アメリカ・ユタ州でジカ熱患者が死亡 当局は因果関係を認めず

  by 松沢直樹  Tags :  

アメリカユタ州の保健当局(UTAH DEPARTMENT OF HEALTH)は、ジカ熱に感染した高齢者が6月に死亡したことを明らかにしました。

ユタ州の保健当局によれば、死亡した高齢の方は、健康上の問題があったため、ジカ熱による死亡とは判断できないとしています。同時に、ユタ州において、ヒトスジシマカなどによるジカ熱の蔓延は起こらないことを示唆しました。

WHOの広報によれば、ジカ熱はヒトスジシマカなどの昆虫によって媒介され、ウイルス感染者との性行為によってもウイルスが感染するとされています。

また、妊娠中の女性がジカウイルスに感染すると、小頭症などの先天性障がいを引き起こす可能性があることから、妊娠中の女性に対しては流行地域への渡航を避けることが好ましいとしています。

心配なのは、リオオリンピックの開催地がジカ熱の流行地域でもあることですが、同じくWHOの広報によると、虫よけ剤の使用によって感染リスクを相当下げられることが明言されています。

また、厚生労働省も流行地域に渡航する方へのアナウンスを報じています。

感染直後は無症状のことが多いため、帰国後2週間以内に発熱、発疹、結膜炎、関節痛、筋肉痛、頭痛などの症状が
出た場合は、軽度であっても医療機関を受診すること。

流行地域から帰国した場合、症状の有無にかかわらず8週間は性行為の際にコンドームを使用すること。

ジカ熱自体、死亡するケースはまれだそうですし、虫よけさえ気を付けていれば、感染のリスクもさほど高くないそうです。リオオリンピック観戦に出かける方は、油断しすぎず、気にしすぎず、楽しんできてくださいね。

※写真はイメージ 写真ACより

松沢直樹

福岡県北九州市出身。主な取材フィールドは、フード、医療、社会保障など。近著に「食費革命」「うちの職場は隠れブラックかも」(三五館)」近年は児童文学作品も上梓。連合ユニオン東京・委託労働者ユニオン執行副委員長