ついこの間、母の日が終わったかと思えば今度は父の日が迫ってくる。まこと日本人は商魂たくましい。などと言う筆者も生粋の日本人であり、ギフト商戦に燃える企業に踊らされていると分かっていてもギフト選びに頭を悩ませてしまう。もっとも、母の日も父の日も、育ててくれた両親への感謝を伝える日だと思えば多少の出費に財布が痛もうが、踊らされるのも悪くはない。
前置きはさておき、来月に迫った父の日に贈るギフトを何にしようか、筆者同様頭を悩ませている皆さまに、いくつか定番の提案をしてみよう。
酒および酒器
定番中の定番である。『Yahoo!ショッピング』でも『楽天市場』でも、父の日特集ページのトップにどどんとビールやら日本酒やらの写真が出てくる。それくらい“父=酒”という図式はポピュラーだ。酒好きのお父さんをお持ちなら、悩まず酒を選ぶと良い。その場合、インターネットで地方の銘酒を注文するのも悪くはないが、離れて暮らしているならあなたの地元のお酒を贈るのをオススメする。自分の子どもがどんな土地で暮らしているのか、思いをはせながら飲むお酒は別格だろう。
ちなみに“名前入りタンブラー”などはあまりオススメしない。うっかり割れたときの気まずさがハンパないからだ。
さて、定番の酒だが、お父さんが下戸、酒乱、高血圧、アル中……理由はさまざまだろうが、こうした理由から酒は贈れないという場合もある。例にもれず我が家も義父が高血圧のため、酒は禁止とされている。そういうケースのための、次の定番がこれだ。
シャツやネクタイなどのファッションアイテム
こうしたファッションアイテムを贈るのは、やはり娘であることが多いらしい。ファッションに敏感ということもあるが、普段父親の衣類をそろえている母親と相談しやすい立場にあるということも大きいだろう。その際、ふたつのパターンが考えられる。
・前者(ファッションに敏感)の場合:自分の好みでアイテムを選ぶ傾向にある。そのため、“父親に似合うかどうか”が二の次になってしまいがちなので注意が必要だ。ただ、お父さんが普段身につけないようなものが、プレゼントされて着てみたら案外似合ったという実例もあるので、一概に悪いとは言えない。
・後者(母親に相談)の場合:父親が普段から身につけているものの趣味を把握したうえでのプレゼントなので失敗は少ない。そのかわり“クローゼットを開けたら似たようなものばかり”なんてことにもなりかねない。定番でありながらちょっとだけ冒険する、くらいでちょうど良いのかもしれない。
ファッションアイテムでオススメなのが靴下だ。男性向け靴下なら奇抜なデザインのものは少ないし、多少柄がおかしくても、ズボンの裾が隠してくれる。遠目にチラッと見えるくらいなら、人目を気にすることもあまりない。少し奮発するなら、ブランド物の靴下など贈ると喜ばれるのではないだろうか。
ファッションアイテムは去年贈ってしまった、あるいはそうしたものを喜ばない父親の場合、どうするか……という場合の最終手段が、これだ。
高級菓子や高級食材
いわゆる“消え物”なら贈って場所を取る心配もない。また、酒はダメだが甘党でお菓子は大好きというお父さんもいるだろう。そして高級食材などは自分で買うのはためらうが、人からもらうとうれしいものの代表格だ。父の日ギフトに限らず、お中元でも誕生日プレゼントでもそうだが、贈り物にいちばん適しているのはコレだと筆者は思っている。
にも関わらず、父の日ギフトの“最終手段”と書いたのは、お菓子や食材の場合、お母さんや同居している家族も食べることが考えられ、最悪の場合お父さんが食べる前になくなっているなんてことも……可能性が全くないわけではないからだ。
何はともあれ、父の日は育ててくれたお父さんへの感謝の気持ちを伝える日。同居している、あるいはさほど遠くはないところに住んでいるなら、プレゼントを手土産に直接会いにいって気持ちを伝え、肩揉みでもしてあげるのがいちばん喜ばれるのかもしれない。
画像:父の日ビール(サンクトガーレン)『frickr from YAHOO!』
http://www.flickr.com/photos/yto/4748630313/