橋本マナミ、映画『身代わり忠臣蔵』で花魁役 「母性で包み込むような感じをとても大事に」

  by ときたたかし  Tags :  

誰もが知る時代劇「忠臣蔵」をベースに、“身代わり”という斬新なアイデアが加わった時代劇ヒットメーカー、土橋章宏氏による同名小説を、ムロツヨシを主演に迎えて映画化した映画『身代わり忠臣蔵』が公開中です。

その本作に一人二役のムロ演じる嫌われ者の殿・吉良上野介にそっくりな弟の坊主・孝証と、大石内蔵助(永山瑛太)が偶然再会するきっかけとなる、江戸随一の遊郭・吉原の花魁・高尾太夫役で橋本マナミさんが出演。

屈強な男さえも無力化してしまうほどの妖美な魅力を放っている高尾太夫役のこと、そして演技の仕事への想いをうかがいました。

■公式サイト:https://migawari-movie.jp/ [リンク]

■花魁・高尾太夫役、「得意分野ではありました(笑)」

●今回の『身代わり忠臣蔵』、豪華キャストや身代わりというシチュエーションも注目だと思いますが、最初に出演が決まった時はいかがでした?

台本がとても面白くてスッと読めましたし、ムロさんと瑛太さんとの共演も多いので、またおふたりとご一緒できることがうれしくて。しかもおふたりの共演シーンにわたしも出させていただいているので、とても楽しみにしていました。実際、そのシーンの撮影もとても盛り上がる楽しいシーンだったので、わたしは1日だけの撮影だったのですが、とてもいい雰囲気のまま撮影も進みました。

●監督はあまりリクエストをされないとうかがいましたが、江戸随一の遊郭・吉原の花魁・高尾太夫役については、どのような話をされましたか?

とにかくあのシーンは花魁がいっぱいいて盛り上がるシーンだったので、わいわい楽しくやっていこうとおっしゃっていました。表情や細かい部分は、任せてくださっていた印象です。

●橋本さんご自身のアイデアなども反映されているのでしょうか?

そうですね。そういう役柄も多くやってきたので、得意分野ではありました(笑)。

●江戸の遊郭の花魁で太夫というキャラクターは、体験としてはないものなので、どのように自分と役柄の接点を持ったのでしょうか?

もちろんメインのキャラクターでしたら、もっと深堀りをして人物の影なども出せたら面白いと思うのですが、今回はポイント的な役割だったので、まず男性たちが喜ぶような佇まいでいる必要がありました。おふたりともぽわんとしている表情のシーンが多かったこともあり、その惑わす感じ、ですね。

男性を相手にしていますが、そこにはいやらしさはなく、母性で包み込むような感じをとても大事にして演じました。映画を観ているお客さんたちにも、ここの遊郭は楽しそうだなと思ってもらえるような感じを大事にしました。

■芸能界には13歳から「打たれ強くもあります。失敗しても、負けない」

●ところで、日々仕事をされていくなかで気を付けていることはありますか?

わたしがあこがれる女性というのは、日々成長している人。すごく頑張ってる人にとても影響されやすくて、自立してる人も好きですね。

●目標とされている方などいらっしゃいますか?

小池栄子さんです。小池さんは、努力家の方なんです。仕事選びに主体性があって、バイタリティーを感じ、かっこいいなって思いますね。

●その一方で橋本さんらしさ、自分らしさみたいなことについて考えたりはしますか?

わたしらしさですか……難しいですね。わたしの強みは、セクシーなこと? 誰かに聞きたいです!わたしのことどう見えているか(笑)。

でも、今回の役に活かしましたが、母性はすごくあると思います。昔からお母さん役などはやっていたので、母親役のような母性は、昔からあるかもしれないです。

●実際にそうなんですね。

そうですね。怒ったり、イライラすることもあるのですが、基本的に穏やかで優しい方かなと…自分で言うのも変ですね(笑)。芸能界も13歳からいるのですが、打たれ強くもあります。失敗しても、負けないです。またはい上がってくるみたいな、メンタル面は強いかもしれないですね。

●最後になりますが、映画を楽しみにしている方たちへメッセージをお願いいたします。

今回の『身代わり忠臣蔵』はコメディタッチで、ちょっと意外な展開もあり、男同士の友情も見どころだと思います。コミカルな部分にたくさん楽しませてもらうけれど、最後は心に響くようなシーンもあるので、ぜひ劇場でご覧になっていただきたいです。

■ストーリー

嫌われ者の殿・吉良上野介(ムロツヨシ)が江戸城内で斬られ、あの世行き!
斬った赤穂藩主は当然切腹。だが、殿を失った吉良家も幕府の謀略によって、お家存亡の危機に!!
そんな一族の大ピンチを切り抜けるべく、上野介にそっくりな弟の坊主・孝証(ムロツヨシ)が身代わりとなって幕府をダマす、前代未聞の<身代わりミッション>に挑む!
さらに、敵だったはずの赤穂藩家老・大石内蔵助(永山瑛太)と共謀して
討ち入りを阻止するというまさかの事態に発展!?
幕府に吉良家に赤穂藩も入り乱れ、バレてはならない正体が・・・遂に!?
果たして孝証は、江戸を舞台に巻き起こる一世一代の大芝居
<身代わりミッション>をコンプリートできるのか!

配給:東映
(C) 2024「身代わり忠臣蔵」製作委員会

ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いかける日々。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)など。instagram→@takashi.tokita_tokyo