オストメイトという言葉をご存じだろうか。本稿はオストメイトの方向けに作られた排泄物等のにおいが消える食品を取り上げるが、オストメイトに限らず健常者でもにおいが消えたので、普通の方でもそういうことが気になる方にはぜひお読みいただきたい。
「シャンピニオンゼリー・ニットーエル」というグミゼリーは梅の味で普通におやつとして食べても美味しい。もちろん薬ではないので誰が食べても構わない。これを1日1粒食べるだけで排泄物やガスのにおいが消えるというものだ。
オストメイトとは
さて、直腸がんやその他の病気、あるいは事故等により主に肛門の機能を失った場合に腹部に穴をあけて人工肛門を作る。この人工肛門のことをストーマと呼ぶが、これを増設した人のことをオストメイトという。
オストメイトになる要因は様々であるが、直腸がんにより肛門を切除して人工肛門を設置しなければならない場合が多いという。腹部にパウチと呼ばれる袋をぶら下げてそこに便を排泄するするのだが、そのたまった便は自分自身でトイレに流すことになる。
不便極まりないが、がんにより命と引き換えとなる場合、致し方のない選択ではある。
何が不便なのか
写真はオストメイトが日常的に使用するストーマ用装具の例である。
袋状のものになっているものがパウチで、中央の穴をストーマに張り付けて体の外で排泄をする。もちろん漏れないように作られてはいるが、ストーマそのものは人間の肛門とは違い常時開いてるのでガス(におい)が漏れることはありうる。またパウチにたまった便をトイレに流す時にはパウチからもストーマからもにおうので、人間の肛門から排泄する場合の比ではないのはお察しいただけるだろう。
今回、記者を含めた7名で実験をした。うち1名はオストメイトで、1名は看護師だ。
年齢層は中学生、高校生、30台、40代、70代で、男女比は男3、女4で試してみた。
なぜにおいが消える?
メーカーのプレスリリースによるとにおいが消える原理は次の通り。
『シャンピニオンゼリー・ニットー』は、1994年に発売を開始しました。発売時は高配合のシャンピニオンエキス(においを消すマッシュルームエキス)を配合した腸内に発生するガスを除去し、おならや排せつ物のにおいを無くすグミゼリーでした。発売から20年以上経ち、においや排せつケアについての社会的関心の高まりから、2017年に2千億個もの高濃度のナノ化した乳酸球菌とオリゴ糖を配合した商品にリニューアルし、商品名も『シャンピニオンゼリー・ニットーエル』と変更しました。
乳酸菌は粒子を細かくすることで、小腸での吸収効果をよくし、免疫細胞を活性化させ、大腸においてもいわゆる善玉菌の餌になり、腸内環境を整えます。1日1粒の服用を3~10日間続けることで、においの元となる有害成分が腸から消え、おならや排せつ物が臭くなくなります。
オストメイトに限らず普通の人でもにおいが消える結果に
さて、実験の結果全員が食べ始めて3日から7日後にほとんどにおいが気にならなくなったと答えた。
もっともにおいが気になるはずのオストメイト(70代男性)は、「手術後にこの類の物を試してみたがまったく効果がなかったために信用していなかった。今回試してみて自分だけではなく家族を含めてにおいが気にならなくなったということなので、継続購入して食べ続けたい」と語った。
また、医療現場で大勢の入院患者の排泄についての問題を見てきた看護師の鹿野雅之さんは個人のオピニオンとして次のようにまとめてくれた。
・本品は刺激臭がなく実際に美味しく食べらることができたので、誰が食べても不快にはならないだろう。
・糞便特有の臭いが完全に消えたわけではないが、ドアを解放した際に周囲に臭いが広がらないので気になる人はだれでも食べるとよい。
・人工肛門の方、排便の長い方、突然の災害に備えてドアを開けたままで排便を済ませている方にはお勧めしたい。
中止するとまたにおい始める
試しに食べるのを中止してみた。中止後概ね4日目からまたにおい始めたので、継続して食べ続けることによりにおいが消えると言えるようだ。
逆に梅味が美味しくて「おやつとして1粒だけではなくもっとたくさん食べたい」という意見まで出た。多く食べても問題はないが、それは単純にお財布との相談ということになるだろう。小さく1日1粒でいいので旅行や出張でも中止せずに必要な分だけ持ち運べるのは利点と言える。
介護用品としてだけでもったいない
記者の場合は食べ始めておよそ3日目に消えたかなと思い、5日目にはほとんどにおわなくなっていた。基本的に介護用品として販売されているが、普通の人でもトイレのにおいが気になる方にはぜひとも食べていただきたい。中身は個包装なので、ばらしてカバンの中に入れておけば、ただの梅味グミゼリーにしか見えないので周囲にもわからない。
ここまで消えるとは記者自身も思っていなかったので、オストメイトのみならず老若男女を問わず、気になる方は毎日1粒食べてみてはいかがだろうか。
※写真はすべて記者撮影
※本品は医薬品ではない食品であり、実験結果や感じ方はあくまでも被験者の個人的な感想で効果効能を証明するものではない。