13日から始まった『ブギウギ』第3週が終わった。梅丸少女歌劇団(USK)でデビューして6年、スズ子(趣里)がこれからさらに飛躍するための大事な週だったように思う。またUSKの今後にとっても重要な週、ひいてはショービジネスの難しさも実感できた。
スズ子は同期のリリー白川(清水くるみ)、さらには「花咲歌劇団」から移籍してきた後輩・秋山美月(伊原六花)にも序列を抜かれる。また同期の桜庭和希(片山友希)は稽古を休み始めるなど、スズ子は自らの才能、そして団員の人間関係について悩む。
大和礼子(蒼井優)が、新たな公演の目玉としてラインダンスの厳しい練習を課す中、稽古を休んでいた和希が現れ、劇団を辞めると申し出る。そんな和希にスズ子は、「自分は才能はないが、歌って踊ることがどうしようもなく好き」ということを訴えると、和希も心打たれ、USKに残ることを決める。
するとその2人の姿に、礼子も稽古を「楽しくやりたい」と考えを改め、団員は一致団するも、折からの恐慌で賃金削減と人員削減が決定。ストライキを起こすかどうかを巡り、橘アオイ(翼和希)と礼子という同期の絆が濃密に描かれる。
ネットの評判も上々のようだ。
・何より第3週は橘センパイと大和さんの関係性が尊くて、それだけで心が満たされた……
・言葉が出ない、濃い週でした。
・同期も新人も生意気な後輩も尊敬する先輩もみんなそれぞれ自分の事情や想いを抱えて一緒に踊ってるの尊い……
礼子は団員の待遇改善のためにストライキ「桃色争議」を始めるが、それは同時に自分の進退をかけたものになっていく。
18日放送の第13話。憂さ晴らしに何気なく歌っていたスズ子。その歌声を聞いた礼子がスズ子にかけた言葉が印象的だ。「あなたの歌って面白いわよ。いつか、あなたの武器になるもかもしれないわね」。林部長(橋本じゅん)が、受験日を1日勘違いしていたスズ子を合格させたのも、その歌声を聞いたからだったが、これもスズ子の今後を暗示している。
そんな“歌声で合格した”スズ子が入団後、自分の個性と売りが何なのか悩み、本当の魅力に気づいていないというのも面白い。
ちなみに史実によると、実際の「桃色争議」のリーダーとなった女性・飛鳥明子さんは、その責任を負って退団している。劇中でも礼子の退団フラグも立っているが、果たしてこの後、USKはどうなるのか? そしてスズ子はどうなっていくのか? 第4週が非常に楽しみになってきた。