ロンドンオリンピック出場の切符をかけ、世界最終予選が行われているバレーボール。
女子は切符を手にし、6月1日からは男子がはじまる。
しかし思う事がある。男子を見る人がどれだけ居るのかという事だ。
正直な所、男子は女子より人気は高くないだろう。
それを裏付ける証拠という訳ではないが事実、女子は海外で行われる大会であっても中継によってゴールデンタイムもしくは21:00くらいから放送されるのに対し男子はその時間帯に中継されるのは少なくそのほとんどは深夜放送という具合だ。
バレーボール女子と言えば東洋の魔女で一世を風靡し、人気を上げてきた。
1984年以降は低迷を見せたものの栗原恵、大山加奈のメグカナコンビ、当時高校生でオリンピック出場を果たした現全日本エースの木村沙織で人気を博し、そこから女子の人気は上昇傾向を辿っている。
上記のように女子と男子で時間の扱いが異なってくるのは視聴率故というのが正直な所なのだろう。
しかし男子も決してずっと人気が低迷していた訳ではない。
プリンス加藤こと加藤陽一、ライジングサンこと朝日健太郎など人気が出る選手は居たものの人気の起爆剤までには行かなかった。
それは現全日本男子にも同じ事が言えるであろう。
それにそもそも私達が思う女子と男子のバレーのイメージも要因の1つかもしれない。
女子といえば拾って繋いでいくバレー。その場面が多い程、見る側の白熱度が増していく。
男子のイメージはスピードで打ち下ろして決めていくバレーという認識が強いのかもしれない。
女子の試合の時に女子選手に対し「男子並みのスピードとパワー」と解説の人が話す事がある。それを言われた選手の人は打ち下ろして決めるといった感じなので「男子はこんな感じなんだ」と男子を知らない人はそう思うだろう。それを言い換えれば『打ち合いばかりで単調な試合』という事になる。白熱とは懸け離れたイメージが人々の中に出来ていく。
これが直接の原因かどうかは分からないが少なくともそう思っている人も居るのではなかろうか。
男子を見ている人は分かるかと思うが、男子のバレーは決して単調ではない。確かにスピードとパワーをテレビの画面越しでも凄いと思えるくらい迫力がある。しかしその中では拾って繋ぐバレーが展開されている。
打ち合ってばかりではラリーポイント制において勝つ事は難しい。だからこそ拾って繋ぐが大事になってくる。
女子も男子も拾って繋ぐ所は同じなのだ。
男子を見ている人は勿論、男子を見た事がない人も是非6月1日からの男子を応援して欲しい。
女子の出場枠より遥かに数の少ない2枠を争うので女子以上に熾烈な戦いになるというのは明白だが是非ともオリッピック行きの切符を手にして欲しいと思う。
※写真は自分の携帯から以前撮影したものです。