今年は日差しが強いですが、早くも沖縄県は梅雨明けの宣言が。
そのこともあってか、夏休み前にもかかわらず、沖縄県は県外からの観光客が増えているそうです。
観光旅行といえば、その地方ならではの郷土食や名産品を、楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。
その土地ならではの伝統の食事や、名産品に舌鼓を打つのは実に楽しいですよね。食に関心がない人でも、お土産に郷土食や名産品を購入することが多いと思います。
ところが、一足早く観光シーズンを迎えた沖縄では、観光客が伝統食「ジーマミ豆腐」を口にして重篤なアレルギー症状を起こす可能性があることが指摘されています。
ジーマミ豆腐とは、ピーナッツを原料に作る沖縄の伝統食。「ジーマミ」とは、沖縄地方の方言で「時豆(ピーナッツ)」のことなのだそうです。
ピーナッツをペースト状にしたもの、もしくはピーナッツをペーストにして絞ったものに、さつまいものでんぷんを加えて固めて作るのがスタンダード。「ごま豆腐」のようななめらかな食感と、もちもちした歯触りが特徴。
近年は、食材だけでなく、デザートとしても食べられているとのこと。
ところが、提供する飲食店や観光物産を売るお店では、観光客に対してピーナッツを原料にしていることを表記したり、口頭での説明がなされないケースが多いようです。
そのため、沖縄県立北部病院および保健所は、ピーナッツアレルギーがある観光客が重篤なアレルギー反応を起こさないように、飲食店や観光物産品を扱うお店に対して注意喚起を促しています。
ピーナッツに対してアレルギー反応を起こす方の中には、I型アレルギーを起こす方が少なくないといわれています。
I型アレルギーは、食事から30分程度の後に激しいアレルギー反応を起こす特徴があります。具体的には、皮膚の発疹、気管支の炎症などですが、いずれも重篤な状態に至るケースが珍しくありません。
特に気管支に炎症が起きた場合、呼吸が困難な状態になりかねません。そのため、早急に治療を開始しなければ生命に影響を及ぼす可能性もあるとされています。
ただし、ハウスダストなどによるアレルギーと違い、口にしなければ健康被害が発生することはありません。
また、誤解のないように付記しておきますが、旅行中にアレルギー反応を起こす食材を口にして、健康被害が生じるリスクは、沖縄県にかぎらず世界中どこでも起こりえます。
この夏、旅行に出かける時は、アレルギーのある食品を改めて確認しておくとよいですね。また、医師の治療を受けている人は、旅行前に医師に相談し、必要な医薬品などを必ず持参するなどといった備えも重要です。
※写真はイメージ 足成より http://www.ashinari.com/2011/04/18-346959.php