14日、WHO(世界保健機関)は、タイ王国でのジカ熱感染者が確認されたことを発表しました。これで、ジカ熱の流行および、ジカ熱の感染が確認された患者が存在する国や地域は、34となります。
ジカ熱とは、アカゲザルから発見されたウイルスで、日本でも問題となったデング熱ウイルスの近縁種のウイルスです。
ヒトスジシマカや、ネッタイシマカといった、日本をふくめ世界各地で見られる蚊(やぶ蚊)によって媒介されます。
ジカウイルスに感染した場合、発疹や発熱、下痢などの症状が現れるだけでなく、妊娠中の女性が感染すると、小頭症の新生児が生まれるリスクがあることがわかっています。
また、妊娠中の女性が感染した場合、小頭症(体型に比べて、頭蓋骨が小さく、脳機能が正常に発育しない可能性がある)に罹患する可能性があることがわかっています。
また、手足に力が入らなくなるギラン・バレー症候群という難病を発症するケースが確認されており、感染流行の当初より、深刻な扱いがなされるように動きが変わってきたように見えます。
WHOがまとめたデータによると、ブラジルやコロンビアを中心とした中南米、カリブ海周辺の国、サモアやトンガなどの太平洋の国、アジアではタイ王国、モルディブでの流行が確認されています。
ジカ熱の感染は、ヒトスジシマカなどの日本にも生息するやぶ蚊によって媒介されます。そのため、日本では届出が必要な第4類感染症に指定される予定です。現時点では、できるだけ蚊に刺されないように衣類や、防虫スプレーで予防するのが最大の策といえます。
期待されるワクチンですが、WHOは、ジカウイルスワクチンの開発は、2017年の夏以降を実現の目安と発言しています。
現在、感染流行が起きている地域では、殺虫剤を噴霧するなどしたりといった、蚊を駆除するなどの処置を行うのが適切のようですね。
※写真はイメージ PHOTO AC http://www.photo-ac.com/main/detail/16833?title=%E8%9A%8A%EF%BC%94 より