OculusのCEOのBrendan Iribe氏は、今が、Facebookが仮想現実（VR）ヘッドセット、Riftを発表するときである理由を紹介した。2016年2月21日
By Jack Nicas、WSJ
FacebookのCEO、Mark Zuckerberg氏は、新たなコンピューティング・プラットフォームが、10年毎に出現すると述べ、次のプラットフォームは、仮想現実（VR）であると主張した。
（続き）
２）WSJ：OculusのVRヘッドセット、Riftを成功させることを確実にするために、どのように、バランスを取るのですか?
２）Iribe氏：Oculusは、最高の製品を出荷することに焦点を合わせている。
素晴らしい、バージョン１がなければ、バージョン２も、バージョン３も存在しない。
可能性を追求することは、極めて重要である。
VRヘッドセットを装着し、ユーザが、優れたVR経験やAR経験を体験できるようにするために必要な、コンピュータやソフトウェアには、まだ、多くの課題がある。
また、極めてインタラクティブな仮想現実（VR）、3D、360度映像、拡張現実（AR）といった、ゲーム・アプリやコンテンツを作成する技術にも、多くの課題がある。
・新たな世界に賭ける。
仮想現実（VR）と拡張現実（AR）へのベンチャー資金調達金額（Facebookが、Oculusを買収する前の合計は3億1600ドル、投資数５０で、買収した後の合計は11億ドル、投資数91）
左の目盛：投資金額 右の目盛：投資の数
３）WSJ：なぜ、VRヘッドセットの価格を、600ドルと高い設定にしたのですか？
３）Iribe氏：我々は、VRヘッドセット、Riftのプロトタイプを出荷したあと、商用版を出荷する上で、多くの議論があったが、我々の高品質の高い技術は、VRヘッドセット市場において、この価格帯で、他のベンダの製品と、戦うことを可能にすると信じている。
４）WSJ：なぜ、VRヘッドセットの品質のレベルが重要なのですか？
４）Iribe氏：我々は、このVRヘッドセットで、この市場に進出できると信じている。
我々は、より品質レベルを高くし、安全に、安心して利用できる、VRヘッドセットを提供することが、極めて重要だと考えている。
Iribe氏によると、同氏自身は、乗り物酔いに敏感であるが、このVRヘッドセットのプロトタイプを、コンテンツにもよるかも知れないが、長時間使用しても、特に、気分が悪くなったことはなく、快適に、VR経験を体験できたという。
このことは、VRヘッドセットを、より質の高いレベルにすることを促した。
５）WSJ：このVRヘッドセットで、何を変え、どのように価値を付加したのですか？
５）Iribe氏：我々は、極めて高いリフレッシュ率とピクセル密度を持つ、光技術とカスタム・ディスプレイのような、多くの機能を、最初から設計した。
我々は、統合3Dオーディオ、内臓マイクを、このVRヘッドセットに追加した。
ユーザは、このオーディオ機能と、精密で、機械的な調整システムで、離れた場所に居る友だちと、仮想世界で、おしゃべりしながらコンテンツを探索したり、一緒にゲームで遊んだりできるようになる。
このRiftは、2016年に、３つのハイエンドの仮想現実ヘッドセットの最初の製品になる。
我々は、快適なVRヘッドセット用の機械の、ピンポイント、低遅延、360度の位置的な追跡システムを、大幅に改善した。
最終的に、我々は、VRヘッドセット、Riftを、かぶる上で、より快適な使い心地にするために、エルゴノミクスやデザインを改善し、重量を軽くした。
６）WSJ：どのように、VRヘッドセット、Riftに価格を、600ドルに設定したのですか？
６）Iribe氏：現在、この目標は、ユーザ経験の質を最適化することである。
我々は、ユーザに、極めて快適なVR経験を提供し、品質のレベルを設定することを試みている。
ユーザは、VRヘッドセット、Riftを使用して、仮想的な世界で、友だちと会話しながら、コンテンツを楽しむことができ、自分のVR経験を広げることができるだろう。
既に、VRヘッドセット、Riftを、予約注文しているユーザの数は、当初の期待よりも増えてきている。
我々は、Riftの製品寿命の間に、100万台売れれば良いと考えている。
７）WSJ：SonyとHTCは、同様のVRヘッドセットを提供した。
Sonyは、PlayStationを提供し、HTCは、ゲーム会社、Valiveとパートナーを組んだ。
Qculusは、これらのベンダに対抗し、どのように成功するのですか？
７）Iribe氏：我々は、VRヘッドセット市場における、現在の位置づけを、快く感じている。
我々のチームは、Facebookから資金を得て、支援されている。
我々が、考えていることは、同じ仮想的な世界において、複数のアバターや、複数の他のユーザと会話しながら、コンテンツやゲームを楽しむことのできる、SNSサイト的な機能やサービスを提供し、仮想的に、テレポートしたり、旅行したりできるようにすることであった。
このSNSサイトは、Facebookを、パートナーとして持つことにより、強力に支援されるようになる。
８）WSJ：このVRヘッドセットを、どのように、日常的な商品にしていくことを考えているのですか？
８）Iribe氏：初期の世代でも、この品質レベルを提供する、多くの技術は、実際に、信じられ程、高度なものであり、容易に、複製することはできないだろう。
９）WSJ：リサーチャーは、仮想現実が、ユーザの体や心に、影響を及ぼす可能性があることを心配しているが、どのような対策を取っているのですか？
９）Iribe氏：我々は、多くのユーザの、健康や安全に関して研究し、悪影響を及ぼさないように、極めて真剣に考慮している。
最も新たな技術のブレークスルーの歴史を見返せば、このVRヘッドセットに、どのような影響があるかどうかの議論が重要になるだろう。
このVRヘッドセットで、ユーザは、書籍、映画館、コンサート・ホール、ゲームセンター、美術館、旅行、あるいは、社交場などを仮想的に体験できるようになるだろう。
我々は、仮想現実（VR）が、将来的に、あらゆる人たちの、日常において、極めて大きな部分になり、新たな技術に関する自然な関心の一部になると信じている。
