この夏はド・ドドンパで勝負!富士急ハイランド新施設取材レポート

  by 古川 智規  Tags :  

2017富士急ハイランド新施設プレスプレビューに参加したので、レポートする。
大勢の報道関係者を取り仕切ったのは、記者の富士急記事ではおなじみの「富士急行のフリー素材」こと、富士急行宣伝部の青柳舞さん。
今年も彼女に案内してもらう。

社長のプレゼンテーションは報道関係者の楽しみのひとつ!

毎年この季節に行われる報道関係者向けの新施設プレビューでは、社長自らプレゼンテーションする。この社長の話が楽しくて、記者は楽しみにしている。おそらく他のメディア記者もそうだろう。涼しい顔をして全くタブーなくとんでもないことを言い出すから楽しいのだ。こういうと失礼だが、社長というよりもエンターテイナーと表現した方が正解かもしれない。鉄道会社としては珍しくゆるい社風は、富士急ハイランドをはじめとする各施設の楽しさを引き立てるのに役に立っていると確信する。
さて、今年の目玉は「ドドンパ」をリニューアルした『ド・ドドンパ』(以下ドドドンパという)だ。もともとは1.8秒で時速172キロメートルに達する加速力満点のコースターだった。しかし他の絶叫コースターからすると見劣りしてしまうことは否めなかったようだ。そこで、加速力アップと世界最大級ループを引っ提げて再登場ということだ。
席上、社長は今まで抑えられていた性能のリミッターをオフにした話や、ドドンパの時にはコースターに乗せられて無調整状態で「人体実験」させられたことを暴露し、またこれもドドンパの時ではあるが発車時の速度だけでタワーを上るため、これまでに2回も止まってしまったことがあるが、ちゃんと送り出し機構が備えてあるので心配無用であること、今回のドドドンパのトンネル内にLED照明をつけたが速度が速すぎて何も見えず、無駄な投資だったかもしれないと悔やむ等、普通は社長が語ってはいけないような内容までタブーなく暴露し、報道関係者を爆笑の渦に巻き込んでしまった。

「艦これ」コラボで「瑞雲」が鎮座!

7月30日までの期間中、艦これとコラボしたキャンペーンを実施している。ここには大日本帝国海軍の水上偵察機「瑞雲」(ずいうん)の原寸大模型が鎮座している。原寸大模型はもちろん日本初公開だ。
最大速度約250ノット、巡航距離約2500キロメートルで爆撃にも用いられた。
ちなみに1ノットは1時間に1海里(シーマイル)進む速さの単位なので、/hや/m等の毎時、毎分記号は必要なくktまたはknのみであらわされる。1海里は1852メートルなので、250ノットは時速463キロメートルとなる。

これより速い。

もとからドドンパはKDDIがスポンサーとしてついており、社長が「いくらドドドンパが速いとは言いましてもauにはかないません。これは言えといわれているので…」と笑いを取った看板がこれ。

7月15日から営業開始で、従来よりも600キログラム軽量化した新車体は怪しい輝きを放っていた。

ホームから出発するときはゆるゆるとゴーカートのような緩やかさだ。

トンネル内をカーブした後に一旦停止し、発射される。記者は乗車しなかったが、乗車した女性記者によると一旦停止の「ため」が結構怖いと語った。もはや発射という言葉は合わず「射出」という言葉がぴったりのようだった。その射出力は1.56秒後に時速180キロメートルに達する。これは航空母艦の蒸気カタパルトの世界だ。無論、数十トンの艦上戦闘機を射出する能力と比較するつもりは毛頭ないが、その加速度だけを見ればカタパルトと言えなくもないだろう。
では、時速180キロメートルで通過する様子を動画でご覧いただこう。

■ド・ドドンパ
https://youtu.be/X3GLtJOKPgc

がっつり肉を食らうならここ

遊んだ後は腹も減る。がっつり肉を食いたい。
グリルキッチン MEAT×MEETを企画した富士急行の椎名望さんは、「鉄板を使用したウエスタンスタイルのテーマレストランとして企画しました。ただボリュームがあるだけではなくて肉も厳選したものを仕入れて提供していますので、おいしいですよ!」と語ってくれた。

ハンバーグ三段重ねの「チャレンジじゅうじゅうハンバーグ」2500円は、見ただけで腹いっぱいのチャレンジメニュー。

これはチーズをトッピングしたものだが、でかいハンバーグの中は本当にジューシーで全部おいしい。トマト1個丸ごとも破壊的だ。

「ゴロゴロカットステーキ」1600円は上質のステーキがすでにカットされているので、はしでも気軽にステーキを食せる。やはりここにも丸ごと焼きトマトが。

ココ本当に嫌なんですけど『絶凶・戦慄迷宮~血塗られた人骨病棟~』

しかし、絶叫にかけては天下一品の富士急行。昨年も行ってリタイアしたわけでもないのに、なぜか出口から出ることができずに同じグループの記者一同が首をかしげながらリタイアドアから出ざるを得なかったいわくつきのお化け屋敷というか亡霊屋敷というか悪霊屋敷。
昨年の経験から行きたくはなかったのだが、同行記者が絶叫好きで必ず行くと宣言されてしまったので、仕方がなく取材することに。

廃病院を模した建物の中にある医療器具はすべて本物。かつて病院で使用されていたので、そのものに念が宿っているようで気味が悪い。
一応、撮影可能な範囲で動画撮影したのでご覧いただこう。最初と最後は報道関係者でも撮影禁止のため途中から途中までの動画だ。夜間撮影用の機材は持っていないので、開放F値2.0のレンズで見た動画だ。順路等はもはやよくわからないので、ネタバレにはならないだろう。なおこの動画は記者もチェックしていない。見たくないのだ。意図しないものが写っていても記者自身も見ていないので責任は負えない。自己責任でご覧いただきたい。

■絶凶・戦慄迷宮
https://youtu.be/tgtGZEuZC-8

ちょっと一息お茶タイム

富士急ハイランド内にはオリジナルのレストランばかりではない。市中にある店舗も入っている。
ピザーラもその一つで、ピザはもちろんのことちょっと休む場所としてソフトドリンクだけでの利用も可能だ。
ピザはワンピースから注文できるのが宅配とは違う点だろう。

暑い夏には店内の冷房の効いた部屋で一休みしながら、外の絶叫を聞き次のアトラクションを品定めするのもいいだろう。

忘れてはいけない富士急バス

富士急行は遊園地だけの会社ではなく、鉄道会社でもありバス会社でもある。「GRAND BLEU RESORT」は富士急山梨バスが保有する観光バスのフラッグシップだ。JR東日本のクルーズトレイン「TRAIN SUITE四季島」の旅程中、山梨観光で使用される。36名乗りの日野セレガスーパーハイデッカーはWi-Fiや充電用USBコネクタを装備した豪華仕様だ。記者は乗りたいというよりも運転してみたいと思ったほど憧れの車両だ。

今回はド・ドドンパが注目の柱となったが、この夏も全開の富士急ハイランドで「絶叫納涼」を楽しんでみてはいかがだろうか。

※写真・動画はすべて記者撮影・収録

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

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