暮れの有馬記念に比べて認知度は低い宝塚記念が迫ってきました。
今年は豪華メンバーということで楽しみにしてたのですが、総大将オルフェーヴルが出走を回避することになってしまいました。このまま引退ということも考えられますが、何とか復帰して欲しいものです。
今月の初めにCNETの創業者が競馬に投資しすぎて破産したというニュースがありましたが、馬作りは非常にお金がかかります。競馬は経済成長の先にあると言っても過言ではありません。日本競馬界の悲願になっているフランスの凱旋門賞を勝つことは、日本が世界に認められるためのハードルの一つとも言えるでしょう。
昨年オルフェーヴルは凱旋門賞で1人気に推され、惜しい2着でした。オルフェーヴルの健闘に導かれ、今年はダービー馬2頭と昨年の年度代表馬が出走する予定になっています。オルフェーヴルに何かあってもどれかは勝ってくれるのではないかという期待が大きかったのですが、オルフェーヴルが出走できなくなると勝ち負けは難しいような気がします。
経済成長には象徴が必要になります。スポーツ選手や芸能人がその象徴になることがありますが、最近の日本では象徴になるような人材が不足しているのか、アベノミクスでは「三本の矢」で主導しています。「三本の矢」は具体性があり、実際に効果があらわれてますが、経済成長に結びつくかどうかは疑問が残ります。具体的な政策は全ての人を網羅できるわけではないので、自分が政策から外れたと感じれば、その人の力が失われることになります。経済成長とはそれまでにない何かが現れるということで、それまでになかったのだから現れる確率は非常に低く、なるべく多くの人に参加してもらわなければなりません。そこであいまいな象徴を据えて、具体的な政策から外れても参加出来る土台を作ることが必要になります。
凱旋門賞にオルフェーヴルが出走した場合は、世界でも高い評価を受けているオルフェーヴルにマークが集まり、他の馬は力を発揮しやすくなります。しかし、オルフェーヴルがいなければ、世界のつわものに「三本の矢」が各個撃破されることも考えられます。オルフェーヴルの出走する凱旋門賞と出走しない凱旋門賞の結果両方を知ることは出来ませんが、「三本の矢」が現代で成功するかどうかの指針にはなりそうです。
オルフェーヴルが勝って象徴になることでアベノミクスが成功してくれると最高ですね。