写真:Soul Kitchen 2015-08-02 at 渋谷lamama
世の中には、数多くのアマチュアバンド、インディーズバンド、メジャーバンドが存在する。
過去にバンドをやった経験がある人は、結構いるものだ。
そこで、ふとそういったバンドたちは、どうなっていくのだろうか。とふと考えた。
バンドの目指すべきゴールは何か
バンドをやっている人たちにたまに「バンドのゴールは何ですか?」と聞くことがある。
何を目的に、何を目指しているのか、である。
アマチュアバンド
まず、アマチュアバンドの場合はほとんどが「特にないです。音楽を演奏するのが楽しいので」という回答がほとんどです。
この回答は、ある意味正しい回答だといえる。自分の余暇の時間を、好きな音楽を行うことで充実した生活を送る。そういうことなのだと思う。
ライブハウスなホールなどを、お金を出してレンタルし、お友達のバンドを集めて『ライブ』を行う。
友人知人に声をかけ、自分たちのバンドの演奏・成果を聞いてもらう。
素晴らしいことだと思う。陶芸を趣味としてやっている人たちも、当然作品を作り、そしてそれを人に見てもらう。
絵をかく人も、その絵を多くの人に見てもらうことを望んでいる。
インディーズバンド
ここでいうインディーズバンドというのは、大手メジャーレーベルではなく、インディーズレーベルからCDをリリースしたりして活動しているバンド、という定義をしている。
彼らは、殆どが「メジャーを目指している」という回答をする。『メジャー』とは、大手メジャーレーベルで、そこからのCDデビューを目指しているのだ。
では、その『メジャー』と『インディーズ』とは、何が違うのか?一言でいうと、プロモーション力だといえる。
最近でこそCDが売れない時代になってきたということで、大手プロダクション、レーベルがアーティストに投資する金額が以前より少なくなってきているのが事実。インディーズと変わらないとはいえ、そこはやはりまだまだ大手の力。回収できる!とかんがえれば、それなりに力を入れて売り出す。
ここ最近のアイドルブームを見ればわかるが、アイドルがまだまだ人気のある状況で、若い女性をあつめてデビューさせて、TVやその他メディアに露出させる。
インディーズのプロダクションレーベルはどうかというと、なかなかそうはいかないのが現実。
『ゴールデンボンバー』や『仮面女子』は、なんと、インディーズのアーティストなのだ。
TVCMや番組にガンガン出ている彼ら。『メジャー』アーティストではないのだ。
※そう考えると、『インディーズ』『メジャー』の定義が、一般のファンからしたら違うのかもしれないが。
『メジャー』に向かって多くのバンドがしのぎを削っている。
ふと、最近自分の知り合いの『インディーズ』のユニット、バンドが解散や活動休止をしているのが気になった。
それぞれオリジナルの楽曲を持ち、演奏力、歌唱力特に何かあるわけでもなく、何年にもわたってそのバンドで活動しているのだ。
ここ1年でいくつかの知り合いのバンドが辞めていった。
なぜなのか
実は自分もSoul Kitchenを作る前にいたバンドが『インディーズ』のバンドで、レーベルから何枚もCDをリリースしている。活動期間は7年にも及ぶ。そこそこファンもついていたし、ネットでの人気投票でもそれなりに票が入っていた。
しかし、実際に自分が参加してしばらくして解散となった。ひょっとして自分が原因??
ふと思ったことは、「このバンド、7年もやっていて、曲も多く、CDも何枚も出している。けど、この先どうしたいんだろう??」ということ。
バンドの方向性、向かう先はリーダーが決める。入るとき、このバンドは何を目指しているのかを聞いたときの回答は、
「メジャーに行きたい」というもの。いや、「メジャーにいければいいな」という回答だったと思う。
7年間活動し、月に1回はライブをおこなってCDも何枚かリリースしていた。そして「いければいいな」。
今から考えたら、まずいけないだろう。
解散した知り合いのバンドも、それぞれ共通して7年~10年という長い年月活動していた。
そして、ライブも行っていてCDも何枚かだしていた。
きっと、こう思ったのだと思う。
「この先この活動続けていていいのか?メジャーに行けるんだろうか?」
そして、解散の道を選んだのだ。
休止して、充電して改めて、という考えもあるのかもしれない。
が、今のままでは無理だと思う。
ゴール到達するためのプラン
目標設定は重要なことだが、それに到達するための方法、プランは明確になっているのだろうか。
「いけたらいいな」程度では目標とは言えない。
「行く」そのためには「今、何をすればいいのか」を検討すべきだったと思う。
スケジュールを立て、それに沿って細かい計画を立てる。進めていく途中に何度も方向転換する必要があるだろう。
この方法では何が問題があって、どうなって、結果よくなかった。では次はそこを修正し、こうしてみよう。
ビジネスでいうPDCAを回す。
これらをやっていたのか疑問である。
本音の部分として
多くのメジャーを目指すバンドは、自分たちの音楽が最高だと思って活動しているはずだ。
「こんないい曲をやっていれば、かならず受け入れられる。絶対ビッグになるはずだ。」
それを7年や8年やっても、ほぼ90%は無理だと思う。
なぜいい曲をやっているのにライブに人が来ないのか。いや、来てるだろう。『知り合い』が。
そして、来る人は増えていない。何度もライブをやると減っていくかもしれない。
無理だと思う。
いい曲は世の中星の数ほどある。そして、そういうバンドもいくつもある。
『誰もしらないので、聞く機会がない』のが事実なのだ。
いい曲なら勝手に広がる。と思っていても、そうはいかない。
「広げるための努力」「多くの人にまず知ってもらう努力」が重要なのではないだろうか。
そこが見えないままやっていると、だんだんと「これでいいんだろうか」「この先どうなるのか」という結論になり、
そして解散や活動停止となってしまう。
売るためのプロモーションを考える
バンドは、曲を作ってライブすればいい、のではない。アマチュアで趣味でやるならそれでいいが、
上を目指すのであれば、視点を変えてほしい。
『売るためのプロモーション』を考えてほしい。
そこに目が行くと、どうすればより多くの人に届けられるのか。おのずと動き方が変わってくると思う。
メジャーレーベルが行うのも、まさにこの部分。
インディーズであれば、ここをバンドが行っていく必要があると思う。
「誰もが見て楽しめるステージを作る」のも一つの方法。感動して次にまた来てもらうための戦略だと思う。
「ラジオなどに曲を放送してもらう」というのも一つの方法。
「野外イベントに出る」のも一つの方法。
このあたりを本当に考えて動いているバンドには、音楽関係者や業界の人も興味を持ってもらえると思う。
本当にいい音楽であれば、自分も聞きたいし、ライブを見たいと思う。知り合いを誘って聞かせたいと思う。
ただ、知らないので機会がない。ということなのだ。
今後の活動の戦略として、方法を考えてみてはいかがだろうか。