Fanucの技術が、ロボットをネットワークに接続する。

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 Fanucは、ロボットをネットワークに接続するための技術を開発した。 2016年4月18日

 By TAKASHI MOCHIZUKI、WSJ

 日本の産業ロボットのメーカ、Fanucは、未来の工場を構築するレースにおいて、産業ロボットをネットワークに接続するための技術を開発した。

 この技術は、消費者が、スマートフォンに、アプリケーションをダウンロードするように、工場のオーナが、必要なアプリケーションをダウンロードすることにより、ロボットやシステムを、容易にカスタマイズできるようにしている。

 ライバルのロボット・メーカも、自分たちのマシンやアプリを、ネットワークに接続できるようにすることに取り組んでいる。

 Fanucは、AlphabetやAppleにより使用されているモデルである、プラットフォーム・プロバイダとして、アプリ開発者から、売上を上げるビジネスを追求している。

 このイニシアティブは、Fanucが、産業ロボットの、オープンなプラットフォームを提供し、アプリの開発を促して、工場のオーナが、ロボットやシステムをカスタマイズできるようにする、同社の、オープンな業界標準への戦術のシフトを示している。

 Fanucの稲葉善治社長は、ニュース・コンファレンスで、ロボットやシステムのオープンなプラットフォームを提供する、このオープンなアプローチで、Fanucが、世界の産業ロボットのプラットフォームの業界標準を確立する意向であることを表明した。

 アプリのストアの概念を、産業ロボット業界にもたらすことは、米国やドイツの産業ロボット・メーカも計画していることであるが、まだ、これを実現している、ロボット・メーカはいない。

 IHSのアナリスト、Jan Zhang氏によると、2015年に、Fanucは、世界の産業ロボットの売上で、17%のシェアを占めていると見積っている。

 Fanucや、General Electric、ABB、および、Siemens AGといった、産業ロボットのライバルは、人工知能(AI)技術を使用して、マシンが、自分で性能を改善する、コネクティッド・スマート・ファクトリを実現するために、産業ロボットの、オープンなプラットフォームを提供し、世界の業界標準を確立する上で、互いに競争、あるいは、協調しながら、イニシアティブを取ることに取り組んでいる。

 人工知能(AI)技術を使用して、マシンが、自分で性能を改善する観念は、Industry 4.0と呼ばれており、世界の産業ロボット・メーカは、AI技術を活用することにも、積極的に取り組んでいる。

 AppleのiPhoneやTesla Motorsの電気自動車を組み立てるロボットを作成している、Fanucは、新たなネットワーク・プラットフォームを構築するために、Cisco Systems、Rockwell Automation、および、東京のマシン学習のスタートアップ、Preferred Networksと提携し、互いに協調している。

 CiscoとRockwellは、Fanucに、セキュリティを含む、ネットワーク経験を提供する。

 Preferred Networksは、Fanucに、深層学習における技術と経験を提供する。

 日本の安倍首相は、日本の経済を蘇らせるために、人工知能(AI)技術を活用することを望んでいるが、専門家によると、日本のITベンダは、AIの研究や開発で、海外の競合ITベンダよりも遅れていると見ており、AIの分野でも、世界のベンダと、もっと協調すべきであるという。

 シリコンバレーのITベンダ、Alphabetや、中国のITベンダ、Alibabaは、AI技術、特に、深層学習への投資を増やしている。

 AlphabetやAlibabaは、世界中から、AIの研究者を雇用し、AIに関連する膨大なデータを収集してるという。

 Apple、Microsoft、Alphabetといった、ITベンダは、インターネット検索の最適化といった、オンライン・サービスの強化や、音声コマンドや自然な言葉を認識し、ユーザに必要な情報を探したり、メールを読んだり、スケジュールを確認したりする、パーソナル・デジタル・アシスタントに、AI技術を活用している。

 また、これらのITベンダは、自動運転車や自律ロボットなどに、AI技術を活用することにも取り組んでいる。

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