さて、今回は米軍の”爆発事故”で注目された相模原の名店『自由軒』のチャーハンに迫ってみましょう。
『自由軒』と言えば横浜では”極一部のマニア”に有名な中華料理の名店です。
中華料理と言っても、どちらかと言えば”大衆中華料理”な感じでして、どれも庶民に馴染みのあるメニューばかりなのが逆に嬉しいですね。
本格的な中華料理も美味しいのですが、普段から食べたい中華料理は、もっと平凡なメニューを食べたい筆者です。
『チャーハン大盛り』(800円)を食す!
そして『自由軒』と言えば、天津丼とチャーハンのコラボレーション『天津チャーハン』や、ボリューム満点の『しいたけラーメン』などが有名ですが、やはり大衆中華料理の花形と言えばチャーハンこそ至高かと存じます。
と、言う訳で今回は”カジュアルなのにフォーマル”な炒飯を食べてみました。
とにかく『自由軒』はボリュームに定評がある店なので、これは筆者的にも楽しみであります。
嵐の前の静けさ…
『相模総合補給廠』の爆発事故のせいとは思いませんが、いつもより微妙に静かなスタートの『自由軒』で御座います。
小雨が降り続き天候も悪い為か、珍しく先客は居ません。
なので、筆者の『チャーハン大盛り』と店主のタイマン勝負です。
さて、どのくらいの時間で『チャーハン大盛り』は提供されるのでしょうか?
静かな店内に響く力強い中華鍋の音
大きな炊飯ジャーから皿に御飯を大量に盛り、厨房に戻る店主。その動きに無駄は一切ありません。
暇な時は、のんびり仕事をする”二流な店”とは格が違います。例え客が一人でも全力投球です。
筆者のポジションから厨房を見る事は出来ませんが、一時期は本場の中華料理店に入り浸っていたので”音”だけで何をしているのかは分かります。
油を馴らして捨てる甲高い音、卵を投入して撹拌する音、御飯を入れて手早く返し、ガコンガコンと鍋をあおります。
中華鍋と”お玉”の発する音が途絶えた瞬間、塩、コショウ、化学調味料、を入れたのが分かります。
再び店内に響く中華鍋の豪快な音、それに混ざるリズミカルな”お玉”のサウンドは、さながらラップミュージックを彷彿させます。
二度に渡る”ジャッ!”と言う音は、液体調味料の音でしょうか? 酒と醤油と思われます。
静かな店内に響く鍋の音と、弾ける米や調味料の音…
これは、まさにストリート対決”フリースタイルラップ”によるバトル誘発です!
結果、わずか180秒フラットで筆者の元に『チャーハン大盛り』が届けられました。恐るべきスピードです。
まあ、チャーシューやネギなどはカットされているので、このくらいの時間は不可能ではありませんが、やはりプロの仕事は違いますね。
まさに一鍋入魂! 圧倒的じゃないか!!
筆者の前に仁王立ちする『自由軒』の『チャーハン大盛り』は、まさにストリートキングの風格です。
「ここからがマイターン!」
恐ろしいほどの熱気と湯気を放出する『チャーハン大盛り』を、食べたい衝動に駆られますが、そこはプロなので冷静に写真撮影です。
どんだけ熱くても相手のペースに動揺しない平常心… これがフリースタイルラップにおける”MCバトル”の鉄則です。
『自由軒』は具が多い件の是非
とにかく『天津チャーハン』にせよ『キムチチャーハン』にせよ具が多いです。
今回の『チャーハン大盛り』も具が多いです。スタンダードのチャーハンでこれだけ具が多いのに、なぜかメニューに
『五目チャーハン』(800円)
があるのは不思議ですね。これより具が多いって一体…
特筆すべきは”刻まれたチャーシュー”の美味しさですね。肉が少ない残念なチャーハンとは違い、一口ごと確実にチャーシューを味わえます。
むしろ、チャーシューを避けて食べるの無理でしょう。
これぞ大衆中華料理の醍醐味! お上品なチャーハンよりも、コッチが筆者の好みです。
味付けもパンチが効いてる『自由軒』
そして、逆に今時珍しいくらいの”化学調味料”と言うか”旨み調味料”がキテますね。
「塩1に対して旨み調味料1が黄金比である」
中華料理を作る時は、大体こんな比率でオッケーです。むしろ”旨み調味料”は2倍でも良いくらいです。
さらに多めの胡椒。これでパンチの効いた昔ながらのチャーハンになります。
写真を見ると『自由軒』は黒胡椒でしょうか?
まさにラップミュージックのように”アグレッシブ”なチャーハンに仕上がっています。
ほどよいパラパラ感が心地よい
『自由軒』のチャーハンは、どちらかと言うとパラパラ感は低めです。
しかし、この炒め加減こそチャーハンにおけるベストバランスと言えるでしょう。御飯の美味しさを残しつつ、炒め料理としての香ばしさを両立させた一品です。
この崩れそうで崩れない”チャーハンの山”が、この『自由軒』のレベルを物語っています。
箸休めはキムチ&スープ
さすがに美味しいチャーハンと言えども、かなりの大盛りなので味の変化は欲しいですね。なにせ『自由軒』の大盛りは、普通に二倍のボリュームなので手強いです。
しかし!
そこは流石の『自由軒』でして、名物のキムチとスープが良い仕事をしてくれます。
最後はスープチャーハン風で締める!
そして筆者は最後にチョイとだけ残し、昔流行った”スープチャーハン”を再現します。
まあ、あまりスープチャーハンは好きじゃないのですが、最後の一口でスープに合わせるのは”お茶漬け”みたいな感じで嫌いじゃありません。
あまり大量にやると見苦しいので、ほんの一口分だけ楽しむのが紳士です。
『チャーハン大盛り』 総評
今回は先客が居なかったので、予期せぬラップバトルが誘発しましたが、筆者が食べていると数人が入って来たので緊張感は和らぎました。
しかし、相変わらず『自由軒』のチャーハンはブレないですね。
”リーズナブルな価格、ボリューム、具の多さ、味付け”これら全てが、ほぼ満点と言っても過言ではありません。
今、相模原で一番美味しいチャーハンは『自由軒』で間違いないと思います。
それでは、是非みなさんも『自由軒』の美味しいチャーハンを食べに来て下さい。横浜で名店と言われた『自由軒』そのままの味を、相模原で味わえるチャンスですよ。
『自由軒』
営業時間 謎
不定休