全国のラーメンを食べ歩くラーメンライター、井手隊長です。
今回は、ファミリーマートから登場したカップ麺「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼 背徳ニンニク醤油」をご紹介したい。東京・三鷹にお店を構える「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」は、2019年にオープン。“スタ満”というスタミナ系ラーメンの新ジャンルを打ち立てた元祖として知られている。
看板メニューの「スタ満ソバ」は、一口で分かる中毒性が魅力だ。豚肉とタマネギの甘みと旨みに、ニンニクとニラの強烈な香りが重なり、そこへ濃密な醤油ダレがガツンと刺さる。スープを受け止めるのは、噛み応え十分の自家製極太麺。ジャンクでありながら計算された一体感があり、一度ハマると抜け出せない。“スタ満”の名に偽りなしのパワフルな一杯だ。
その人気は店頭だけにとどまらず、ラーメン通販サイトの「宅麺.com」でも「スタ満ソバ」は看板商品のひとつ。冷凍とは思えぬ再現度で全国のファンを唸らせ、入荷のたびに話題になる存在となっている。
今回ファミリーマートから発売されたカップ麺は、そんなスタ満ソバをイメージしたオリジナル商品。店そのままの再現というよりも、“スタ満らしさ”をカップ麺としてどう表現するかに挑んだ一杯だ。
お湯を注いで5分。仕上げに別添の調味油を投入すれば完成だ。フタを開けた瞬間に立ち上るニンニクの香りが、すでに背徳の予告編だ。
まずスープを一口。バチバチの醤油のインパクトが前面に出ており、キレのある濃口醤油をベースに、ニンニクのパンチと旨味がガツンと押し寄せる。そこに背脂のコクが溶け込み、厚みをプラス。「背徳ニンニク醤油」という商品名にピッタリのかなり攻めた味設計だ。味付豚肉は小ぶりながら存在感があり、噛むとじんわりと肉の旨味が広がる。そこへニラの風味が重なり、ジャンクさをさらにブーストしている。
平打ちの極太麺は、もっちりとしながらも噛み応えがあり、スープをしっかりとまとって口の中へ飛び込んでくる。ワシワシと食べ進める感覚は、確かに“スタ満”的。スープの濃度に負けない主張があり、この麺だからこそ全体のパワフルさが成立している。
そんな中、気になるニュースもある。現店舗は老朽化のため、来年6月いっぱいで契約満了となり、現在の場所での営業を終了予定とのこと。三鷹・吉祥寺近辺で新たな物件を探しているという。スタ満の灯は消えないと信じたいが、移転先や今後の展開は多くのファンにとって大きな関心事だ。
店舗の味を知る人にとっては記憶を呼び起こす一杯に。まだ未体験の人にとっては、本家への入口になる一杯に。ニンニクの香りに背中を押されながら、次は三鷹か、それとも新天地か――本物のスタ満を求めて足を運びたくなる。そんな衝動を呼び起こす、実にパワフルなコンビニ麺である。

