フルーツトマトはどれくらい甘いのか?『OSMICトマト』で確認してきた!

  by 古川 智規  Tags :  

フルーツトマトなるものが世の中に出回っているが、何をもってフルーツというのかがよくわからない。トマトはフルーツではなく野菜という認識が一般的だ。
もちろん、食べれば甘いしフルーツといっても差し支えないのは食べて初めて分かることだ。
そこで、記者はそのトマトがどうやって作られて、本当に甘いのか、それはどれくらい甘いのかを確かめに行ってきた。

今回取り上げるのは「OSMIC」ブランドのいわゆるフルーツトマト。
栽培する農家の形態は複数あるが、記者がやってきたのは千葉市。
ビニールハウスに大型のファンが取り付けられ、ブンブン回っている。風を感じてみるとどうやら排気用のようだ。温度管理が徹底している証拠だ。

糖度を上げるにはワイン用のブドウのように与える水を少なくする等の方法があるが、OSMICでは土にこだわり、指定された土でしか育ててはいけない決まりになっている。
もちろん、水の管理も徹底していて、土にじわりとしみこませる感じで水をやり、ストレスを与えることはしている。その結果、写真のように根が水を求めて上に成長してくる。

品種は特別なトマトを栽培しているわけではなく、一般的なものを複数植えていた。
つまり、徹底した栽培環境の管理と土でブランドトマトを作っているのである。

トマトの花は小さく黄色い。もちろん、受粉させないと結実しないが、人工授粉は行っていない。

ミツバチの一種、マルハナバチのうちクロマルハナバチが受粉を媒介している。穏やかな性格で人を刺すことはめったにないと言う。ハチを媒介とすることでもトマトを甘く酸味を少なくすることができるという。

こうして収穫されたトマトは糖度により分類される。

その分類は自動化され、非破壊により糖度が計測されてそれぞれのカゴに入るようになっている。

問題の糖度は?

製品として糖度8・9・10と、ネット通販限定のジュースを比較させてもらった。

このジュースは何も加えられていない生のジュースなのだが、飲んだら甘いのなんの。これはシロップをたっぷりとくわえているでしょう?と疑うほどだった。しかし、ビンを目の前で開封したので何も加えてはいない。やはり、トマトという私たちが持っているイメージが果物ではなく野菜なので口にしないとわからないのだ。

まず、糖度10として出荷されているトマトを糖度計にかけてみた。
結果は糖度10.2.間違いない。糖度とは単純に百分率と考えればいい。この場合、100グラム中10.2グラムの糖が含まれているということと同義だ。

次にシロップたっぷりと疑ったジュースは11.7。砂糖水の世界だ。甘いはずである。

それでも普段食べているものと比較しないと納得しない記者は近くのコンビニで買ってきた山梨県産のブドウ「ピオーネ」を計測してみた。強い甘みが魅力の種だ。計測する前に食べてみたが、これはさすがに甘い。トマトより甘い。記者の舌は正しいのか?
結果は16.0。つまり、このトマトより甘いということであり、記者の舌は確かだ。

甘いといえば、マッカンことマックスコーヒー。もともとはここ千葉県を中心とした地域限定の練乳たっぷり甘いコーヒーだが、現在では全国で発売されている。
糖度は11.3.意外にもトマトとほとんど変わらない。この結果には多少の疑いを持ち、二度計測したが11.3で変わらなかった。

結論としては、マッカン250ミリリットル缶1本と、糖度10のOSMICトマト2パックが同じくらいの糖の量であることが判明した。甘さはマッカンとほぼ同じと思ってよい。
普段食べている甘いものと比較をすることにより、どれくらい甘いトマトなのかがお分かりいただけたと思う。確かに普通のミニトマトよりも値段は張るが、その分フルーツを食べている満足感とおいしさが得られるので、野菜が苦手の方でもついついつまんで食べてしまう。野菜不足の方には最適の「フルーツ」と言えるだろう。
関東一円の主要スーパーでは比較的手に入りやすいようなので、一度手に取ってみてはいかがだろうか。

※写真はすべて記者撮影

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