B級フード研究家・野島慎一郎の美味しかったカップ麺 月間ベスト5(2024年9月)

  by ノジーマ  Tags :  

カップ麺やスナック菓子、ファストフードなどのアレンジレシピを研究する“B級フード研究家”としても活動している、ノジーマこと野島慎一郎です。

いつもガジェット通信ではアレンジレシピを紹介する記事を中心に執筆していますが、普段から研究としてカップ麺をよく食べているので、1か月で食べたカップ麺のなかから個人的に美味しいと感じたカップ麺ベスト5を紹介しています。

今回は2024年9月のランキングです。新旧問わずに美味しいと感じたものを選んだ個人的なランキングではありますが、皆さまのカップ麺選びの参考にしていただければ幸いです。

第5位:日清食品 特上カップヌードル(2024)

今年もリニューアルして登場した日清食品の特上カップヌードルシリーズ。個人的には去年よりも全体的に美味しくなっていて、豪華な食材を入れただけじゃなくて味的にも特上になっているのがいいなと思いました。

その中でも一番個人的に好きだった「特上カップヌードル(オリジナル味)」を5位に選出。去年はトリュフ風味を前面に押し出していましたが、今年は松茸の香りがポイントとなっていました。

誇張しすぎた松茸の香りは好みが分かれそうだけど、醤油ベースのスープにはしっかりマッチ。

そして具材として入ってるキノコは残念ながら松茸ではなくエリンギだったんだけど、でもこれが実にうまい! 香りだけじゃなくてキノコがしっかり入っていることで満足度がかなり上がりましたね。

シンプルに、カップヌードルのスープとエリンギって合うんだなあという新発見。キノコカップヌードルなんて商品が出たらかなり期待できる味になるんじゃないでしょうか。

第4位:明星 別格麺神 横浜家系豚骨醤油

4位は9月に発売になった明星麺神シリーズの新作「別格麺神 横浜家系豚骨醤油」を選びました。

別格になって何が進化したのかというと、特に印象的だったのは麺の進化。とにかく麺がウマい。もともと麺神の麺は極太でコシのある独特な食感が最高だったんですけど、それが少し繊細でしなやかになったように感じました。

カップがバケツ型から丼型になったのもプラスに作用しているのでしょう。いつもの麺神カップだとカップ内側の線までお湯を注いでも全体がうまくお湯に浸らなかったり、ムラができやすい構造になってしまっていたので。そんな改良もあって、より一層生麺っぽさが強くなっています。

ただ、横浜家系ラーメンとして見るともう一声。まろやかな豚骨の上に塩気が乗っているんだけど、ガツンとくる醤油感や鶏油の香りなどには物足りなさを感じてしまうかも。

とは言っても、麺とスープの相性自体はめちゃくちゃ良く、この麺を美味しく食べるためのスープだと考えれば超優秀。かなり美味しく仕上がっていると思います。

第3位:ニュータッチ 凄麺 うどんの逸品 豆腐チゲうどん

3位はニュータッチ凄麺シリーズの新作「うどんの逸品 豆腐チゲうどん」を選びました。

パッケージは地味だし渋いけど、このうどんの逸品シリーズはヤバいです。常識を覆すノンフライうどん。これまでのカップうどんとは比べ物にならないほどつるつるでコシもある。うますぎ。カップうどん新時代への突入を確信しました。

記憶が正しければ今作がシリーズ3作目。これまで「肉汁うどん」「旨だしうどん」と万人受けしそうな商品が続いた流れで、ついに「豆腐チゲうどん」という好みが若干分かれそうな商品が登場したのですが、和を前面に出したスープじゃなくてもこの麺は合うということを見事に証明してくれました。

チゲスープはまさにチゲ鍋を食べているかのようで、程よくピリ辛な中にやさしい旨味もたっぷり。そこにふわふわ食感の豆腐が大量に入ることで麺のコシが際立つというバランスもお見事!

