1951年のノーベル生理学・医学賞は南アフリカ共和国のウイルス学者、マックス・タイラー氏に贈られた。受賞理由は、「黄熱ワクチン」の発明である。
黄熱病というと思い出すのが野口英世氏である。1918年(大正7年)ロックフェラー財団の意向を受けて、まだワクチンのなかった黄熱病の病原体発見のため、当時、黄熱病が大流行していたエクアドルへ派遣される。当時、開通したばかりのパナマ運河周辺で、船員が黄熱病に感染する恐れがあったため、事態は急を要していた。
野口に黄熱の臨床経験はなく、患者の症状がワイル病に酷似していたことから試験的にワイル病病原体培養法を適用し、9日後には病原体を特定することに成功し、これをレプトスピラ・イクテロイデス(細菌)と命名。この結果をもとに開発された野口ワクチンにより、南米での黄熱病が収束したとされる。
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