毎月第3土・日はGEN GEN AN幻 in Ginza Sony Park 『峠の茶屋』の日!初回初日取材レポート

  by 古川 智規  Tags :  

Ginza Sony ParkのGEN GEN AN幻では、毎月第3土曜・日曜に地上階のフードトラックを使用して毎月限定のメニューを提供する。
初回開催の初日となる4月17(土)に取材したのでレポートする。

GEN GEN AN幻

イベントのテーマは「峠の茶屋」だ。フードトラックの周囲を野点傘が囲み、都市に出現する「峠の茶屋」なのだが、そもそも茶屋とは何のことなのか。
現在でいう喫茶店、オープンカフェ、休憩所を合わせたような感じだろうが、江戸時代には街道沿いの宿場の前後にあるものを主に指したようだ。当時の移動手段は基本的に徒歩なので、宿場までの間に一服する休憩所してのカフェがいたる場所に設置された。特に峠のある場所は徒歩での移動も困難になりがちなので、茶屋はにぎわっていたのかもしれない。特に宿場間の茶屋を立場茶屋と称し、峠の茶屋はその代表格である。当地はお江戸日本橋から東海道の最初の宿場である品川までの間に位置し、Ginza Sony Parkの1ブロック南を東西に走る中央通りは本物の東海道なので、その付近にある立場茶屋としては立地条件はピッタリと言える。

開店と同時に付近を通行する方がたまたま見て来たのか、最初から分かって目指してきたのかは定かではないが、とにかく行列ができ始めたので、スタッフが密にならないように待ち位置を案内し対応していた。

野点傘(のだてがさ)は、和傘の化け物のようなもので、もともとは高貴な人にさす傘だったのが、屋外に座敷を設けての茶席や野点(のだて・屋外で点てる茶のこと)の際に設置するパラソルになった。現代風に言うとビーチパラソルの下にベンチを置いた気軽なピクニックの気分を楽しむことができるようにしたということだ。
本来であれば座席には赤い毛氈を敷くのだが、雨天を考慮してビニール張りの硬めのクッションにしているところが現代らしい。またテーブルもないのは江戸時代に即したのか、昔はテーブルは存在せず今でいうベンチに盆を置いて茶を飲んだ。このスペースは自由に利用してよいので、お茶を購入して一息入れる都会のオアシスである。

今回のメインとなるメニューは写真の「茶漬け 塩蔵キノコと塩昆布 日茶 / 紅焙じ茶」である。
要は茶漬けなのだが、素材と茶にこだわり箸でサラサラではなく、現代っぽく木製のスプーンでいただく。
中世では茶と言えば抹茶のことで、煎茶やほうじ茶は存在せず茶漬けという概念がなかったために、味噌や塩が具材の湯漬けであった。江戸時代になり茶漬けが食べられるようになったようだ。

キノコも塩昆布も味が濃く歯触りもよいので、茶漬けの風味も食べ応えもなかなかのものだった。ちなみに毎月開催されるが、メニューは季節により変わるので、この茶漬けが食べられるのは今回限りだ。

お茶のメニューは、地下にある店舗で提供されているものもあるが、枇杷の葉焙じラテ 黒糖寒天入りをはじめとして季節を反映してフルーツの果汁を取り入れたお茶等、一風変わったものが多い。写真下の甘酒は抹茶風味で銀座で歩き疲れた時の一杯に非常に良い。

ÉCRU. GINZA

今回のイベントとは直接関係はないが、同じ1階で営業する『ÉCRU. GINZA』もこだわりのカフェなので合わせて紹介する。同店は福岡・天神のコーヒーとワインの店「ÉCRU.」がGinza Sony Parkとコラボレーションした「昼から夜までコーヒーとワインを主役に飲めるスタンド」がコンセプトのカフェである。

もともと当地にあったソニービルの骨格をそのまま生かしているので、店内の配置もそのようになっている。昔のソニービルを知る人には見どころの場所でもある。今回のイチ押しドリンクはスパイスラテ。シナモンシロップとミルクたっぷりのこだわりコーヒーで、シナモンの風味と甘さと柔らかさが見事にマッチした美味しいラテである。

そして、テイクアウト不可のプリン。
普通のプリンに見えるが、しっかりとした硬さと甘すぎない大人のプリンだ。コーヒーとはもちろんのことグラスワインにもよく合う不思議なスイーツだ。

毎月第3土・日にGinza Sony Parkに出現する「峠の茶屋」を目指して気軽に散歩してみてはいかがだろうか。
「春の風 東海道に出てみれば 茶の香をもらい三条大橋」
春風に吹かれながら茶の野点傘の下で飲む一服のお茶で、歌でも詠んでみたくなるかもしれない。失敬。

※写真はすべて記者撮影

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

Twitter: jj6tje

Facebook: jj6tje