MicrosoftのCEO、Satya Nadella氏は、人工知能(AI)には、自然な会話とテキスト処理が、ソフトウェアの新たなユーザ・インタフェース(UI)になる、次の時代において、重要になるだろうと述べた。 2015年11月13日
By Elizabeth Dwoskin、WSJ
サンフランシスコで開催された、Next:Economyコンファレンスでの講演において、MicrosoftのCEO、Satya Nadella氏は、オートメーションが、作業と生産性を再定義した、将来のビジョンを紹介した。
「Hey Cortana」は、私がよく利用する言葉になったと、Satya Nadella氏が、講演での質問に答えた。
Satya Nadella氏によると、「Hey Cortana」は、Microsoftの仮想アシスタント、Cortanaとの会話を始めるときの挨拶の音声コマンドだという。
Microsoftは、仮想アシスタントのCortanaに、世界のさまざまな地域において、ローカルな文化的な属性を学習させている。
Windows 10の一部である、仮想アシスタントのCortanaは、AppleのSiri、Amazon.comのAlexa、および、AlphabetのGoogle Nowのような、人工知能(AI)アシスタントと競合する。
Facebookも、マシン(AI)と人間の能力を結合した、Mと呼ばれる、ソフトウェア・アシスタントを持っている。
Satya Nadella氏は、パーソナル・アシスタントやチャット・ボット能力を持つ、Tencent HoldingsのWeChatといった、中国のメッセージ・アプリにも注意を払っている。
人工知能(AI)の目標の1つは、利用者に対し、有効に利用できる、より多くの時間を与えることである。
Satya Nadella氏によると、AIは、モバイル・ワーカ、あるいは、ホワイト・カラー・ワーカが、実際に、有効な時間を増やすことができ、特に、生産性を増大させることができるという。
Satya Nadella氏によると、Cortanaソフトウェアは、さまざまなプロバイダからの情報へのアクセスに基づいていた、ビジネス・モデルを進化させることにより、再定義されるだろうという。
このCortanaソフトウェアは、アプリやWebページを含む、さまざまなソースから、情報を引き出すことを補助する。
また、Cortanaソフトウェアは、広告で、お金を稼いだり、3rdパーティのアプリ製品やサービスへのトラフィックを促したりする。
Satya Nadella氏は、マシン学習や他のいわゆる知的なソフトウェア技法を、MicrosoftのAzureクラウド・プラットフォームに組み込む方法についても解説した。
Azureは、AmazonのAmazon Web ServicesやIBMのSoftLayerなどと競合する、Microsoftのクラウド・プラットフォームである。
例えば、Azureクラウド・プラットフォームは、ドイツの鉄鋼メーカ、ThyssenKruppが、「サービスとしてのソフトウェア(SaaS)」へ、ビジネスを広げることを支援している。
ThyssenKruppのSaaSは、エレベータの保守が、リアルタイムなダッシュボードをフィードする、センサーから、いつデータを収集して、使用することが必要であるかを予想する。
Satya Nadella氏は、映画の「Her」のテーマとして、表現されているような、人工的な感情を持つ知性の可能性を、Cortanaソフトウェアに持たせることを、たくらんでいる。
Satya Nadella氏によると、オフィスのコミュニケーションの将来は、利用者の感情を検知し、メモをとるようになるかも知れないという。