スマートフォンに、次に起きる、トレンドは何か?(1)

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 スマートフォンに、次に起きる、トレンドは何だろう? 2016年4月6日

 By Joanna Stern、WSJ

 今日の、新しいスマートフォンの多くは、僅かに、カメラが良くなり、画面が明るく、大きくなり、ローズ・ゴールドといった色のオプションが増えただけである。

 「将来のスマートフォンは、どのようなものになるのだろう?」

 スマートフォンが、この10年間で、大幅に性能や機能が向上し、用途が広がり、使いやすくなり、信頼性が向上し、手頃な価格になったことが、大きな技術的な功績だろう。

 さらに、LGの最新のスマートフォン、G5では、異なったモジュールを取り付け、カスタマイズすることができ、背面カメラを2台持ち、LGが将来提供する予定の、仮想現実(VR)ヘッドセットや360度カメラと連携させることができるよになった。

 しかし、多くのユーザにとって、LGのG5を、次のスマートフォンにするよりも、防水設計で、高性能なカメラを持ち、および、バッテリ寿命の長い、Samsung Galaxy S7にした方が、より実用的かもしれない。

 勿論、多くのユーザにとって、iPhone 6SやSEも、良い選択肢である。

 LGのG5は、スマートフォンの将来の、青写真を提供する、プロトタイプ的な製品である。

 将来のスマートフォンの主な特徴を紹介する。

1.モジュラー設計のスマートフォン

 LGのG5の特徴の1つは、本体の底をスライドさせ、さまざまなモジュールを取り付け、スマートフォンを、目的や用途に合わせてカスタマイズできる、モジュラー設計のスマートフォンであることだ。

 例えば、LGのG5、スマートフォンのオプションのモジュールには、ズーム制御や付加的なバッテリを持つ、70ドルのカメラ・グリップがある。

 LGによると、このスマートフォンのカメラ・グリップのモジュールは、既存のタッチスクリーンでの操作を、より人間工学的に、従来のカメラの操作に近づけることを目的に設計されているという。

 今後、有用な、さまざまな用途のモジュールが提供されるかどうかは分からないが、LGは、このモジュラー設計を、オープンにし、3rdパーティが、スマートフォンのモジュールを開発するのを支援するようだ。

 既存のモジュラー設計のスマートフォンには、2015年8月に提供された、Googleのモジュラー・スマートフォンのプロトタイプ、Project Araがある。

 このGoogleのモジュラー設計のスマートフォン、Project Araも、プロトタイプであるが、より柔軟性のあるデザインになっており、ユーザが、目的や用途に合わせ、スマートフォンのスクリーン画面、バッテリー、Wi-Fiチップ、カメラなどのモジュールを選択、交換、あるいは、アップグレードできるようになっている。

 ユーザは、温度計や酒気検査器といった、特別なモジュールを、スマートフォン、Project Araに追加することもできる。

 3rdパーティのベンダは、Googleのモジュラー設計のスマートフォン、Project Ara用のモジュールを開発し、販売することができる。

 モジュラー設計のスマートフォンで、ユーザは、ソフトウェアだけでなく、ハードウェアも容易にアップグレードできるので、スマートフォンを、用途や目的に合わせて、カスタマイズできるだけでなく、新しく買い換える必要が少なくなり、スマートフォンの寿命を伸ばすこともできるようになる。

 Googleのモジュラー設計のスマートフォン、Project Araも、まだ、プロトタイプの段階であり、今後のトレンドの1つになるかどうかは不明であるが、Googleは、このプロジェクトへの資金の供給を続けている。

 ただし、モジュールの選択肢が多く、拡張性や柔軟性やアップグレード性に優れていても、一般の消費者が、自分で、最適なモジュールを選択し、スマートフォンをカスタマイズしたり、アップグレードしたりするのは難しいのではないだろうか?

 拡張性や柔軟性が劣っていても、自分の目的や用途に合わせて、スマートフォンを、従来のカメラや、ハンド・スキャナーや、スマート・デバイスのリモコンなどの操作に近づけられるよう、容易にカスタマイズできれば、一般の消費者にも受け入れられるかも知れない。

     (続く)

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