【講習で取れる資格】建築現場や工場・倉庫業務で必須! 『フォークリフト運転技能講習』を取得してきました!

建築現場や工場・倉庫業務で必須!技能系国家資格の基本中の基本の「資格」とは……?

今まで、「就職や転職をする時に、ライバルに一歩差を付ける為に、履歴書に書く事が出来る様な資格」の取得体験レポートを執筆して来た筆者ですが……。

この度、特に就職や転職に有利だと言われる「技能講習による資格」を取りまくる事にしました。

事業者は、一定の危険で有害な業務に労働者を就かせる場合に、労働安全衛生法などで定められた「免許」もしくは「技能講習」「特別教育」を受けた者を就業させる必要があります。
「免許」という名称の資格ではありませんが、「技能講習による資格」は、立派な国家資格であり、有資格者は、現場で重用される傾向があります。
そんな「技能講習による資格」[リンク]は、指定の教習所で学科と実技の講習を受講して、修了試験に合格する事で、修了証が交付され、資格を取得する事が出来ます。

「技能講習による資格」の取得については、以下の方法があります。

所定の技能講習教習所(都道府県労働局長登録教習機関[リンク])による学科及び実技講習の受講
所定の技能講習教習所では、学科や実技の講習が行われ、修了試験に合格する事で、修了証が交付され、資格を取得する事が出来ます。

※資格取得後、該当の作業に従事する場合は、修了証原本を携帯する必要があります。
※特定の技能講習を既に修得している場合には、一部の受講科目が免除される事があります。

さて、数ある「技能講習による資格」の中でも、就職や転職に、特に有利な資格があります。

その資格とは……!

それが、『フォークリフト運転技能講習』です。

『フォークリフト運転技能講習』とは・・・?

「フォークリフト運転技能講習」の資格を取得する事で、最大荷重1t以上の全てのフォークリフトやストラドルキャリア、[リンク]

コンテナキャリア、トップリフター、

トップリフター
https://youtu.be/n-AR2WsqXoc[リンク]

クランプリフトを操作する事が可能になります。つまり資格自体は荷重無制限でフォークリフトを扱える資格となります。

フォークリフトの資格は、建築現場や工場・倉庫業務で必須です。求人情報でも、よく見かける資格です。

受講資格には制限なし、つまり作業経験ゼロでも受講可能です(ただし就業が出来るのは18歳以上からです)。

講習科目は以下の通りです。[リンク]

学科
1.走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(4時間)
2.荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(4時間)
3.運転に必要な力学に関する知識(2時間)
4.関係法令(1時間)
実技
1.走行の操作(20時間)
2.荷役の操作(4時間)

計35時間 学科2日、実技3日の計5日間講習

ちなみに、特定の資格を持っていると、「フォークリフト運転技能講習」を取得する時に、一部の受講科目が免除されます。

大型特殊(カタピラを有する自動車のみを運転することを免許の条件とするものを除く)自動車免許所有・・・学科1.及び実技1.が免除で11時間

大型/中型/普通/大型特殊(カタピラを有する自動車のみを運転することを免許の条件とするものに限る)自動車免許所有及び3か月以上フォークリフトの運転業務経験有り・・・学科1.及び実技1.が免除で11時間

大型/中型/普通/大型特殊(カタピラを有する自動車のみを運転することを免許の条件とするものに限る)自動車免許所有・・・学科1.が免除で31時間←ほとんどの人がコレに該当するかと思われます

6か月以上フォークリフトの運転業務経験有り・・実技1.が免除で15時間

要するに、「自動車運転免許」のうち、大型特殊(カタピラを有する自動車のみを運転することを免許の条件とするものを除く)自動車免許の資格を持っていると、「フォークリフト運転技能講習」資格受講時に、学科と実技の講習の多くが免除される、というわけです。これを利用しない手はありませんね。出来ればあらかじめ、フォークリフトが公道を走る時に結果的に必要になる、「大型特殊自動車免許」を先に取得しておく事をオススメします(実際の作業を行う場合、公道を横断する事は良くあるため)。

ちなみに、「フォークリフト運転技能講習」は、筆者が体感したところでは、学科よりもいわゆる「体で覚える事が結構多い」ため、なるべく記憶力やモチベーションが高い、早い時期に受講した方がいいな、と感じました。

というわけで、筆者は一念発起して『フォークリフト運転技能講習』の教習を受講してきましたので、体験レポートをご報告致します!