完成度が高いからこそ自分で具材を追加し、チゲ鍋のシメのうどんに寄せていくのが至福の食べ方かと思いました。特にキムチはぜひ!

第2位:ニュータッチ すみれオールスターズ ムラナカの一杯 味噌ラーメン

2位はニュータッチの「すみれオールスターズ ムラナカの一杯 味噌ラーメン」という一杯を選んだのですが、こちらに関してはまず前置きから。

今年の1月に新横浜ラーメン博物館で、味噌ラーメンの超名店「すみれ」のお弟子さんが「すみれオールスターズ」として集結。30年前の濃厚味噌ラーメンを復活させるという夢のような企画があったのです。そのラーメンが9月に「すみれオールスターズ ムラナカの一杯 味噌ラーメン」としてカップ麺化されました。

ただしこちらはスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどで購入することはできず、販売しているのは基本的に新横浜ラーメン博物館とすみれの系列店のみ。入手するのが大変です。

しかも販売価格は税込648円と高額! 運良く食べることができましたが、これはランキングに入れるべきかとても悩みました。でも食べたら入れざるを得なかったですね。圧巻のウマさだったんですもの。

香ばしくて厚みがあり、生姜が効いた味噌スープは完全にすみれの味。具材にはレトルトのチャーシューとメンマのほか、ミンチ肉、もやし、ネギが惜しげなく入っています。完全に金額度外視で、美味しくて満足度の高いものを作ってから値段をつけてますね。

ニュータッチ凄麺の技術が注ぎ込まれた麺も申し分なし。予算と愛を注げばカップ麺はここまでいけるということを証明してくれました。あまりにもウマすぎるし、あまりにもすみれ。

カップ麺で648円とだけ考えたら高いかもしれないけど、比べるべきはもはやコンビニのチルド麺レベル。コンビニのラーメン弁当が600円〜700円するんだったら、このカップ麺もそのくらいするのは当然だよねと完全に納得。

入手するのは難しいですが、カップ麺好きの方にはぜひ一度食べてみてほしい!

第1位:明星 別格麺神 京都鶏白湯

2位に選んだ「すみれオールスターズ ムラナカの一杯 味噌ラーメン」は味だけを見れば1位かもしれないですけど、2024年9月の1位には「別格麺神 京都鶏白湯」(明星)を選びました。

4位の「別格麺神 横浜家系豚骨醤油」と同時発売されたこちらも麺が圧巻のウマさであり、しかもスープも完璧だし、具もすごい。それでいて価格はすみれオールスターズの半分くらい! 買いやすさも含めて、総合的に一番を選ぶならこっちかなと。

麺はもっちりふわふわの平打ち麺。無骨でありながらもやさしい食感で、もはやカップ麺とは思えない最高のウマさ。

スープは塩気と鶏の旨味の濃厚なハーモニーが絶妙で、麺との馴染み方も完璧。

具材には鶏ワンタンが4個。これがまた絶品。スープを吸った皮はとろけるように柔らかく、中身も優秀なスープの中で個性を発揮できるいい味付け。

すべてにおいて凄まじすぎる満足度。もはや別格にも程がある。麺神シリーズはずっと好きでしたけど、これが間違いなくひとつの到達点ですね。ウマすぎたし、幸せすぎた!

総評

以上が2024年9月の美味しかったカップ麺ベスト5でした。今月のトップ3は特にレベルが高かったですね! どれも全力でおすすめしたいと思います。

次回は11月上旬頃に2024年10月のランキングを発表予定です。どうぞお楽しみに!


https://youtu.be/_2-phvJyoXw [リンク]
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ノジーマ

B級フード研究家。漫画を描いたりライターをしたり。変な料理をいろいろ考えます。週刊プレイボーイで『野島慎一郎の激ウマ!!バカレシピ研究所』連載中。最近は撮影をしていると猫が寄ってくるので、そのまま記事でも使っています。 ★レシピ本発売中!★世界一美味しい「どん二郎」の作り方 誰も思いつかなかった激ウマ!B級フードレシピ http://amzn.asia/8N2jTuz

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