悲しみが広がった世界に、少女たちの歌声が響く 開歌ファーストミニアルバム『花歌-はなうた-』配信開始!

  by プレヤード  Tags :  

相変わらず国内の新型コロナウィルス感染は、収まる気配がない。こんなとき、一番問題となるのは、「これからどうなってしまうのだろう」という不安、つまり心の問題である。もちろん、病原体自体は恐ろしい、しかし、今、世界中に蔓延しているのはウィルスだけではなく、悲しみだ。

そんな状況を少しでも明るくするために、音楽や映像や芸術がある。アイドルだってそのひとつだろう。今、私が繰り返し見て心を強くしているのが、YouTubeで公開されている開歌の『ポプラ』という曲のMVである。

開歌-かいか-は、アイドルネッサンスのメンバーだった百岡古宵や、ふらっぺidolぷろじぇくと研修生などを中心に、2019年5月に結成された6人組のアイドルユニットである。私は、アイドルネッサンスなどをよく見に行っていたので、百岡さんが新しく始めるグループに興味を持って行くようになったのだ。

開歌のコンセプトは「季節の移ろいを感じさせる花のように美しく歌い咲き誇る」というもので、デビュー曲の『歌の咲く島』では、多くの花の名前が歌に入っているし、他にも『ゆびさきに向日葵』『さふらん』といった花にちなんだ曲もある。メンバーの衣装も、実際に咲いていた花をあしらったというもので、歌っているメンバー自身が、可憐な花のようにも見えてくるのだ。

楽曲の制作陣は、バンド『オワリカラ』のボーカルで、特撮リスペクトバンド科楽特奏隊のメンバーでもあるタカハシヒョウリが主に詞と曲を作り、Maison book girlやクマリデパートといったアイドルグループをプロデュースする、サクライケンタが編曲を担当している。

そんな開歌は、4月15日にファーストミニアルバム『花歌-はなうた-』の配信を開始した。もともとは、CDでも発売される予定であったのだが、昨今のコロナ騒動で盤での発売は延期となっているのだ。
このアルバムに収録されている曲がどれも素晴らしい。

宇宙と未来、そして今を生きる少女の思いが交差する『星雲少女』、クールなポップナンバー『かいかのMUSIC』、合唱曲のような美しい旋律が胸を打つ『赤い靴』など、どれも、聴けば聴くほど味わい深い、名曲揃いである。

そんなアルバムの最後に収録されているのが『ポプラ』である。
「なんてことのない歌なんだ 世界に響いたのは」そんなフレーズで始まるこの曲、MVでは、そこに草花や空に浮かぶ雲など、美しい自然が映し出される。この曲が、今の時期に生み出されたのは、なにか偶然ではないような気がする。この曲の公開に合わせ、オリジナルカラオケや、作者であるタカハシヒョウリが、弾き語り指導をする映像などが公開されたほか、弾き語り用のコード進行表なども無料で提供されている。そして、メンバーは、「この曲をたくさんの人に歌ってもらいたい」と語る。そう、音楽は伝播するのだ。絶望が感染によって広まったのであれば、この曲によって希望が世界に広がっていけばいいと思う。

「あなたに会えて良かった 100年だって飛びこえて」という歌詞がある。100年先の世界、人の平均寿命を考えれば、それを見届けられる人は少ないだろう。でも、それでいいと思うし、それだからこそ尊いのだと思う。どんな時代になっているかはわからないけれど、その時にもこの歌が歌い継がれていれば素敵なことだ。世界が悲しみに沈む中、こうして少女たちの歌声が咲き誇っている。そのことが、今を生きる人たちの希望になればいいと願うのだ。

■開歌ファーストミニアルバム『花歌-はなうた-』各音楽サイトにてデジタル配信中

※画像は開歌オフィシャルウェブサイトより http://zizoo.jp/caeca/

アイドル&美少女系ライター。 アイドルファン歴ももう30年。新旧問わずアイドルの魅力や素晴らしさを伝えていければと思っています。 モットーは「生涯一アイドルヲタ」「人生で大切なことはアイドルから学んだ」。 夢は、世の中の「アイドル」と呼ばれる人たち全てが幸せになることです。

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