ガジェット通信編集部のある秋葉原もそれとなく秋な予感ですが、秋と言えば食欲の秋という事でして“ガジェ通秋葉原制覇”もいよいよ本番です。
そして!
筆者(YELLOW)のマイブームである“古い店巡り”も、なかなかマニアックになって参りました。
創業昭和9年『ゑびす本廛』
あえて焼肉屋と書かないのは、1階の方は“すき焼き”的な何かというか“牛鍋”みたいな感じの店でして、焼肉だけを提供する店ではないからです。
と、言いながらも便宜上、今回は焼肉メインで食べるので“焼肉屋さん”にカテゴライズさせて頂きます。
ちなみに焼肉というモノは、ほぼほぼ“肉”を焼くだけでありまして、良くも悪くも
「美味しい肉=高い肉」
みたいな定義を崩せません。魚であれば美味しい魚や高級魚でも、大漁であれば安く仕入れられるタイミングはありますが、牛や豚は価格が安定しているので、なかなか“お買い得な肉”ってのは出ないのです。
多少は仕入れルートで安くなったり、牛を一頭買いしてコストを下げる事も出来ますが、基本的には“味=値段”で御座います。
しかも!
老舗の店というのは大概が安くはないので、筆者も老舗の焼き肉屋には興味がありませんでした。
ランチはお得な『ゑびす本廛』
いや、夜も高いというわけではなく肉質なりの値段ですので、老舗である事を考えればリーズナブルですが、筆者の取材予算の対象外で御座います。
しかし!
何気に店の前にあるランチメニューを見たら、千円チョイチョイで食事出来る様なので、飛び込んでみた次第です。
『ダブルハラミ定食』を所望する!
『わさびサワー』(530円)だ……と? こういうエキセントリックなドリンクは嫌いじゃないので、いつか試してみたいですね。
話を本題に戻しましょう。
焼肉と言えば「カルビこそ至高!」みたいな風潮があります。その次が「牛タンが最高!」みたいな勢力でしょうか?
もっとも、カルビと言ってもピンキリでして“三角バラ”と呼ばれる本物の“特上カルビ”と普通のアバラ肉のカルビは別モノと言っても過言ではありません。
と、いう焼肉講座を始めると長くなるので本題に入りますが、カルビや牛タンで喜んでいるようでは、まだまだ焼肉が分かってらっしゃらないという事で御座います。
「焼肉を味わうなら、まずハラミを攻めろ!」
無論、牛さんには希少部位と呼ばれる極上な肉もありますが、そこら辺は総じて値段も高いので、まずは“ハラミ”と呼ばれる部位をスタンダードに設定する必要があるでしょうか?
ハラミは牛の旨さもしっかりと味わえる上に、脂こそ少ないものの柔らかく、最近は値段も上がりましたが、それでもリーズナブルな設定の店もあるので、ハラミを軸に焼肉を愉しむのは正攻法なのです。
無煙ロースターで焼くべし!
古くから続く店なので七輪だったら嬉しいなと思っていたのですが、まあ普通に無煙ロースターでした。
もっとも慣れない人が七輪を使うと肉を燃やして店内が煙だらけになるので、無煙ロースターを採用するのは悪い選択肢ではありません。
しかも!
テーブルも含め、無煙ロースター周りがピカピカに掃除されています。このように設備まできっちり掃除する店は、かなり出来る店である可能性が高いので、覚えておきましょう。
「老舗=汚い」みたいなイメージですが、新しい設備を導入して清掃も行き届いている店もあるのです。
『ダブルハラミ定食』を食す!
流石に歴史ある『ゑびす本廛』は1000円サービスランチの盛り付けにも、手を抜きませんね。
ランチと言えば600円、1000円が区切りというか壁になりますが、限界ギリギリを攻めた1000円の『ダブルハラミ定食』は、他の店なら1200円ないし1500円くらいの内容かと存じます。
肉好きの筆者は色々な店のメニューを観察し記憶しますが、1000円以下のハラミを使ったランチは100~150グラムが当たり前でして、200グラムの『ダブルハラミ定食』は間違いなくリーズナブルと言えます。
米も美味しい件
普通よりチョイと多いくらいの盛り加減ですが、なんと“御飯とスープのお替わり可!”みたいなサービスもあるので、食べれる人はどんどんお替わりすると良いと思います。
ちなみに『ダブルハラミ定食』に限らず、ランチメニューは肉を増量する事も出来るので、御飯お替わり無料と組み合わせれば、かなりお腹いっぱい焼肉を食べても1500円と消費税で済みます。
ハラミも文句無しの美味しさである!
産地が書いていない事や、ボリュームと値段を考えたら国産ハラミでない事は想像出来ますが、味の方は上々で御座います。
ハラミならではの柔らかさと風味を生かす為に、是非ともレア気味に焼き上げて欲しいですね。
最初からタレで揉んであるのですが付属のタレをつけると、より御飯に合うので試して下さい。
筆者が焼肉で御飯を食べる事は希ですが、御飯の育て方は知っています。
「肉を焼く→タレつける→御飯に乗せる」
焼肉の脂とタレを吸った御飯こそ、焼肉における御飯の正しい在り方ではないでしょうか?
肉の美味しさを言葉で説明するのは難しいのですが、予算が予算がと貧乏ったらしく騒いでいる筆者が、さりげなく“生ビール”を追加している時点で、この『ダブルハラミ定食』が気に入ったと思って頂ければ幸いです。
スープも良い感じである
筆者は焼肉には米よりも麦芽派(ビール)ですが、やはり焼肉屋さんのスープの善し悪しは気になります。
その点でも、この『ゑびす本廛』のランチはオススメですね。
また“焼肉のお供”としてメニューには『最強玉子』(100円)とか『肉専用わさび』(100円)もあるので、コチラも駆使して頂けると、より『ゑびす本廛』のランチをエンジョイ出来ると思います。
ご馳走様でした!
『ダブルハラミ定食』 総評
秋葉原は肉の街とも言われていますが、何気に焼肉屋さんに関しては微妙な地域かと思います。
確かに『大酋長』は色々な意味で秋葉原のレジェンドですが、本当の肉好きにオススメしたら怒られるどころかガチギレされるので、筆者的には記事化出来ません。
しかし!
この『ゑびす本廛』であれば肉好きにもオススメ出来ますね。むしろ秋葉原の焼肉は『たん清』と『ゑびす本廛』で良いと思います。
それでは、是非みなさんも『ゑびす本廛』のお得なランチを試してみて下さい。
『ゑびす本廛』
住所:東京都千代田区神田多町2-5-1
営業時間 11:30~14:00 17:00~22:30
定休日:日曜祝日