車線割り込みした時の「サンキューハザード」は好ましくない?まだまだ奥が深い「ハザードランプ」の謎!

車線割り込みした時の「サンキューハザード」は好ましくない?まだまだ奥が深い「ハザードランプ」の謎!

いまや、自動車は、現代人には欠かせない「生活の足」。
筆者も、毎日通勤用に、自動車を使っています。

さて、車を運転するにあたり、一番困るのが、運転中に車線を代わる時の、「後続車両へのあいさつ」の事。

車線割り込みをした時などは、「ハザードランプ」を点灯させる事により、「サンキューハザード」として、後続車両に謝意を表す事が慣例となっていますが、その運用の是非について、前回の記事で詳しく紹介致しました。

車の「サンキューハザード」は推奨されてない?「ハザードランプ」の意外な落とし穴!
http://getnews.jp/archives/1079041

「一般社団法人 日本自動車連盟(JAF)」様からは「サンキューハザード」は「推奨していない」というご回答を頂きました。

弁護士の仁井先生からは、「本来の目的にそっているかと質問されれば、それはノーとなるが、(解釈によってはイエスととらえる余地もあるかと思います。)適法かと質問されれば、イエスということになる」というご回答を頂きました。

おかげ様で、本記事は、大変な反響を頂きました。

『ハザードランプは、「非常点滅表示灯」なので、緊急で路上駐車する時に点灯させるのが、本来の機能』という認識は間違い?肝心な所に質問をしていないという鋭いご指摘アリ!

・・・しかしながら、その後、twitterで、鋭いご指摘を頂きました。

「・・・えっ?」

この記事、JAFから「警視庁に問い合わせて」てなってるのに、何で警視庁に聞かないの?

「えーっ・・・うっそー?!」

・・・確かにごもっとなご指摘です。弁護士の先生からのご回答を既に頂いていたので、法的な問題は、そこでもう結論が出てしまっている、と勝手に考えてしまっていました。
そうです。警察様のご見解が、必ずしもイコールであるとは限らないのです。

そこで早速、前回の記事の再々検証を、大至急行う事に致しました。

『サンキューハザード』の是非について、「山口県警察」様に聞いてみました!

・・・さて、今回の記事の再々検証は、『サンキューハザード』の是非について、警察様に、ご見解を頂戴する事です。

この度は、筆者在住の所轄の「山口県警察」様に、直接お電話でお聞きする事に致しました。

山口県警察
http://www.police.pref.yamaguchi.jp/

「山口県警察様!車線割り込みした時の、ハザードランプの点灯による『サンキューハザード』は、ハザードランプの使い方として正しいのでしょうか?教えて下さい!」

早速、山口県警察様からご回答を頂きました。以下その要約となります。

※「ありがとう」の意味で点灯する「ハザードランプ(非常点滅表示灯)」については、既に慣例・周知の事実、という事で、とりあえず問題はありません。
※「ハザードランプ」の点灯に関しては、道路交通法施行令に2箇所記載があります。

(道路にある場合の灯火)
第18条

2 自動車(大型自動二輪車、普通自動二輪車及び小型特殊自動車を除く。)は、法第52条第1項前段の規定により、夜間、道路(歩道又は路側帯と車道の区別のある道路においては、車道)の幅員が5.5メートル以上の道路に停車し、又は駐車しているときは、車両の保安基準に関する規定により設けられる非常点滅表示灯又は尾灯をつけなければならない。ただし、車両の保安基準に関する規定に定める基準に適合する駐車灯をつけて停車し、若しくは駐車しているとき、又は高速自動車国道及び自動車専用道路以外の道路において後方50メートルの距離から当該自動車が明りように見える程度に照明が行われている場所に停車し、若しくは駐車しているとき、若しくは高速自動車国道及び自動車専用道路以外の道路において第27条の6第1号に定める夜間用停止表示器材若しくは車両の保安基準に関する規定に定める基準に適合する警告反射板を後方から進行してくる自動車の運転者が見やすい位置に置いて停車し、若しくは駐車しているときは、この限りでない。

(通学通園バス)
第26条の3
 法第71条第2号の3の政令で定める自動車は、車両の保安基準に関する規定で定めるところにより、専ら小学校、中学校、特別支援学校、幼稚園、幼保連携型認定こども園、保育所又は児童福祉法(昭和22年法律第164号)第6条の3第10項に規定する小規模保育事業若しくは同条第12項に規定する事業所内保育事業を行う施設(次項において「小学校等」という。)に通う児童、生徒又は幼児の運送を目的とする自動車である旨を表示しているものをいう。
2 通学通園バスは、小学校等の児童、生徒又は幼児の乗降のため停車しているときは、車両の保安基準に関する規定に定める非常点滅表示灯をつけなければならない。

これ以外に、「ハザードランプ」の点灯に関する規定は無いので、「ありがとう」の意味で点灯する「ハザードランプ」については、とりあえず問題はない、という事になります。

が、

一点だけ気を付けて頂きたい事としては。「夜間、幅員が5.5メートル以上の道路に停車し、又は駐車している時の『ハザードランプ』と紛らわしくなる様な点灯の仕方は、「好ましくない」ので注意して下さい。

との事でした!

山口県警察様、ご回答ありがとうございました!
やっぱり、『サンキューハザード』の運用については、充分考えてから行う必要がありますね。

つまり、

読者様ご指摘のtwitterの回答としては、「山口県警察」様にお聞きしたところ、「ありがとう」の意味で点灯する「ハザードランプ」については、既に慣例・周知の事実、という事で、とりあえず問題はありませんが、夜間、幅員が5.5メートル以上の道路に停車し、又は駐車している時の「ハザードランプ」と紛らわしくなる様な点灯の仕方は、好ましくないので注意しましょう、という回答を頂きました、となります。

「今までの『サンキューハザード』の是非についての長年のもやもやが、更にいっそう解消されました!ありがとうございました!」

※本記事の執筆に当たっては、山口県警察様に取材を行い、ご回答を頂いております。
※イラスト:イラストダウンロード/無料イラストなら「イラストAC」 http://www.ac-illust.com/
※イラスト:さし絵スタジオ2 http://www.clip-studio.com/clip_site/download/sashie/sashie_top
※Girlsイラスト:http://furu-yan.jimdo.com/(筆者自筆)

FURU

デジタル系ガジェットに散財する、サラリーマン兼漫画描き兼ライター。電脳ネタがテーマの漫画を得意とする→http://www.furuyan.com

ウェブサイト: https://www.furuyan.com/