国内では、“少子高齢化”と、それに伴い“空き家”や“空き地”がふえていることなども問題になっているが、香川県観音寺市では、そんな“空き家”を楽しんでしまおうというツアーを今年も企画している。
2014年に続き、NPO法人 スローシティプロジェクトの主催で今年も開催される『かんおんじ空き家めぐりツアー』は、「田舎暮らしに興味のある方や、空き家を使った町おこしに興味がある方々に、空き家物件の見学ツアーを通じて、“かんおんじの町”の魅力や人の温かさを体験してもらい、移住や町おこしのきっかけへつなげる」ことを目指して開催されるもの。
同ツアーでは、「観音寺市内にある空き家物件から魅力的な物件」を見学するだけでなく、地元食材を使った昼食が楽しめるほか、2014年のツアーをきっかけに移住した家族がセルフリノベーションした現場の見学も盛り込まれている。
香川県といえば、2011年には「うどん県として改名(架空の設定)」したり、2014年には特設サイト『新・時間旅行物語~恋するうどん県~』を開設するなど、その迷走ぶりと遊び心になにかと注目が集まる県。
そんなノリが県全体へ波及しているのかはわからないが、どちらかといえばネガティブなイメージを持たれることの多い“空き家”の見学をツアーにしてしまおうとは、中々面白い。
他の自治体でも同様の試みを行っているところは多く、実際にツアーから移住へつながった実績があるところもあることを考えれば、今現在、“空き家”や“空き地”問題に頭を抱えて手をこまねいているだけ、という自治体でも試してみる価値はあるだろう。
もしかしたら、これからは地方での“空き家”や“空き地”を楽しむツアーが一つのトレンドになるかもしれない。
『かんおんじ空き家めぐりツアー』は2015年3月21日(土)開催。参加費は昼食代込みで1,000円となっており、事前申込みが必要となっている。
■参照■
・NPO法人スローシティプロジェクト空き家バンク/かんおんじ空き家めぐりツアー
http://www.slowcity.jp/life/kanonjilife.htm