Facebookは、チャットボットが、アプリのオーバーロードを解決できると望んでいる。

  by iikura  Tags :  

 ボットは、よりスマートになり、ユーザがスマートフォンを使用する方法を変えることができる。 2016年4月17日

 By Robert McMillan、WSJ

 Mark Zuckerbergは、ユーザが、アプリのオーバーロードをに悩んでいると考え、これに対する、Facebookのソリューションとして、チャットボットを紹介した。

 今後、数年間に、Facebookや、他のITベンダは、チャットボットを、よりスマートにし、ユーザがスマートフォンを使用する方法を変えるかもしれない。

 チャットボット(単に、ボットとも呼ばれる)は、ユーザの言うことを理解し、ユーザの作業を補助したり、ユーザの質問に答えたりする、ソフトウェア・エージェントである。

 既存のボットには、AppleのSiriやAmazonのAlexaなどがある。

 Facebookのボットは、テキスト・メッセージ処理能力や人工知能(AI)技術を合わせ持っている。

 Facebookのボットは、ユーザの好みを知り、ユーザが言うことや予定を覚え、予定が近づくとユーザに通知したりして、ユーザの生活を容易にすることを目的にしている。

 世界で最初のボットは、1960年代に作成された、Elizaだろう。

 この世界で最初のボット、Elizaは、MITのコンピュータの端末に、質問をタイプ入力すると、それに対する答えを返したという。

 ただし、ユーザの質問に対する、このMITのボットの答えには、不可解なものが多かったようだ。

 Facebookのボットは、19億人のMessengerやWhatsAppのユーザと、ビジネス・パートナーを接続するための、新たな代替手段になるようだ。

 Facebookのボットは、Messengerサービスのバックグラウンドで実行される。

 Facebookのボットには、アプリをダウンロードする必要がないことを意味しており、これは、ユーザにとって便利である。

 また、Facebook Messengerサービスは、プラットフォームとして、3rdパーティの、さまざまな特徴を持ったボットをホストできる。

 AlphabetのGoogleやMicrosoftは、新たなボットで主導権を取り、先行している。

 Kik InteractiveやTelegram Messengerといった、メッセージングのスタートアップは、キラー・アプリのボットの同等物を開発することを試みている。

 他には、中国の最もポピュラーなメッセージング・アプリである、Tencent HoldingsのWeChatがある。

 ユーザは、このWeChatというボットを使用して、買い物をしたり、代金を払ったりすることができる。

 Facebook Messengerは、現在、天気を予報したり、ニュースを更新したり、花の配達を依頼したりするようなサービスを提供する、25種類以上のボットをホストしている。

 ユーザは、テキスト・メッセージをタップしたり、入力したり、送ったりできる。

 Facebookは、後援されたメッセージのアイデアをテストする、初期の段階におり、チャットボットは、この重要な部分になるだろう。

 Facebookによると、ボットで収益を上げることは、まだ、優先順位は高くないが、ボットには、1年間で、40億ドルの売上の機会があると期待しているという。

 先月、Microsoftは、19才の女性のパーソナリティを演じる、チャットボット、Tayを紹介した。

 Tayの人工知能ソフトウェアは、Twitterで、ユーザと対話することから学習できるようになっている。

 しかし、オンラインのいたずら者が、アドルフ・ヒトラーの全体主義や反ユダヤ主義を、このTayに学習させたため、偏った知識を学習してしまい、思わしくない結果になってしまったので、Microsoftは、このボットの実験を即座に中止した。

 中国市場向けの、Microsoftの他のチャットボット、Xiaoiceは、約4000万人のWeChatユーザと、2年間、楽しくチャットしている。

 Facebookのボットの初期の試験運用は、期待されたように振る舞わない、失敗に直面した。

 例えば、CNNのMessengerボットは、ユーザが、「何が起こっているのですか?」と質問したら、肩をすくめた絵文字を表示し、「メッセージを入力し直してください。」と回答したという。

 Facebookは、Messengerの9億人のユーザの多くと、このボットで実験しており、ユーザが、ボットに対し、どのようなことを望んでいるかに関する、新たなデータの山を生成している。

 これにより、Facebookは、最終的に、ボットが、よりユーザの役に立つようになることを期待している。

IT関連のプレスリリースや記事を抄訳し、ブログで提供しています。

ウェブサイト: http://iikurakoichi.cocolog-nifty.com/blog/