ちょっと早いお花見 ~東京都江戸川区平井~

  by 古川 智規  Tags :  

3月がスタートしたばかりで気が早いかもしれないが、お花見のシーズンだ。さすがにソメイヨシノには早いが、十分に花見ができる場所はある。そんな場所を訪ねた。

交通は都営新宿線東大島駅もしくはJR総武線各駅停車で平井駅から都営バスだ。著者は東大島駅から向かった。

東大島駅は旧中川の上にホームがあり橋のようになっている。この川が江戸川区と江東区の区界になっているので、新宿方面の大島口へ出れば江東区、反対側の小松川口へ出れば江戸川区という変わった構造になっている。都営バス乗り場は両方の出口にあるが、今回の目的地は江戸川区側、つまり小松川口の改札に出る。

小松川口へ出て線路沿いに歩けばすぐに中川の堤防に出る。ここは小松川千本桜で有名な花見の名所だが、今の時期はまだ何も咲いていないので都営バス乗り場へ向かう。

平井駅行となっているが、これから乗車する平28系統は、JR平井駅を経由してここに戻ってくる循環路線だ。

それほど本数は多くないので、あらかじめダイヤを確認しておくと安心だ。

平28系統のバスがやってきた。ここが始発で運賃は均一210円の前払いだがIC乗車券だと206円だ。

途中、JR平井駅を経由する。平井駅から向かう場合は北口、南口のどちらに出てもよい。どちら側のバス停にも停車するので心配は無用だ。

平井駅を出て数分後、東大島駅前からだと17分ほどの”平井都営アパート前”で下車。

循環路線なので、反対向きのバスはない。帰りのバスは降りた停留所から東大島駅前行に乗車することになる。JR平井駅に戻る場合は徒歩の方がいいだろう。帰りのダイヤもチェックしておくとよい。

バス停の向かいに平井三丁目公園につながる遊歩道が見える。この奥の都営住宅の裏が目的地である旧中川の堤防だ。公園の中を進んで都営住宅のわきにある土手に抜ける通路を進む。

土手へ出ると大きな看板が目に付くが、これは江戸川区が総武線の電車から見えるように設置したと思われる。川の対岸は江東区だ。少しわき道にそれるが、総武線の駅は錦糸町から墨田区、亀戸が江東区、平井が江戸川区、新小岩が葛飾区、そして次の小岩がまた江戸川区となり、以降は千葉県だ。そして面白いことに江戸川区役所の最寄り駅は葛飾区にある新小岩駅なのだ。

今回の目的はカワヅザクラ。早咲きの自然交配種で1か月ほどの開花時期があるという。

すでに7分咲きといったところだろうか。美しく咲いている桜をこの時期に見ることができるのは、気分のいいものである。

ソメイヨシノの開花までは十分に堪能できそうなので、満開になるまでの変化を楽しむこともできる。

色はソメイヨシノよりも若干濃いピンク色で見た目のインパクトも強い。

3月になったばかりとは思えない見事な咲きようだ。

総武線の橋りょうがの目の前に位置するので、電車やその向こうにある、とうきょうスカイツリーを背景に写真撮影に勤しむ人が何人もいたのは驚いた。もしかしたら有名な撮影スポットなのかもしれない。

上手く撮れば絵葉書になりそうなアングルも狙えるだろう。

 

土手の下に降りればベンチもあり、川面に映るスカイツリーを眺めながら桜を堪能するのもいいだろう。なお付近にはコンビニ等はないので、必要があれば駅で買い求めてから行くといいだろう。ゴミは各自で持ち帰ることもお忘れなく。オオオカザクラも開花が始まっているので間もなく見ごろになるという。ソメイヨシノの開花前に一足早いお花見はいかがだろうか。

開花状況はえどがわ環境財団のホームページで公開している。

 

※写真はすべて著者が撮影したもの

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

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