今回はベルギー料理とベルギービールのお店『Little Delirium』新宿店(以下、リトルデリリウム)の紹介です。
ここ数年でベルギービールの知名度も上がって来て、様々なベルギービールを楽しめる店が増えて来ました。
その中でも本当に美味しいベルギービールを味わって頂く事に、こだわっているのが『リトルデリリウム』なのです。
ベルギーからの航路は一ヶ月以上の時間が掛かり、しかも途中で暑い赤道付近を通過する為『リトルデリリウム』では、全てのビールを「低温コンテナ」で輸送させる事を徹底させています。
これはベルギービールの多くが「酵母が生きている状態」で瓶や樽に詰められている為で、あまり高い温度で輸送するとビールの味や品質が大きく劣化してしまうからです。
ちなみに「ビールを飲むと健康に良い」と言うのは、この「生きたビール酵母」が体に良いからなのです。
『LINEグルメ予約』で予約してみた
人気のある『リトルデリリウム』は非常に混みあいます。夕方になると常に満席状態なので、ここは確実に予約してから訪れたいところですね。
と、言う訳で筆者も『LINEグルメ予約』なるアプリを初めて使ってみました。
『LINEグルメ予約』は無料なので、サクっと使えるのがポイントですね。
ベルギービールは「テラス」で楽しむ
そしてビールの本場ベルギーでは、昼間から屋外で「ベルギービール」を楽しむ文化があります。
そんな本場の飲み方を楽しめるのも『リトルデリリウム』の魅力です。
この日は天気も良く、まさに「ビール日和」です。こんな日はテラス席で、のんびりとベルギービールを楽しみたいものですね。
『リトルデリリウム』には、お得なセットメニューもあるので、休憩がてら軽く一杯飲むのも一興です。
カフェとしても楽しめる『リトルデリリウム』
ベルギーと言えば、ヨーロッパでも屈指の「グルメ大国」です。
何度も隣国に侵略されたベルギーは、色々な国の文化が混ざり独自の文化を形成しました。
中でも「食文化」に関しては「フランス」の影響を強く受けつつも、他の国の料理とのアレンジを果たし、独自に「ベルギー料理」として昇華させています。
特に「デザート」に関しては圧倒的で、日本に紹介された有名なメニューも少なくありません。
と、言う訳でも本場のベルギー料理を得意とする『リトルデリリウム』にも、多くのベルギー料理や菓子があります。
アルコールが飲めない人でも、カフェとして楽しめるのは嬉しいですね。
腰を据えてベルギー料理を楽しむ
『リトルデリリウム』ではベルギービールだけでなく、本格的な料理も楽しめます。
それでは『リトルデリリウム』の代表的な料理を、いくつか紹介してみましょう。
『ベルギー産ビンチェ芋のフリッツ』
やはりビールと言えば『フィッシュ&チップス』ですが、ここはシンプルに『ベルギー産ビンチェ芋のフリッツ』で行きましょう。
『リトルデリリウム』ではソースが選べるので、来る度に違うソースを試してみるのも面白いですね。
筆者は今回、人気の「スィートチリサワークリーム」をチョイスしました。
このサワークリームをフォークを使って、ちょいとチリソースに溶かしてやると良いですね。サワークリームの酸味と、チリソースの甘辛さが絶妙で、フリッツをさっぱりした味にしてくれます。
『リトルデリリウム』のフリッツは本場と同じで、かなり大きくカットしているので、そのまま食べてもビンチェ芋(ジャガイモの品種)の美味しさがダイレクトに味わえます。
そしてビンチェ芋をこの太さでカットしているので、ソースにディップしても「芋の旨さ」が損なわれないのが素敵です。
『ニシンの白ワインマリネ』
こちらもベルギービールとの相性が抜群で、必ず食べたい定番メニューです。
日本で言えば「しめ鯖」のような感じで、さっぱりした一品を求める人には最高の肴になります。
『タルトフランベ』
こちらはフランス「アルザス地方」の伝統料理で、ちょっと見た感じはピザに似ていますね。
生地は薄くクリスピーでトマトソースも無いので、見た目よりもライトなメニューです。
『タルトフランベ』には「フロマージュブラン」と言う、牛の生乳から作る酸味のあるフレッシュチーズを使っています。
今回は贅沢に「ハーフ&ハーフ」でオーダーしてみました。
写真右側が「トラディショナル」と呼ばれるベーシックスタンダードな『タルトフランベ』で、塩漬けの「豚ばら肉」が良いアクセントになり、タマネギの甘さが引き立ちます。
写真左側は「グリュイエールチーズ」の『タルトフランベ』で、よりシンプルに生地とチーズの香ばしい風味が楽しめます。
この『タルトフランベ』は、本場フランスで食べ歩きを重ねた『中島シェフ』の魂のこもった一品で、『リトルデリリウム』に来たら、是非とも食べて欲しい看板メニューですね。
