なぜ丸善のブックカバーに描かれている日本地図には「M」マークと黒丸マークがあるのか

  by 安齋慎平  Tags :  

筆者は本屋を巡るのが好きです。特に『丸善』のような大きな本屋に行く時はワクワクしますね。Amazonでは出会わないであろう本を見つけた時に、「やはりリアル店舗っていいなあ」としみじみと感じます。

ところで、丸善で本を買ったときについてくるブックカバーには日本地図が描かれていますが、筆者には気になる点がありました。

丸善のブックカバーをよく見てみると、書店がある場所に「M」のマークと黒丸のマークがあるのです。さらに黒丸は単純な黒丸と、二重丸の黒丸があります。なぜ、場所によってマークが異なるのでしょう。

ということで、「丸善ジュンク堂書店お客様センター」に問い合わせてみると、以下のような回答を得ました。

丸善書店は旧・丸善株式会社から2010年に分社しており、その後同じ大日本印刷傘下のジュンク堂書店と合併し、丸善ジュンク堂書店となりました。丸善店舗のブックカバーは旧丸善時代からのもので、Mのマークはその当時支社や地域拠点があった場所になります。

また、黒丸・二重の黒丸だけのものですが、外商の営業所や店舗があった場所をデザインしております。黒丸と二重の黒丸は営業所と店舗ということで使い分けていたと思われますが、 度々ありましたデザイン変更のなかでルールが崩れた可能性がございます。

ということで、「M」マークの場所には支社・地域拠点があり、黒丸・二重の黒丸のある場所には外商の営業所や店舗があったとのことでした。そしてもともとは黒丸と二重の黒丸も区別していたようですが、デザインの変更の過程でルールが崩れてしまっているとのこと。

ちなみに、以下の情報も得ることができました。

また、長らくデザイン変更はされておりませんので、現在は存在しない営業所や店舗が残っております。同じく分社化した関連会社にも確認しましたが、これ以上の詳細はわかりませんでした。

現存しない店舗もあるそう。例えば千葉市には丸善はないですね。赤坂の「アークヒルズ」には以前はあったようですが、いまは無くなっています。つくばだと筑波大の中で今も営業中のようでした。

デザイン変更はされていないとのことなので、かつてあった店舗に思いを馳せるのも楽しそう。今度、丸善ジュンク堂で本を買った際には、ぜひカバーにも目を向けてみてください。

大手生命保険会社勤務を経てWebメディア業界へ。複数のWebメディアに在籍し、記事執筆に従事。執筆した「東急ハンズの中の人に聞く、Twitterの作法」は某大学の客員教授の著書に引用された。 そのほか、「なぜ『バナナマンのせっかくグルメ!!』に出てくる日産フィガロは『岡崎ナンバー』なのか」「なぜハーゲンダッツは群馬で作られているのか」など執筆多数。 noteの毎日更新を心掛けており、先日2100日連続投稿を達成している。

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