最近の芸能界で、“いきなり大ブレイク”現象が続いている。つまり、ジワジワ知名度が浸透して、なだらかに人気があがっていって何かのきっかけに大化けするのではなく、とにかく猛スピードで売れて、売れきってしまうという恐ろしい現象である。
それがファーストサマーウイカだったり、EXITだったり、王林だったり、フワちゃんだったり……とにかく1年で売れてしまう人たちがいる。これについて情報番組やバラエティ番組に携わる放送作家によれば、
「ずばり人材不足です。もちろん芸能人は多くいるんですが、少子化も少なからず影響しているのか、これといってパッとした逸材がいない。つまりちょっと注目されると、数か月でスターダムにのしあがれる、芸能人にとっては美味しい時代になりつつあるのです」
もちろん、それなりにキャラが立っていないと目もつけられないが、そんな中でいきなりブレイクしたのがお笑いコンビ・宮下草薙の“草薙航基”だ。彼は『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)でロンドンブーツ1号2号田村亮の代理として司会をしたり、何かとワーワー言ったり、ネガティブさが人気の、頭モサモサ男だ。
さて今回は、そんな急激に売れてしまった草薙を相方に持つ、宮下兼史鷹を取り上げてみる。俗に「じゃないほう」ということになるのだろう。だが、これまで彼は草薙をなんとか世に出そうと、トーク番組や食リポなど、これから出るであろう番組のシミュレーションを彼に課して、スキル向上を図ってきた、やさしい男なのだ。
だが1月30日の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)では、もう宮下は手の付けられないくらい病んでいたのである。
草薙によれば、先述のように、出演予定の番組のシミュレーションを宮下からしてもらっていると、途中で宮下が「もうわかんない!」と投げ出してしまったというのである。それもそのはずだ。自分自身、番組出演の積み上げがあるわけでもなく、空っぽの引き出しからそれを教えているわけだから、家庭教師が務まるはずがない。さらに結果、それが本番でウケなかったことが分かると、オンエア後に宮下から「ごめんね全然当たらんかったな」と謝りの電話が入るという。
他にも宮下の“劣等感”は苛烈を極めている。電車に2人で乗っていて座席が空いたら、かつては宮下が躊躇なく座っていたというのだが、最近は「あいつ、あんまり働いてないくせに、なんで座るんだと思われるのでは」と気にしているのだという。
このあとも宮下は自虐を連発。「僕なんかただのお笑いマニア。お笑いマニアの言ってる事なんてただの戯言」「皆さんもうお察しだと思うんですけどこのコンビに宮下が必要ないなと思ってる」、さらには「一度解散して僕ゼロからピンでやりたくなってるんです」「ゼロから僕1人の力でどれぐらいやれるのかやってみたい」と解散という言葉も口にしていた。
もはや彼らは草薙のネガティブさが売りだったが、宮下までメンタルダウンしてしまった。このコンビのパワーバランスに注目していきたい。
画像:太田プロダクションウェブサイトより引用
https://www.ohtapro.co.jp/talent/miyashitakusanagi.html