IBMのWatsonは、より人間的に振舞うよう学習している。

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 IBMは、Watsonが、より人間的に振舞うよう学習するのを支援している。2016年4月7日

 By Robert Hof、Forbes

 IBMのWatsonスーパー・コンピュータが、米国のクイズ番組「Jeopardy」のチャンピオンを負かした、5年後に、IBMは、Watsonが、より人間的に振舞うよう学習するのを支援している。

 「2016年に、IBMは、Watsonが、人間の書いた文章を読んで、会話しながら、人間の感情を検知できるようにすることを意図した、AI技術の研究に焦点を合わせている。」と、IBMのWatson SolutionsのCTO、Rob High氏は、2016年4月6日に開催された、San JoseのGPU Technology Conferenceで紹介した。

 音声認識、画像認識、言語の翻訳、および、自動運転車といった、サービスで、人工知能(AI)が、本流になり始めているので、IBMは、Watsonが、より人間的に振舞うよう学習し、人間とうまく協調できるようになることを、テーマにしている。

 IBMは、人間のニーズに合わせ、認識コンピューティングと呼ぶ、AI技術を改善することに取り組んでいる。

 Googleは、検索結果の質を査定するために、人間の評価者を使用している。

 Facebookの顔認識ソフトウェアは、正確さを改善するために、写真に、ラベル付けをすることを、ユーザに依頼している。

 深層学習は、一般的に、精選されたデータセットを使用して、ニューラル・ネットワークの人間によるトレーニングを要求する。

 IBMやGoogleなどによる、AIロボットが、より人間的に振舞うよう学習できるようにすることへの取り組みは、基本的に、コンピューティングの性質を変化させるだろう。

 このような変化は、データセンターやクラウドにデータを保存したり、データを処理したりするために使用される、多くの技術に、スマートフォンを使用する方法だけでなく、他のさまざまな方法にも、少しづつ影響を及ぼして始めている。

 Watson、他のコンピューティング・システム、および、AIシステムの研究の目的の1つは、収集し、分析したデータから、人間が望んでいることを予測し、推奨したり、人間の感情を検知したりできる、AI技術を開発することである。

 IBMは、ソフトウェア開発者が、Watsonを使用して、文章から、人間の感情、調子、個性、あるいは、性格を分析し、検知できるようにするための、ソフトウェアを作成できるようにする、アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)を提供している。

 IBMは、Watson感情分析サービスのβテスト版を提供している。

 IBMが提供している、Watson感情分析サービスは、文章に含まれた、人間の感情を分析するために、言語学を使用した分析方法を使用し、怒り、嫌気、恐れ、楽しみ、および、悲しみのスコアを返す。

 例えば、Yelpといった、顧客の評価サイトは、企業が、改善するために必要な方法を理解するのを支援するために、レストランなどのレビューで、嫌悪感のレベルも測定できるようになっている。

 Watsonでは、文章を読んで、人間の感情や調子を分析し、検知するためのAPIも提供されている。

 例えば、ソフトウェア開発者は、Watsonで提供される、APIを使用して、出会い系サイトのプロフィールに設定された、「私は、2人の子供を育てた、そして、今、人生の新しい一章を始めている。」といった文章に含まれた、人間の感情を分析し、検知するためのアプリケーションを作成できる。

 例えば、Watsonは、心理学、感情、および、言語の分析に基づいて、文章を読み、例えば、「読者の4人に1人が、この文章を読んで、怒りを感じるだろう。」と分析し、文章の内容な表現を変えることをアドバイスするかも知れない。

 また、Watsonでは、文章から、洞察を抽出できる、Watson Developer Cloudの、個性洞察サービスもあり、内向性、外向性、誠実さといった、性格を分析し、検知するためのAPIも提供されている。

 例えば、企業の採用担当者が、応募者の書いた文章を分析して、応募者の性格や適性を把握するのを支援するために、Watsonの性格分析APIを使用することができる。

 IBMは、ロボットに、人間の感情を持たせるための研究で、人間の感情を分析し、検知するような、AIロボットの、最も有効な適用分野を見つけることができるだろう。

 IBMは、SoftbankのAldebaranロボットNAOロボットに、身振りを交え、自然に会話したり、歌を歌ったりする能力や、より人間的な性格を与えるための実験をしてきた。

 事実、ロボットが、主に、繰り返し作業を行うために使用されているにも関わらず、近い将来、ロボットには、人、コンピュータ・システム、あるいは、クラウド・アプリケーション間のコミュニケーションが、より重要になるだろう。

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