Amazonが、モノのインターネットに取り組む。 2015年10月8日
By Greg Bensinger、WSJ
Amazon Web Serviceのロゴが、2012年10月に、日本の東京で開催された、広告技術のトレード・フェアの壁に表示された。
Amazon.comは、「モノのインターネット(IoT)」として知られる技術に取り組み、最も成長している、Amazon Web Services事業部の新たなサービスを紹介した。
AWSの新たなサービスは、開発者が、インターネットに接続された、ハードウェア・デバイスを、リモート・サーバに格納された、アプリケーションと共に、他のスマート・デバイスとコミュニケートでき、相互連携できるようにする。
これは、スマートフォン、テレビ、サーモスタット、エアコン、照明、あるいは、スマート・ウォッチ、フィットネス・トレーサといった、スマート・デバイスが、相互接続し、互いにコミュニケートして、相互運用したり、クラウド・ストレージにデータを保存したり、人の助けなく、コンピュータと相互連携したりできることを意味する。
Amazonは、AWS IoTと呼ばれる、新たなクラウド・サービスに取り組んでいると、ラスベガスで開催された、AWSコンファレンスで紹介した。
AWSコンファレンスで、これまでハードウェアで作成されていた、あらゆるモノが、ソフトウェアで実現されるようになったと、Amazonの最高技術担当役員、Werner Vogels氏で述べた。
例えば、Werner Vogels氏は、Amazonは、IoTサービスとして、血圧、心拍数、体温、歩数、位置などを測定できる、センサーが付いた、スマート・ウォッチ、寝間着、あるいは、紙オムツといった、インターネットに接続されたスマート・デバイスから、データを収集し、分析できるようにする、クラウド・サービスを提供することを、例として紹介した。
Amazonは、新たなIoTサービスを使用している、スマート・デバイスで送られる、各100万メッセージに対し、5ドルから8ドルのIoTサービス使用料金を課すようだ。
この発表は、Microsoftのようなライバルが、類似したクラウド・サービスを提供することに取り組んでいることが要因になっているという。
2015年が、モノのインターネット(IoT)に対して、楽天的な年にも関わらず、プライバシーやセキュリティの問題と共に、インタフェースの標準化による、エコシステムの拡大が、大きな課題になっている。
Amazonは、モノのインターネット(IoT)のビジョンの1つは、無線で、ドアの鍵を開けたり、迅速に、照明、エアコン、サーモスタット、煙探知機、あるいは、コーヒーポットを制御したりできる、完全にインターネットに接続された、スマート・ホームにも取り組んでいる。
AmazonのEchoスマート・スピーカは、音声のみで操作できる、Alexaと呼ばれる、パーソナル・アシスタントを搭載している。
Amazonは、Alexaを搭載した、同社のEchoスマート・スピーカを使用して、音声コマンドで、インターネットを検索したり、スマート・ドアの鍵、照明、エアコンなど、家のさまざまなスマート・デバイスを制御できるようにする。
新たなWi-Fi対応のDashボタンを家に置くことで、洗剤や歯磨きチューブやトイレット・ペーパなどの消耗品や、調味料、飲物などの飲食品のストックが少なくなると、ユーザは、このDashボタンを使って、対応した商品を、容易に、再注文できるようになる。
この新たなIoTサービスは、Amazonが、同社のクラウド・コンピューティングのニーズのために、中央ハブであることを保証する、より多くの方法を提供できるようにする。
Amazonによると、Amazon Web Services(AWS)は、急速に、成長してきており、2015年の売上が、70億ドルを超える見込みであるという。