた。「アンナチュラル」は男性満足度4.06・女性満足度4.05と男女共に高い満足度を獲得したことが1位に輝いた要因であった。
男性満足度1位は「99.9-刑事専門弁護士-」
全体満足度では「アンナチュラル」に逆転を喫したものの、男性満足度では「99.9-刑事専門弁護士- SEASONⅡ」に軍配が上がった。「99.9-刑事専門弁護士- SEASONⅡ」の男性満足度は4.13となっている。
女性満足度は3.98と男性満足度ほど数値を伸ばせなかったのが「アンナチュラル」に惜敗した原因のようだ。「99.9-刑事専門弁護士-」の松本潤は、格好いいシーンなどは少なく、コミカルに徹していたことも女性満足度が伸び悩んだ原因だろう。
満足度上昇数1位は「トドメの接吻」
初回満足度と平均満足度を比較し、その上昇数を示したランキングでは、山﨑賢人主演ドラマ「トドメの接吻」が初回満足度3.09から平均満足度3.69へと大幅に上昇し、1位に輝いた。
若手主演が目立つ2018年冬ドラマであったが、満足度的にみると若手主演ドラマは苦戦を強いられていた。その中でも頭ひとつ飛び出したのが、山﨑賢人であった。特に男性満足度の伸び率は凄まじく、初回男性満足度2.92から、平均男性満足度3.97へと上昇。
今までは少女漫画実写化の定番としてしか山﨑賢人を捉えていなかった人もこのドラマをきっかけに見方を変えたという人も多いだろう。
まとめ
テレビウォッチャーでは高満足度の基準を3.7と定めており、2018年冬ドラマで高満足度を達成したのは「アンナチュラル」「99.9-刑事専門弁護士-SEASONII」「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」「隣の家族は青く見える」の4作品のみであり、不作のシーズンであった。
しかし、その中でも「アンナチュラル」という名作が生まれ、「トドメの接吻」という大幅な伸び率を記録したドラマもあった。ドラマ界の未来のためには、必要なシーズンだったのではないだろうか。