2017年11月まで香港のスタークルーズが運行している『スーパースターヴァーゴ』による7泊8日の船旅。
前回、記者は初乗船し船旅をレポートした。しかし、台風の影響で航路変更となり宮古島、沖縄とまわり那覇で下船して航空機で帰京した。海象事由なのでだれの責任でもないとはいえ、本来の航路である大阪、横浜に戻ることができなかったのは悔やまれる。そこで、再度乗船し横浜に戻ってくる船旅を敢行した。題して「横浜に戻るぞ!『スーパースターヴァーゴ』でリベンジ航海日誌」。連載でレポートする。後編は上海から横浜まで。
前回の記事は以下を参照。
※参考記事
【動画多数】航海日誌・前編『スーパースター ヴァーゴ』破格なクルーズ客船とその魅力
https://rensai.jp/230725 [リンク]
【動画多数】航海日誌・中編『スーパースター ヴァーゴ』破格なクルーズ客船とその魅力
https://rensai.jp/230899 [リンク]
【動画多数】航海日誌・後編『スーパースター ヴァーゴ』破格なクルーズ客船とその魅力
https://rensai.jp/230898 [リンク]
■20 スーパースターヴァーゴ オリジナルムービーVer2
https://youtu.be/VR78ZpR_HDk
東シナ海終日航海 CNSHA/JPOSA
時刻変更で上海の出港が夜になってしまった関係で、大阪入港時刻が1時間遅くなり、大阪の出港時刻も1時間遅くなった。大阪での滞在時間は変わらないが、持てる力をフルに発揮して速力25ノットで東シナ海を爆走する。
■33 スーパースターヴァーゴ CNSHA/JPOSA 東シナ海航行レポート3
https://youtu.be/_QB37LA3gdc
朝食は常習化しつつある強制パスをして、昼食を「パビリオン」でとる。
時間のある時にカジノを「視察」していたら5500香港ドルになってしまった。スロットマシンしかしないが、テーブルゲームでは中国人が何やら賑やかである。カジノの会員カードに未精算の現金がたまる仕組みで、カジノの外にある専用ATMで引き出すことができる。もちろんキャッシャーでも現金を受け取ることはできる。
記者はこのお金で引き続き下船まで「視察」をするが、おそらくなくなる。(実際になくなった)
7デッキではリズムダンス「チャチャチャ」の講習が行われていた。みなさん意外と積極的に参加して踊っていた。
さて、前回水着がないので入ることができなかったプールとジャグジーに行ってみた。
風が強く音声がほとんど使い物にならなかったので、字幕でご勘弁いただきたい。
■34 スーパースターヴァーゴ CNSHA/JPOSA パルテノンプール&ジャグジー
https://youtu.be/bevYuD-GkAA
夕食はスターダイニングルームへ。
ミネストローネはトロトロに煮込んであり、おいしかった。
このチキンは、本当に無料レストランなのかと疑わしくなるくらいボリューム感満点だった。
デザートはブリュレ。しかし生クリームたっぷりで、女性が本当に好きそうなものだった。
夜食はおなじみの「リド」。麺類にパンにチャーハンにと取り合わせが無茶苦茶だが、何となくどれも食べたかったので欲張ってしまった。
キャビンにはハウスキーピング作「ゾウさん」。
大阪到着前日の夜に旅券を返却してもらう。これ以降は下船まで旅券は自分で保管する。
中国の入出国証印が初めて確認できる瞬間だ。
同時に、日本の税関申告書をもらっておく。横浜で下船する人でも必ず大阪で入国審査を受けなければならない。でなければ横浜で下船できなくなるので注意が必要だ。
税関申告書は大阪での下船時と横浜での下船時それぞれに必要だ。つまり税関の旅具検査は2回受けなければならない。
これで6日目は終わり。
大阪港 JPOSA
朝食は「サムライ」で和食をいただく。
7日目は大阪港に入港予定だ。前回は大阪が宮古島に振替になってしまったので、国際航路で大阪港に到着するのは初めての経験となる。
■35 スーパースターヴァーゴ JPOSA 大阪港入港レポート
https://youtu.be/XFeorJVD2q4
大阪では天保山に着岸する。天保山というくらいだから山があるのかといえばちゃんとある。天保山公園の中に「山頂」が存在するし、二等三角点もあり公式に測量で使用される。その天保山の標高は4.53メートル。453センチメートルだ。
山岳会もあり山岳救助隊もある。救助要請はないと思うが、公園の中のどれが山頂なのかが見つけられずウロウロしていると山岳救助隊がいれば「遭難者」認定され、ちゃんと山頂まで導いてくれるというわけだ。くれぐれも天保山で遭難はしないでいただきたい。帰船できなくなる恐れがある。
■36 スーパースターヴァーゴ JPOSA 大阪港着岸レポート
https://youtu.be/ujoSkdV9jQc
冗談はさておき、入国審査を終え税関の旅具検査を済ませるといきなり本船の横に出る。帰船する際には「関係者以外立入禁止」の看板を関係者なので堂々と入ればよい。
地下鉄大阪港駅まで徒歩で10分ほどかかるので、本船の前から大阪市営バスを利用することもできる。大阪駅やなんば方面にはここからバスで1本だ。
大阪での帰国証印は予想通り「OSAKA」だった。
記者はなんばまで行き、サウナで汗を流した後、自由軒に行った。
ドライカレーに生卵で有名な同店だが、ステーキもおいしい、昭和の洋食屋だ。
