喜びも悲しみも

  by キリヤ  Tags :  

たとえば、人生の選択の場面で、
たとえば、結婚するかしないか、子供を持つかどうか迷っている人に、
どちらが「いいか、悪いか」で答えることはできません。

わたしに言えるのは、
パートナーがいることで、子供がいることで、
人生に深く関わる相手が増えることで
「人生の振れ幅」が広がっていく、ということだけです。

揺れるブランコのように。

喜びと悲しみ、満足と不満、快楽と困難の間の振れ幅。

自分一人でいるときより、関わる相手が増えれば必ず、
喜びが大きくなり悲しみも深くなります。
だって、相手を深く強く愛するほどに、別離の悲しみは深く辛くなるはずですから。
ペットは、あなたを癒すだけでなく、必ずいたずらしたり面倒かけたりするはずです。
友達がいることで、楽しいだけじゃなく、
ねたみや劣等感などマイナス感情を持つこともあるはずです。

結婚する時に、「健やかなるときも、病める時も」と誓うのは、
健やかなときだけ一緒にいるということはできないからです。
結婚するのに、相手のいいとこだけ欲しい……というわけにはいきません。
優しい人は、優しさゆえに優柔不断で迷いやすく、
強い人は、強さゆえに傲慢であったりするわけです。

喜びだけを選んで得ることはできないのです。きっと。
逆に悲しみや困難だけ、ということもないでしょう。
結婚したり、子供を持ったり、ペットと暮らしたり、友達が出来たり、
関わる相手が多くなるほど、
人生の振れ幅は大きくなるのでしょう。

穏やかに過ごしたいから、
できるだけ人と関わらないようにして暮らす、というのもひとつの選択肢です。

振れ幅の少ない、喜怒哀楽の起伏の少ない穏やかな人生も、
振れ幅の大きい、ジェットコースターのような波乱万丈の人生も
それぞれに、いいと思います。

わたし自身は、
どうせブランコに乗るのなら(生まれてきたのなら)
自分の人生の振れ幅いっぱい、じっくりと味わいたいと思っています。

福島県生まれ。高校中退後、上京。 アルバイト生活中にタロット占いと西洋占星術を独学で習得。のちにヘイズ中村氏に師事し、20世紀最大の魔術師クロウリーの秘儀を学ぶ。 雑誌やウエブの占いライターをしながら小説を書き、 1998年児童文学作品でデビュー。 2000年、SF小説で小松左京賞努力賞受賞。 現在も占い師とライターの兼業。 日本児童文学者協会会員。日本臨床心理学会会員。

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