今回は、AKB48チームBの4th Stage「アイドルの夜明け」公演内の楽曲、「女子高生はやめられない」を紹介したい。
マイナーな劇場公演曲である、この曲の中には、現代にいきる少女たちのリアルな心情が描写されている。
その中にこそ、この社会の未来への処方箋が隠れている気がする。
大人でも、子供でもない彼女らは、まるで、カメレオンのように、場所場所で言うことを変える。そこに、大人になりかけの彼女らの、一種のずる賢さが見え隠れする。
歌詞は以下から、確認してほしい。
http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND119190/index.html
歌詞中で、彼女らは自分たちが‘女子高生’という一種のブランドを纏っていることを自認している。飛びぬけて、可愛い訳ではないけれど、自分の平均以上のルックスを自認している。この世はバラ色。すべて思い通りになるのだと。何かあれば、大人たちが守ってくれる。制服を着ていれば、大人たちは、その若さをちやほやしてくれる。自分を安く売る気はないのだと、強気なメッセージ。
しかし、私には、その裏に、彼女らの自信のなさが、見え隠れしている気がするのだ。
誰でも、年をとるけど、そんなの想像もできない先のこと。10年後なんて、死んでるかもしれない。予想もできない。
そんなことより、今を楽しもう。バラ色の今を。
だって、今なら、みんな自分をちやほやしてくれるから。今なら、ディスカウントせずに、勝負できるから。賞味期限ぎりぎりまで、売り手市場にいたいよ。なんて。
ねえ、売り手市場から買い手市場に移った時、君は君をディスカウントしちゃうの?何も思い通りにならなくなってしまった世界でどう振舞うの?
でも、分かるよ。だって、こんな世界だもん。明日が見えない。かろうじて、今があるこんな世界。
だけど、そんな君だけは救ってあげたいな。生き方に迷う自分を救うように。
なんて。オフィスの片端で思う。