南海難波駅まで歩いて、天保山に戻るバスに乗車する。記者は大阪に住んでいたことがあるので、大阪はよく知っている、したがってこれだけで帰船したが、時間は十分にあるので神戸でも京都でも奈良でも行くことは可能だ。くれぐれも電車の時刻だけは確認して遠征したい。
駅前の6番乗り場から天保山行に乗車する。バスはおおむね12分毎に運行されている。
終点の一つ前、天保山ハーバーレッジで下車すると本船の目の前だ。
アクセスカードをチェックしてもらってボーディングブリッジから乗船する。
天保山大観覧車が美しい。いよいよ出港だ。
■37 スーパースターヴァーゴ JPOSA 大阪港出港前レポート
https://youtu.be/c9DBQO5bKu8
大阪港を出港すれば最後の晩餐。「パビリオン」で。
そして前回行けなかった美容院。普段日本では理容院しか行かないが、船内では美容院。
受け付けはサロンとヘルスセンターで共通だ。ここも国際色豊かで、写真左からタイ人、ベトナム人、中国人と日本人の記者4名の国籍がみんな違うという国際会議状態。国際会議の言語は英語、そう、英語しか通じない。何か変だ、忘れてやしないか。しまった。髪を切るのはいいが、指示はすべて英語で行わなければならないという超難関に椅子に座るまさにこの瞬間まで気が付かなかったのだ。
仕方がないので、ナチュラルとか、ショートとか単語を並べて最後は「イントラスト!」(任せます)と言ってしまった。
カットが終わって洗髪台へ。この椅子が優れもので、マッサージチェアになっていた。
終わってみると、あらすっきり。
後日談だが、帰国して仕事で会う女性には最初の一言で「髪切りました?」と問われ、おおむね好評だった。
気になるお値段は108香港ドル(1600円ほど)と激安。毎月通いたいくらいだ。
サロンは12デッキにあるので、そのままパルテノンプールサイドで月夜を眺めながら最後の夜をかみしめる。
そして、前回は見ることができなかった「ヴァーゴ ザ 吉本 @クルーズお笑いショー」に行った。
吉本の芸人数組が乗船し、大阪出港後の夜にお笑いショーを演じる。もちろん無料だ。ネタバレ注意なので最後の部分をダイジェストで。
■38 スーパースターヴァーゴ JPOSA 「ヴァーゴ ザ 吉本 @クルーズお笑いショー」
https://youtu.be/c9DBQO5bKu8
こんなに日本人がこの船にいたのかと思うほど日本人が集まってきて大盛況。確かに漫才は日本語がわからないとつまらないのは確かだ。日本人向けのエンターテイメントと言えなくもない。大阪から乗船した旅客にとっては1日目となる。
たまたま横に座っていた京都の母娘と会話が弾み、娘さんからピニャゴラータをごちそうになった。
その流れで次のフィリピンバンドによるショータイムもお付き合いすることになった。動画の3曲目は記者のリクエストによるカーペンターズのTOP OF THE WORLD。
■39 スーパースターヴァーゴ JPYOK フィリピンバンドによるショータイム
https://youtu.be/MWPpHADQpls
こうして最後の夜は更けていった。
横浜港 JPYOK
買い忘れたものはないかと免税店をのぞくと、クリニークフォーメンがあったのには驚いた。空港免税店でも大空港にしか置いていないので、もちろん購入した。
7泊8日付き合てくれたバルコニークラスキャビンのアメニティー。
最後の昼食は「リド」でこれでもかというほど食べる。
普段はあまりケーキなどは食べないが、これも欲張る。
ダイヤモンドクラブで、クルーにお別れの挨拶をしに行った。エディリーンさんがいたので記念撮影。
ちょうどそのときに、タグボートが近寄ってきた。パイロットの乗船だ。浦賀水道が近い。
では伊豆半島沖を航行中に収録した、まとめとしての最後の動画レポートをご覧いただこう。
■40 スーパースターヴァーゴ JPYOK 横浜到着前最終レポート
https://youtu.be/2Mvyop4az4g
こうして7泊8日の船旅はまもなく終了する。
横浜港大さん橋にはギャラリーが多くいて、注目度満点だ。
税関の旅具検査を抜けてターミナルに到着すると、たまたまレセプションの韓国人クルーのイムスミンさんがいて、完全に帰宅モードに入っていたのに、最後の最後に乗船モードに引き戻されてしまった。彼女もお世話になったクルーの1人だ。
2度にわたってお送りしたスーパースターヴァーゴでの船旅。無事にリベンジを果たせて横浜港に降り立つことができた。
長文にもかかわらずお読みいただいた読者の皆様に感謝を意を表するとともに、取材中何かにつけてアシストしていただいたスタークルーズ日本オフィスのスタッフ、スーパースターヴァーゴのクルーにこの場を借りて御礼申し上げたい。
記者の多くの想いは最後の動画で語りつくしたので割愛するが、同社では多くの船舶でアジアを中心にクルーズ船を運航しているので、機会があれば外国発着のクルーズにも乗船してみたい。読者の皆様もクルーズ入門にはピッタリなスーパースターヴァーゴで自分だけの宝物を見つけて、そして作っていただけたら幸いである。
※参考記事
【動画あり】横浜に戻るぞ!『スーパースターヴァーゴ』でリベンジ航海日誌・前編
https://rensai.jp/233757 [リンク]
【動画あり】横浜に戻るぞ!『スーパースターヴァーゴ』でリベンジ航海日誌・中編
https://rensai.jp/233817 [リンク]
※写真および動画はすべて記者撮影・収録
取材協力 スタークルーズ