『フレッシュムール貝のホワイトビール蒸し』
ベルギーで一番メジャーな名物料理と言えば「ムール貝」の酒蒸しです。
こちらは「白ワイン」と「ホワイトビール」のどちらを使うか選べますが、やはりベルギーですので「ホワイトビール」を試して欲しいですね。
本当にシンプルにタマネギとムール貝、塩とホワイトビールで調理した『フレッシュムール貝のホワイトビール蒸し』は絶品です。
そして『リトルデリリウム』ではフレッシュなムール貝、つまり「活きムール貝」を使っているのがポイントです。
本当に美味しいムール貝を食べたいのならば、これをオーダーすれば間違いありません。
あえてヨーロッパ産のムール貝にこだわらず、よりムール貝の美味しさを追求した結果、この『リトルデリリウム』では「岩手県三陸産」の、活きているムール貝に辿り着いたそうです。
残ったスープで『リゾット』を食す
そして『フレッシュムール貝のホワイトビール蒸し』の美味しいスープを使って、なんと『リゾット』を作ってもらう事が可能です。
これが美味しいんですよね。
本当にシンプルな『リゾット』ですが、ムール貝の旨みが全て凝縮されています。
ライスは恐らく、スープを煮詰めてから生の米を炊いていると思われ、いわゆる「お粥」ではなく本格的な『リゾット』に仕上がっています。
多種多様なベルギービールを愉しむ
これらの美味しい料理には、やはりベルギービールを合わせて飲みたい所です。
しかし一口にベルギービールと言っても本当に種類が多く、全てを紹介する事が出来ません。なので、ここでは軽くビールの種類を紹介してみましょう。
『ホワイト』
やはり最初の一杯はベルギーらしく、大麦と小麦を使って作られる「ホワイトビール」はいかがでしょう?
「ビールは苦い!」と言うイメージがありますが、ホワイトビールはスパイスやオレンジピールを使った物もあり、爽やかでフルーティーな味わいです。
『ゴールデン』
有名な『デリリウム・トレメンス』などがゴールデンと呼ばれるビールです。ちなみに直訳すると「アルコール中毒による幻覚症状」と言う意味だそうです。
写真は同じくゴールデンの代表格『ギロチン』で、物騒なモノがそのままビールの名前になっています。
グラスの底が真っ赤に塗られているのが、なんともシュールですね。
『アンバー』
その色合いが「アンバー」(赤褐色)なのもありますが、原材料である「モルト」をローストしたビールを指します。
こちらの『パウエル・クワック』もアンバービールで、その特殊なグラスとスタンドは
「馬車に乗りながらビールを飲む為のグラス」
になっています。馬車を走らせる「御者」の腰に、この木製のスタンドをホルスターのように取り付け、馬を操りながら飲む為に作られました。
いや、まず現代的には確実「飲酒運転」なのですが、そこまでしてでもビールを飲む昔の人には脱帽ですね。
(飲む時はスタンドから外して、飲んだら戻すのが正しい飲み方です)
『ダブル』
昔のベルギービールは「修道院」で作られた物が多く、修道院ビールの中で「アルコール6~8%」の濃褐色のビールが『ダブル』と呼ばれています。
写真の『セント・ベルナルデュス・ペーター』も、その中のひとつです。
『フルーツ』
フルーツをビールに漬け込み醸造されたビールです。ビールが苦手な人にも飲みやすいので、何気に人気のあるビールの種類です。
こちらの『デリリウム・レッド』もフルーツビールで、チェリー風味が爽やかな飲みやすいビールになっています。
『リトルデリリウム』 総評
このようにベルギービールは多種多様で、様々な料理やシチュエーションに合わせる事が出来ます。
特にビールの苦みが苦手と言う人には、是非とも『フルーツ』と呼ばれるフルーツ系のビールを試して欲しいですね。ビールと言うよりは「カクテル」に近いので、馴染みやすいと思います。
そして真のビール党には『ゴールデン』などの、ビールらしいビールもあります。『ダブル』などの重厚なビールもビール好きには堪りません。
ちなみにベルギービールは「それぞれのビールに専用グラスがある」と言われるほどで、そのビールの美味しさを最大限に引き出す為に、多様なグラスが存在しています。
(写真はココナッツを使ったビールの為の、ココナッツの殻を使った器)
瓶のパッケージデザインやグラスも含めて「見て愉しめる」のも、ベルギービールの魅力です。
そんな奥深いベルギービールと美味しい料理と楽しめる『リトルデリリウム』に、是非みなさんも仲間と訪れてみて下さい。
新しい「ベルギービールの世界」が、貴方にも広がるかもしれません。
『リトルデリリウム』
東京都渋谷区代々木2-2-1 新宿サザンテラス内
営業時間 11:00~23:00
年中無休