大幸薬品が都内で開催した同社商品のクレベリンをPRするためのイベント「S-1グランプリ」を取材した。
本稿の後半では実際に商品を使ったレビューと、商品の特徴をメーカー担当者にインタビューしているので合わせてご覧いただきたい。
ラッパのマークでおなじみの大幸薬品だが、クレベリンといういわゆる空間除菌雑貨を発売している。
これから気温が下がり、インフルエンザ等が流行する時期だからということもあるだろうが、商品カテゴリーとしては鳥インフルエンザで騒がれたとき以来、様々なメーカーから多様な商品が発売されている。
わざわざ雑貨と書いたのは、医薬品ではないからで法律の制約から効能を書くことはできない。
従って本稿においても、すべて用途、特徴として記すことにする。
さて、イベントそのものは、どこかの番組のパクリのような名称だが、趣旨が若干違う。
「サムイウイルスを除菌!? おサム~い芸人は誰だ!?」と題して、面白い芸人ではなく、寒い芸人を決めるグランプリだ。
メインパーソナリティにますだおかだの岡田さんが登場。
審査員にTKOの木下さん、東尾理子さんが登場。
写真は審査員の二人が笑っているが、笑っていてはいけない。なにせ寒い芸人を決めなければならないので、面白い人はとにかくダメなのだ。その意味でプロの芸人が全力で寒い芸を見せるというのは実際には辛いだろう。
4組の芸人さんが、面白い、あるいはまったく面白くない芸を披露して、イベントは終了。
最後に当日が誕生日であった東尾さんに誕生日ケーキと花束が贈呈された。
製品レビューだが、最初はゲルタイプ。大小2種類があり、記者が試用したのは小。
成分は二酸化塩素で、中身は液体。ゲル化剤を使用前に投入することでゲル化する。
概ね1か月で取り換え時期だとのことで、付属のシールに日付を書いて貼っておく。
部屋のなるべく高いところに置いておけば二酸化塩素が発生して空間除菌ができるというもの。
記者は電子顕微鏡を持ち合わせていないので、実際にウイルスが除去されたのかどうかはわからない。
しかし、期待される4つの効果、すなわち、ウイルス除去、除菌、カビ抑制、消臭のうち、消臭だけはすぐにわかった。
記者はワンルームマンションに住んでいるが、どうしても冬は締め切って出かけるので、においがこもりがち。
ところが、これを置いて帰ってくると全くにおいはしなかった。つまり無臭になっていた。
もちろん、部屋の大きさや使用環境にもよるが、一般家庭で使用する分にはこれで十分だろう。
次は新発売だというペンタイプ。
これは、ペン型の容器にサイリウムのような樹脂製管を折って入れる。
1本で約2週間はガスが出るという。2本入りなので4週間分だ。
ペン型の容器の上にガスの出口があり、穴の開閉ができるのでにおいが気になる時には閉めておけばよい。
大きさがわかるように、撮影時にモデルさんにはポケットの外側につけてもらったが、実際の使用シーンではペンと同様に中に差しておく。男性は内ポケットで構わない。
同社の宇野暁マネージャーに聞いた。
「カード型タイプは多く出回っていいますが、あくまでも出るのはガスなので、カードタイプでは前面にしか出ません。それでは他人の空間を除菌しているようなものです。ペン型を出しているのは当社だけですが、ガスの出口は上だけなので鼻孔の周辺部までガスは届きます。計測ではだいたい20cmの距離までガスを検出できています。もちろん風が吹く屋外では効果は弱まりますが、不特定多数が集まる電車のような閉鎖空間では威力を発揮します。そして、ガスが出ている間はインジケーターが黄色く変色しますのでわかるようになっています」
スプレータイプは、直接噴霧するものだが、家庭や個人では使用環境は限られる。なぜならば病院等の施設で主に使用されているからだ。
家庭ではトイレや洗面所、台所に使用する程度しかない。まな板等の食品に触れる場所にも使用できるが、ふき取りや水洗いが必要なので、やはり便座や生ごみ、ペット周りやエアコンフィルター等に限られるだろう。
二酸化塩素なので漂白効果があり、衣類や床面には色落ちの可能性があるのが、直接スプレーするタイプの特徴といえる。
最後は、スプレータイプのミニ版。アトマイザーのような小さな持ち運びができるタイプ。
こちらは公共のトイレの便座に吹きかける用途が最も適していると思われる。
直接人体に使用するものではないが、ふき取れば残留物が人体に触れても害になるようなものではないので、そこまで神経質になる必要はない。ただし、衣類には十分注意したい。
試用レビューや、メーカー担当者のインタビューを振り返ると、一般家庭や個人用途ではゲルタイプとペンタイプがおススメと言える。
予防接種とともに併用して、お寒い芸人とウイルスを吹き飛ばしてみてはいかがだろうか。
※写真はすべて記者撮影