“学習机”といえば小学校に進学するときに買ってもらえる物の一つです。1970~1980年代に子供であった人は普通に持っていたのではと思います。
最近では「どうせ使わないから学習机は不要」と考える家庭も多いです。直接ではないですが、この問題を投げかけている本を見つけましたので紹介します。”学習机”という言い方を最初にしましたが、今回は紹介する書籍に合わせて”勉強机”とします。
机は知的進化のための本能的な定位置
『仕事ができる人の勉強机の作り方 人生が変わる30歳からの自己投資』(PHP研究所、西山 昭彦 著)では、机は普段の生活でインプットしたものを熟成させるための場所と表現しています。
社会人であれば仕事や遊びで得た知識を、学生であれば学校で勉強した知識を「消化して自分の知識にする場所」にするには本能的に落ち着く”定位置”が必要だといわれています。
食卓や共用のテーブルでの勉強は、常にいろいろな人が座ったり、食事やテレビ、雑談などで使われるので、本能的にその場所を定位置だと体が認識しません。
自分専用の机があると、自分だけの定位置についた安心感と勉強モードに切り替わるきっかけを作ることができます。また、常に自分だけの環境が専用の机には整っているため、準備などの手間なしに勉強の時間を多く取ることができると書かれています。
机がない期間は大きなブランク
多くの人は学生の時には机を与えられています。 そして社会人になり机のない生活を過ごすと、入力した知識を消化する場所がありません。常にインプットして、あまり処理せずにアウトプットする生活が続きます。
そして、ある程度歳が上がると自分の書斎を持てるようになり、再び自分の机を持つことができます。 この、学校を卒業してから書斎を持てるようになるまでの期間が長いほど、インプットを処理できずに人生を損すると言っています。
直接は言っていないが子供にも机は必要
本書では子供の時に机を持っていることを前提にしていますが、拡大して解釈すると「人生で机を持っている時間が長いほど充実した人生を歩める」と考えられます。
ベストは「個室」や「書斎」と言っていますが、小さな机でもいいので各個人がじっくりと考えることができるスペースを生涯持ち続ける必要があるのではと考えます。
子供に机が必要であるか考える前に、家族すべてに机又は書斎を準備するべきだと考えました。
机や書斎に必要なもの、不要なもの
・書き物、読み物ができる広い平面が必要
・物置にはしない
・快適な照明は必要、高級な電気スタンドには投資するべき
・パソコンデスクは机とは考えない
・インプットを絶つ必要がある。テレビやオンライン環境とは隔離する
・本棚があるとベスト
・考え込むときはBGMは聞かない
・机より椅子のほうに投資する『アーロンチェア』や『ウィルクハーン』など
などです。
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写真は『写真素材 足成』からです