建築現場や工場・倉庫業務で必須!技能系国家資格の基本中の基本『フォークリフト運転技能講習』の教習を受講して来ました!体験レポート!

まずは、最寄りの技能講習教習所を探してみると致しましょう。

主な技能講習教習所は以下の通りです。

コマツ教習所
https://www.komatsu-kyoshujo.co.jp/index.html[リンク]

コベルコ教習所
https://www.kobelco-kyoshu.com/[リンク]

コベルコ教習所の特徴
https://youtu.be/dY5QqlPBCIo[リンク]

キャタピラー教習所
http://cot.jpncat.com/[リンク]

ほか、『フォークリフト運転技能講習』は、一部の自動車教習所でも行っている所もあるようです(筆者も自動車教習所の講習で資格を取得しました)。

まめ知識
就職支援・促進、労働福祉の為、一定の条件を満たした人に対して、技能講習を無料で行う団体もあるようです。[リンク]ネットやハローワーク等で丹念に探してみましょう。

大半の人は、大型特殊(カタピラを有する自動車のみを運転することを免許の条件とするものを除く)自動車免許の資格は持っていないでしょうから、受講時間は大型/中型/普通/大型特殊(カタピラを有する自動車のみを運転することを免許の条件とするものに限る)自動車免許所有の計31時間 学科2日、実技3日の計5日間コースを選択します。
ちなみに実技講習は基本屋外なので、暑くもなく寒くもない、春か秋を狙って受講した方が、講習自体はラクチンかもしれません。

現場の人が受ける講習という事で、普段その世界に馴染みの人が講習を受けるのは、少し怖いのではないか、と心配される方もいらっしゃいますが、今まで筆者が講習を複数の教習所で受けた経験では、特に怖い思いをした事はありません。受講に来る人も、基本、資格を取るためにモチベーションを持って講習に来ている筈なので、少々見た目が怖い人が一緒に受講している可能性はなきにしもあらずですが、特に恐れる必要もないでしょう。

フォークリフト運転者[リンク]

区分
フォークリフト運転技能講習 – 最大荷重1t以上を含め全てのフォークリフトやストラドルキャリア、コンテナキャリア、トップリフター、クランプリフトを操作できる。

フォークリフト運転特別教育 – 最大荷重1t未満のフォークリフトやストラドルキャリア、コンテナキャリア、トップリフター、クランプリフトを操作できる。

受講資格
技能講習/特別教育 – 18歳以上。

技能講習
技能講習は都道府県労働局長登録教習機関において行われる。講習科目や時間数はフオークリフト運転技能講習規程(昭和47年労働省告示第111号)に基づく。

修了済みの特別教育の実務経験の有無などにより所要時間は異なる。原則は35時間。

大型特殊自動車免許(カタピラを有する自動車のみを運転することを免許の条件とするものを除く)を有する場合は、下記学科1.及び実技1.が免除となり、11時間。

大型自動車免許、中型自動車免許、普通自動車免許又は大型特殊自動車免許(カタピラを有する自動車のみを運転することを免許の条件とするものに限る)を有し、3か月以上フォークリフトの運転の業務に従事した経験を有する者は、下記学科1.及び実技1.が免除となり、11時間。

大型自動車免許、中型自動車免許、普通自動車免許又は大型特殊自動車免許(カタピラを有する自動車のみを運転することを免許の条件とするものに限る)を有する場合は、下記学科1.が免除となり、31時間。

