HPのElite X3ファブレットは、スマートフォンにも、デスクトップPCにもなる。 2016年2月21日
By Nathan Olivarez-Giles、WSJ
HPは、アクセサリを使用すると、Windows 10を搭載した、ラップトップPCや、デスクトップPCとして使用できるようになる、ファブレット、Elite X3を発表した。
5.9インチの大きな画面を持つ、Elite X3ファブレットには、PCとして使用できるようにするための、アクセサリが用意されている。
ユーザは、アクセサリを使用して、Elite X3ファブレットに、キーボード、ディスプレイ、マウスなどの周辺機器を接続し、ラップトップPCやデスクトップPCとして利用することができる。
Windows 10を搭載した、MicrosoftのLumia 950とLumia 950 XLに続く、ファブレットである、Elite X3は、スマートフォン的にも、ラップトップPC的にも、デスクトップPC的にも、利用することができる。
MicrosoftのContinuumという、ソフトウェアは、Elite X3ファブレットの利用形態（スマートフォン、ラップトップ、デスクトップ）を認識し、ユーザ・インタフェースを、利用形態に合わせて、自動的に調整する。
HPのPersonal Systems Groupの社長、Ron Coughlin氏によると、スマートフォンにも、ラップトップPCのも、デスクトップPCにもなる、Windowsを搭載した、このようなタイプの、セキュアなデバイスのファミリに、将来を見ているという。
企業も、消費者も、２ndマシンとして利用できる、このようなタイプの、手頃な価格で、セキュアな、パーソナル・デバイスに関心を持つだろう。
・HP Elite X3ファブレットは、5.9インチで、解像度が、2,560×1,440 dpiのLEDディスプレイを持っており、デュアルSIMスロットを装備している。
・HPによると、HP Elite X3ファブレットのデュアル・スピーカは、Bang & Olufsenとのコラボレーションで、作成されたという。
・HP Elite X3ファブレットは、前面に、８メガピクセルのカメラを持ち、背面には、16メガピクセルのカメラを持っている。
・HP Elite X3ファブレットは、USB Type-Cポート経由で、バッテリーをチャージできる。
ユーザは、このUSB Type-Cポートに、デスクトップ・アクセサリを接続し、HP Elite X3ファブレットを、ラップトップPCやデスクトップPCとして使用することもできる。
・HP Elite X3のコアには、2.15GHz Qualcomm Snapdragon 820クアドコア・チップセットと、高速な4GBのRAMが搭載されており、64GBの内部ストレージと、拡張ストレージ用のMicroSDカード・スロットが装備されている（現在、200GBのMicroSDカードの価格は、約90ドルである）。
・HP Mobile Extenderと呼ばれる、Elite X3のラップトップ・アクセサリは、極めて薄いベゼルの12.5インチのディスプレイと、内臓バッテリーを持っており、USB Type-C経由で、HP Elite X3に接続でき、Elite X3を、ラップトップPCとして利用できるようにする。
・HP Desk Dockと呼ばれる、Elite X3のデスクトップ・アクセサリは、最大1080pのモニタを接続するための、ディスプレイ・ポート、Ethernetポート、２つのUSB-Aポート、および、１つのUSB-Cポートを持っており、既存のモニタ、マウス、および、キーボードを、HP Elite X3に接続でき、Elite X3を、デスクトップPCとして利用できるようにする。
スマートフォン、ラップトップPC、および、デスクトップPCとして使用できるという、HP Elite X3の特徴は、ユーザにとって、魅力であるが、さまざまな周辺機器を接続でき、価格や性能や、利用できるアプリの使い勝手などを含み、どれぐらい、実用的に利用できるかにより、スティック・タイプのPCのように、あまり普及しないか、市場に受け入れられるか否かは、企業やユーザの評価にかかっている。
・HPは、CES 2015で、Pavilion Miniと呼ばれる、ポケット・サイズのボックス型のデスクトップPCを発表している。
数年前、消費者には、スリムなデスクトップPCに、人気があったが、最近、消費者の娯楽向けに、スマートTV、Rokuスタイルのセットトップ・ボックス、あるいは、ゲーム機などの人気が上がってきた。
HPは、ポケット・サイズのデスクトップPCにも、リビング・ルームやオフィスなどで使用する、デスクトップPCとして、まだ市場性があると感じている。
HP Pavilion 300-020 Miniは、IntelのCeleron、または、Pentiumプロセッサを搭載しているが、より高速なIntel Core iシリーズのプロセッサも構成できる。
・ポケット・サイズのボックス型のデスクトップPCには、ASUS VivoMini UN42やASUS VivoMini UN62もある。
・スティック・タイプのPCは、組み込みPCとして、POS端末、キオスク端末、図書館端末、あるいは、インタラクティブな広告や案内板などに利用できるが、どの程度、普及しているかは、不明である。
WSJ Personal Techのコラムニスト、Joanna Stern氏によると、Continuumソフトウェアを搭載した、最初のスマートフォンである、MicrosoftのLumia 950は、未完成な製品のように感じたといい、このようなスマートフォンを、600ドルで買うことを、消費者に推奨できないという。
HPは、Elite X3ファブレットの価格と、拡張アクセサリの価格を、まだ、明確にしていないが、HPのMichael Park副社長によると、Elite X3ファブレットの価格は、最高級のスマートフォンと同じぐらいの価格だという。
HPのMichael Park副社長は、HP Elite X3ファブレットを、2016年9月ぐらいに出荷したいと述べた。
