厚生労働省および地方自治体の発表によると、少なくとも首都圏では例年よりも早くりんご病が流行しているようです。5月21日現在で、少なくとも埼玉県は、感染流行について注意喚起を促す情報を、県ホームページで公開しました。
俗に「りんご病」と呼ばれるこの病気は、伝染性紅斑と呼ばれる病気で、主に10歳未満の小児に多く見られる感染症です。
ヒトバルボウイルスB19というウイルスによって感染が広がる病気ですが、両方の頬が赤く発疹が起こすことから、俗にりんご病と呼ばれています。
一般的に発症後、5~7日後に症状が消えてしまうことがほとんどで、あまり心配する必要はないとされています。とはいえ、かからないにこしたことはありません。幼稚園などの子供が集まる場所で罹患するケースが多いですので、手洗いの実行や、咳をする時に口元を手で押さえるなどといったことを教えることがとても重要です。
また、留意すべきは、妊娠中の女性がヒトバルボウイルスB19に感染した場合、胎児水腫になる可能性があるとされています。
上のお子さんが幼稚園に通われていて、送り迎えされる時に感染してしまう可能性がありえますので、可能なら家族の方に送り迎えを変わってもらうのが好ましいと言われます。どうしても送り迎えをしなければならない場合は、お子さんに幼稚園から出る前に手を洗ってもらうなどといったことを気をつけるとよいでしょう。
また、注意すべきは咳やくしゃみで大人がウイルスを媒介してしまう可能性があることでしょう。大人の場合、症状が発症しない感染(不顕性感染)になることが考えられます。妊婦さんがいるオフィスでは、「咳エチケット」に留意し、オフィスのドアノブなどを消毒するなどといった配慮が必要だと思います。
また、妊娠初期の方は、こまめに手を洗い、外出時はマスクをするなどといった自衛も効果的になると思います。あまり神経質になりすぎる必要はないと思いますが、逆にいえばこれだけ対策すれば、リスクはかなり軽減されます。安心して過ごすためにも是非検討してくださいね。
※画像は埼玉県ホームページ https://www.pref.saitama.lg.jp/sainokuni/headline/oshirase019.html より引用