6か月以上フォークリフトの運転の業務に従事した経験を有する場合は、下記実技1.が免除となり、15時間。

おおかたの教習所は、電話やネットで問い合わせや登録をすれば、カンタンに講習の予約が可能です。教習所の指示に従い、修了証の交付に必要な写真を撮りに行き、身分証明書の控えをコピーして、受講料を振り込みます。

以下受講申込書見本です。

キャタピラー教習所/技能講習受講申込書[リンク]

必要書類が揃ったら、技能講習教習所に、電話かメール、FAX、web等で申し込みを行います。

今回は、希望通り、最寄りの技能講習教習所を予約する事が出来ました。記事ネタ的には面白くないですが、遠距離受験はマジでシャレにならないので、良しとしましょう。

受けてきました『フォークリフト運転技能講習』講習!

講習初日の朝、少し早い朝食を取り、講習会場に向かいました。技能講習教習所は、どこも遅刻厳禁です。余裕を持って出かけましょう。

講習1日目(学科講習)/講習2日目(学科講習及び試験)

『フォークリフト運転技能講習』の学科講習は要所要所で、「ここ重要ですよー!」みたいな感じで進んで行きますが、ペース配分的には想像以上に結構ガンガン飛ばしていきます。覚える内容が結構多い。

よくネットでは、『フォークリフト運転技能講習』は合格率が高いので、寝てても合格する、みたいな事を書かれている所もあるようですが、これから『フォークリフト運転技能講習』の講習の受講を考えている人へのアドバイスとしては、

「寝ていては受かりません。少なくとも、講習中はフルの集中力を駆使して全力で受講しましょう」

・・・とこれだけは肝に銘じて受講される事をオススメします。

『フォークリフト運転技能講習』の学科の内容は、走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(4時間)/荷役に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(4時間)/運転に必要な力学に関する知識(2時間)/関係法令(1時間)を2日に分けて学びます。

講習の内容は、ある程度、常識の範疇で分かるものもあるのですが、講習で初めて覚える事も多く、脳がフル回転しました。

学科の内容としては、いくつか抜粋すると、以下のような内容になります。

フォークリフトの特徴について(フォークリフトの特徴はきっちり覚えましょう)

定期検査について(年次検査は1年に1回、資格を持った業者が行う)

各部分の安全係数について(フォークは最大荷重の3倍、リフトチェーンは5倍、ヘッドガードは2倍以上)

油圧装置や付属装置について

力学について(技能講習では毎度おなじみの力学です。「力」の合成、分解、モーメント、力の三要素「大きさ」「向き」「作用点」は忘れずに!)

質量、重量について(技能講習では毎度おなじみの質量です。鉄とコンクリートの比重は忘れずに!)

法令について(技能講習では毎度おなじみの法令です)・・・etc.

などといった所です。結構覚える事がたくさんありますねー。でも実際現場へ出たら、覚えていないと命に関わる事ばかりです。命がけで覚えましょう。

講習2日目は、夕方に講習がすべて終わったら、直ちに学科の試験という流れになりました。

全ての講習が終わり、頭がテンパッている状態ですぐに試験です。

試験問題はマークシート式で、概ね「〇〇について、正しい(間違っている)ものを選べ」、といった形式の問題が多い様です。
意味を逆に取り違って回答しない様注意しましょう。
(大体、自信満々に「〇〇について、〇〇しても良い」とか、文末で「〇〇ではない」とか否定して書いてある回答は、ちょっと疑った方が良いかもしれません。)

30分経った時点で、ほぼ試験を受けた全ての人が回答を提出したので、その後採点が行われ、全員めでたく、学科合格となりました。良かった!

講習3~4日目(実技講習)/講習5日目(実技講習講習及び試験)

講習3~5日目は、「実技」の講習となります。
実技の講習は、作業着と安全靴を忘れずに持っていきましょう!

