今回は「ナポリタン発祥の店」として有名な『センターグリル』のナポリタンを紹介してみましょう。やはりナポリタンを紹介するとなると
「ケチャップナポリタンの元祖」
と呼ばれる『センターグリル』を一番最初に紹介するのが正解です。このナポリタンをナポリタンの標準として、自分の五感に焼き付ける必要があるのです。
ちなみに、ナポリタンの起源は諸説ありますが、現在の「ケチャップを使ったナポリタン」を世に広めたのは『センターグリル』であると言うのが、マニアの間では定説になっています。
「安くて栄養のある美味しいものを、沢山の人に気軽に食べてもらおう」
これが『センターグリル』初代から続く店の方針です。バイトや学業、サークルに追われる現代の若者や、サラリーマン達にガッツリ食べてもらおうと言う心意気は、今も受け継がれています。
なので『センターグリル』では、どの時間帯でもサービス価格のランチメニューを食べる事が出来ます。まさに学生や働く人達の為の台所として『センターグリル』は存在するのです。
横浜洋食の老舗『センターグリル』とは?
ナポリタンの原型は『ホテルニューグランド』で提供された生トマトを使った料理と言われています。その『ホテルニューグランド』の初代総料理長『サリー・ワイル』氏が経営していた『センターホテル』で修行したのが、初代『石橋豊吉』です。ちなみに『センターグリル』の店名も『センターホテル』に由来します。
当時、まだまだ生トマトは手に入りにくく、替わりにケチャップで代用したのが現在のナポリタンの始まりと言われています。
『センターグリル』の元祖ナポリタンを食す!
『センターグリル』の料理は、ほとんどがプレートで提供されます。この金属製のプレートは創業当時と同じ物を使用しているとの事。つまり、この写真とほぼ同じビジュアルで昔から提供され続けていると言う事です。
次に気がつくのは、その圧倒的な麺(パスタ)の太さです。『センターグリル』では『ボルカノ ローマン2.2mm』を使っているらしいです。このパスタは国産品で、デュラムセモリナ粉100%ではなく、強力粉も使われているのが特徴です。
『センターグリル』では上記のパスタを茹でたあと、一晩寝かせてから使用するそうで、それがモチモチ感の秘訣らしいです。
そして全体を見回し具の確認をします。「ハム、タマネギ、ピーマン、マッシュルーム」と言った所でしょうか? まさに基本中の基本と呼べる構成で、ナポリタンのあるべき姿がココにあると言っても過言ではありません。
他にもポテトサラダとキャベツの千切りが付いているのは嬉しいですね。ナポリタンは時として重く感じる事もあるので、サイドのサラダ系でワンクッション入れられると、再び美味しくナポリタンを食べる事が出来ます。
ちなみに『センターグリル』のナポリタンは、最初から粉チーズがかけられているタイプです。卓上には粉チーズがないので、粉チーズの追加は出来ません。
ケチャップを徹底的に炒めるのが味の秘訣!
最初に一口食べて思ったのは、そのソースと言うかケチャップの独特な味付けですね。タマネギだけでは無い甘さがそこにあります。これはストレートに砂糖の甘さなのでしょうか?
正解は「徹底的にケチャップを炒める」らしいです。ケチャップを炒めまくる事で酸味が飛ぶそうで、それが『センターグリル』のナポリタンの味の秘訣らしいです。
甘いと言っても「優しい味わい」みたいな感じで、くどい甘さではありません。ただ他の店と比べると「チョット甘いかな?」と言う印象を受けるだけです。食べ比べなければ分からないレベルです。
そして、この味が良いのです。
『センターグリル』ナポリタン 総評
まさに「ナポリタン食べ歩き」のスタート地点に相応しいナポリタンでした。この味は確実に「ケチャップナポリタンの元祖」とされる初代の味を受け継いでいる事は間違いないと思います。
まあ、初代の頃に食べた事はないので、根拠は無いんですけどねw
何はともあれ『センターグリル』のナポリタンは理屈抜きに美味しいですね。超極太のスパゲッティのモチモチ感は、ナポリタンならではの美味しさです。
それに絡むケチャップと言うか、ソースも絶品!
文句のつけどころが無いナポリタンに仕上がっています。まさに横浜洋食を代表する一皿と言えるでしょう。
是非、みなさんも横浜に来たら『センターグリル』でナポリタンを食べてみて下さい。
『センターグリル』
住所:神奈川県 横浜市 中区 花咲町 1-9
営業時間 11:00~21:15(ラストオーダー)
定休日:月曜日(祝日の場合は営業)