ユーザは、友達、または、質問に答えるために、Webや他のソースを評価するチャットボットに、テキスト・メッセージを送ることができるようになる。 2015年12月22日
By Alistair Barr、WSJ
Googleは、FacebookやMicrosoftなどの、メッセージング・サービスで先行している、ITベンダに追いつくために、人工知能(AI)技術やチャットボット技術を使用した、新たなモバイル・メッセージング・サービスを構築している。
AIやチャットボットのような、新たな技術を使用した、メッセージ・サービスは、現在、急速に成長している分野だという。
Googleの新たなメッセージング・サービスは、チャットボット技術を組み込んでいる。
Portio Researchによると、メッセージング・サービスは、世界で、20億人以上のユーザを持つ、最も人気のある、モバイル・アプリの分野だという。
Googleの2つのメッセージング・サービス(HangoutsとMessenger)は、FacebookのWhatsAppとMessenger、および、中国のTencent HoldingsのWeChatのメッセージ・アプリよりも遅れを取っている。
他のメッセージング・サービス(例えば、WeChatのような)には、店で買い物をしたり、代金を支払ったり、書籍を注文したりといった、他の機能が追加されている。
Googleは、メセージング・サービスに、チャットボット機能を統合する計画である。
チャットボットは、メッセージング・アプリ内で、ユーザの質問に答える、ソフトウェア・プログラムである。
ユーザは、友だち、あるいは、質問に答えるために情報の他のソースやWebを捜し回る、チャットボットに、テキスト・メッセージを送ることができる。
Googleが、このチャットボット技術を使用した、メッセージング・サービスを、何時開始するか、あるいは、この技術を何と呼ぶかは、まだ明確になっていない。
メッセージング・サービスに、チャットボットを組み込む、新たなアプローチが、Googleの以前の取り組みよりも、成功するかどうかは、疑問である。
GoogleのNick Fox氏は、少なくとも1年、新たなメッセージング・サービスやチャットボット技術を開発するチームを先導してきた。
2015年10月に、Nick Fox氏は、チャットボットを構築する、スタートアップ、200 Labsを買収することを申し出たが、200 Labsは、Nick Fox氏からの買収の申し出を断ったようだ。
200 Labsは、数百種類のチャットボットを提供する、メッセージング・アプリ、Telegram上に、チャットボット用の市場とレーティング・サービスを開発した。
200 Labsは、天候、画像検索、ニュース、および、出会い系といった主題に対応した、チャットボットを提供している。
200 Labsは、ユーザの要求に対応した、最良のチャットボットを選択する、技術の開発に取り組んでいる。
Googleは、200 Labsのメッセージング・サービスと似た目標を追求している。
Googleの検索エンジンに、質問をタイプ入力する代わりに、ユーザは、チャットボットに、テキスト・メッセージとして、質問を送ることができようになるだろう。
Googleは、外部の開発者が、メッセージング・サービスで動作する、チャットボットを構築できるようにする。
Googleは、適切なWebサイトへユーザを向ける、検索エンジンのように、ユーザを、特定のチャットボットに案内するだろう。
メッセージング・アプリやチャットボットが、インターネットの発見エンジンとして、Googleの役割を脅かしているので、この動きは、戦略的である。
メッセージング・サービスは、Googleが、あまり得意としていない、インターネットの分野であるが、将来、Googleは、メッセージングの分野において、支配的なプレーヤになるかもしれない。
消費者は、既に、多くのメッセージング・サービスの選択肢を持っている。
Sherpa Capitalは、質問に答えたり、他の仕事を行う、メッセージング・サービスを構築している、他のスタートアップ、Luka.aiに投資した。
Uber Technologiesにより創設された、Operatorは、テキストを翻訳するような作業を自動化するためのチャットボットを提供している。
2015年8月に、Facebookは、テキストを通して、商品や書籍を購入したり、レストランやホテルを予約したりする、デジタル・アシスタント、Mの提供を開始した。
Luka.aiは、ユーザの質問に答えるために、人工知能技術を使用している。
ユーザは、レストランの推奨を尋ねると、Luka.aiは、ユーザに関して知っている情報に基づいて回答する。
Googleは、既に、人工知能の分野において、大規模的な研究を行っている。
2015年6月に、Googleの研究者は、映画の台詞を分析することにより、人間と会話する方法を学習する、チャットボットを構築したと発表している。
GoogleのWebベースの検索エンジンは、既に、基本的な会話の能力を持っている。
Googleは、現在、検索サービスの形態で提供されている、これらの能力を、新たなメッセージング・サービスに統合している。