おかゆ、自然食から焼肉まで……京都は今“朝食”が熱い! 京都に行ったら絶品モーニングを食べよう!

  by ノジーマ  Tags :  

数ある日本の観光地の中でも特に人気の高い街・京都。歴史を感じられる建造物や街並み、本格的な和食など、日本の魅力が凝縮された街になっていて、日本人だけでなく世界中から観光客が訪れる街として知られています。

京都に朝食ブームが来ているらしい

さて、現在京都では朝食がブームになりつつあることをご存知でしょうか。今まで京都に観光に来る人はホテルや旅館で朝食をとり、昼食と夕食で京都の料理を楽しむというパターンが多かったそう。

ところが最近になって、ホテルで優雅に朝食をとるのもいいけど、せっかく京都に来ているなら三食とも京都の料理を食べないともったいないと考える人が増え、朝の時間帯から営業する飲食店も増え始めているのです。

それも喫茶店やカフェが朝から営業するというのならわかりますが、なんと本格的な焼肉屋までもが朝食展開を始めているとのこと。日本中どこを探しても朝から営業している焼肉屋なんてそうは見つからないのでは……?

そこで今回は京都まで足を運び、フードコラムニストの門上武司氏が特に注目しているというお店で実際に朝食をいただいてきました。

餃子専門店の中華がゆ “GYOZA8”

まず最初に訪問したのは“GYOZA8”という餃子専門店。横浜中華街で育ったオーナーが京都で中華料理店を20年以上経営し、次の展開として昨年12月にオープンしたばかりのお店なのですが、平日でも行列ができるほどの大にぎわい。オーソドックスな具材を使った餃子はもちろん、『みかん餃子』や『ガリ餃子』などの変わり種を常時入れ替えながら販売しています。

そんな“GYOZA8”で提供しているのが本格的な中華がゆのセット(780円)。京都では現在おかゆも注目を集めているのですが、和風のおかゆではなく、オーナーが幼少期に中華街で食べてきた“香港風”のおかゆを始めようということで作られたメニューなのです。

おかゆはドロッと粘り気がありますが、まるでスープのような感覚でいただけます。鶏、豚、貝柱のダシが味わい深く、ごま油が絶妙なアクセントとなった優しい味で、口に含んだ瞬間に全身に染み渡り、体全体が喜んでいるような感覚を味わえました。おかゆってこんなに美味しかったんだ……!

おかゆの中にはプリプリのエビも。こちらはお好みでホタテに変更することも可能です。ホタテもまた旨味が出て美味しそうですね……!

旅行先ではつい暴飲暴食をしてしまいがち。健康的なメニューも食べたほうがいいのはわかっているけど、やっぱり美味しいものを食べたい……。まさにそんな方にうってつけの料理でした。

店名:GYOZA8
住所:京都市東山区大和町16-1
営業時間:8時~14時、17時~23時
定休日:月曜日

自然食づくしの和朝食 “丹”

続いて訪れたのは、京都三条通白川橋のほとりという抜群のロケーションに店舗を構える“丹”という和食料理店。朝食の時間帯はダイニングテーブルを全員で囲んで取り分けながら食べるという変わったスタイルでの営業となります。地元のお客さんと観光客が同じ食卓を囲み、自然とコミュニケーションが生まれる場となるのだとか。

“丹”が提供している朝食(2500円)は、丹後で採れた無農薬・無肥料の食材をふんだんに使用した自然食。毎朝食べ頃の食材が店に届くのですが、作る料理に合わせて食材を注文するのではなく、届いた食材に合わせて作る料理を変えているそう。そのためメニューは完全に日替わりとなり、本当に美味しい状態の食材を食べることができるのです。

この日テーブルの中央に配膳された色鮮やかな野菜の盛り合わせは、眺めているだけでも健康になれそう……。自家製味噌や自家製醤油などをつけて食べても最高なのですが、そのまま食べてもしっかり美味しいのがすごいです。

他にも茄子の煮浸しや自家製の納豆など、素材の美味しさを堪能できるおかずがズラリ。肉や魚がなくても、本当に美味しい野菜はご飯がモリモリ進むおかずになり得るんだなあと実感しました。

店名:丹
住所:京都市東山区五軒町106-13 三条通り白川橋下ル東側
営業時間:朝食8時~10時、昼食12時~14時半、夕食12時~22時(貸切のみ)
定休日:月曜日

本格焼肉店が提供する本気の朝食 “焼肉の名門 天壇”

そして最後にやって来たのは京都を中心に展開する“焼肉の名門 天壇”の北山店。京都で焼肉といえば“天壇”、というほどに名が知られている名店です。その“天壇”が朝食シーンに参入するとあって、飲食業界では大変な注目の的となっているのだとか。

焼肉といえば焼き上げた肉をタレにつけて食べるのが一般的ですが、京都ではタレではなくダシにつけて食べるという伝統のメニューがあり、その先駆けとなったのが“天壇”だと言われているのです。

タレに漬け込んだ肉を炭火で焼き上げ、酸味も効かせた出汁で食べる焼肉はまさに絶品! 焼肉にこんな食べ方があったのかと感動してしまいます。

そんな京都伝統の出汁焼肉を朝から食べられるのが『天壇朝御膳』(1700円)。朝からガッツリと食べられる飲食店はなかなか少ないですから、京都の料理を全力で満喫したい方には最高の選択肢になるはず。サラダやキムチ、ナムルもたっぷりと添えられていて、栄養バランスも抜群です!

朝からそんなにガッツリ行けないという方には『特製だし茶漬け ~牛しぐれ煮~』(800円)がおすすめ。ジューシーな牛肉のしぐれ煮がのったご飯の上から、“天壇”特製の出汁をたっぷりとかけていただきます。安価でありながら“天壇”の魅力が凝縮された一品でした。

また、朝食の時間帯でもレギュラーメニューやアルコールを注文できるのも嬉しいところ。

薄切りしたロースを3枚重ねした『ミルフィーユロース』(1400円)も絶品で、ただでさえ柔らかい肉が3枚重ねになることで一層フワフワな食感となるのです。

アルコールを飲みたい方は『緑茶サワー』(650円)がおすすめ。なんとテーブルに写真の状態で運ばれてきて、自分でお茶を点てるところから緑茶サワーを作るという、なんとも京都らしい一杯となっています。

店名:焼肉の名門 天壇 北山店
住所:京都市北区上賀茂桜井町106
営業時間:平日11時~15時、17時~22時半 土日祝日8時半~22時半
定休日:なし

大きく変わりつつある京都の朝食事情

もちろん今回足を運ぶことができた3店舗の他にも、京都では朝食シーンに参入する飲食店が次々と増えているそうです。

京都は全国各地からアクセスが良いので、週末の2日間だけでも観光を十分楽しむことができますが、食事の回数が限られるときほど一食でも美味しいご飯を食べたいものですよね。

京都観光をする際は、ホテルではあえて「朝食なし」のプランを選択し、朝から京都の街に繰り出してみてはいかがでしょうか。

ノジーマ

B級フード研究家。漫画を描いたりライターをしたり。変な料理をいろいろ考えます。週刊プレイボーイで『野島慎一郎の激ウマ!!バカレシピ研究所』連載中。最近は撮影をしていると猫が寄ってくるので、そのまま記事でも使っています。 ★レシピ本発売中!★世界一美味しい「どん二郎」の作り方 誰も思いつかなかった激ウマ!B級フードレシピ http://amzn.asia/8N2jTuz

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