大抵の教習所はヘルメットは貸してくれますが、今後の資格ゲットに備えて、あらかじめマイ・ヘルメットを購入しておくのも良いでしょう。

さあ、実際にフォークリフトに乗り込みましょう。

始めて乗るフォークリフトは、まず、乗り方、降り方をきっちり教わります。適当に乗り降りしたら、ケガの元ですからね。ちゃんと前向きに乗り、後ろ向き(乗った向き)で降ります。飛び降り厳禁です。勿論乗ったら、シートベルトは必ず閉めなければいけません。

実技の内容としては、いくつか抜粋すると、以下の様な内容になります。

自動車同様、スラロームやバック走行
まずは基本的な走行が出来なければいけません。前進、後進だけでなく、パイロンを使い、スラロームの練習や右左折、更にバックの右左折の練習を行います。

フォークリフトのハンドルは、自動車のハンドルと違って左手で片手運転をします。残った右手で、これから学ぶリフトの操作を行う訳です。ハンドルの感覚も、自動車のハンドルの感覚とは全く異なる為、頭を早く切り替えましょう。右左折に至っては、自動車より相当に小回りが利きます。

まだまだ有りますよ。とりあえずフォークリフトの走行がなんとかサマになるようになってきたら、次はいよいよパレットを使った実践的な荷役走行の練習を行います。

パレットを使った実践的な荷役走行

最初は空パレットで、次に実際にパレットに荷物を積んだ状態で、実践的な荷役走行を行います。実際に荷を積んだ場合、爪がしなる傾きを考慮しながらパレットを水平に保って走行する必要が有ります。爪先や荷物が角度的に良く見えない位置にある場合は、マストの各箇所の位置がどうなっているかで平衡状態や荷の状態を判断する場合もあります。

講習の中盤以降はタイムトライアル要素が入ってくる(実際の試験も既定の時間がある為)ので、ドキドキしながら練習をする事となります。(とは言え、慌てて失敗するよりは、時間が掛かっても丁寧に作業を行う方が減点は少ないのです)

そして、メインの実技講習はコレ。

二段取りと二段置きを伴う荷役作業及び運転
今まで習った前進、後進、右左折、更にバックの右左折といったフォークリフトの操作に、更にこの荷役作業が加わります。
いわゆる、奥の方に置いてあるパレットに爪を指して、少し前に引っ張り出して、再度、爪を奥まで差してリフトアップするのが「二段取り」です。「二段置き」はその逆の手順でパレットを置く作業となります。

以下参考動画となります。

フォークリフトの荷役作業(二段取り)
https://youtu.be/rtOT0LmkBQo[リンク]

愛知労働基準協会|フォークリフト運転技能講習
https://youtu.be/ULSOvEU3KtQ[リンク]

北日本自動車大学校/フォークリフト運転技能講習
https://youtu.be/kIuJNBqYDnA[リンク]

フォークリフト実技コース再現
https://youtu.be/IscI_7zsCkc[リンク]

さあ、最後の難関の実技試験です。南無三・・・!

・・・二段取りと二段置きに手間取りましたが、なんとか合格点までには達しそうな成績で実技試験をクリア出来ました。良かったー!

その後すぐに合格発表があり、修了証が交付され、資格を取得する事が出来ました。

「建築現場や工場・倉庫業務で必須!技能系国家資格の基本中の基本『フォークリフト運転技能講習』。
とっても就職や転職に有利な資格ですね!」

※本記事の内容は、あくまでも筆者の体験、調査に基づくものであり、筆者及び編集部はそのサービスや内容を保障するものではありません。
※Girlsイラスト:http://furu-yan.jimdo.com/(筆者自筆)[リンク]
※イラスト:さし絵スタジオ2 http://www.clip-studio.com/clip_site/download/sashie/sashie_top[リンク]
※イラスト:かわいいフリー素材集 いらすとや http://www.irasutoya.com/[リンク]
※イラスト ソースネクスト 満足素材 http://www.sourcenext.com/service/houdai/product/?productgp=0000010435[リンク]
※イラスト GATAG|フリーイラスト素材集 http://free-illustrations.gatag.net/ [リンク]

FURU

デジタル系ガジェットに散財する、サラリーマン兼漫画描き兼ライター。電脳ネタがテーマの漫画を得意とする→http://www.furuyan.com

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