インパクト大のアメリカ人芸人・厚切りジェイソンが強すぎる

2014年末あたりからじわじわと話題に上り始め、2015年のR-1ぐらんぷりで確実に旋風を起こした外国人、番組をご覧になった方には気になっている方も多いのではないでしょうか。

彗星のごとく現れた異国のピン芸人・厚切りジェイソン。

誰!?この外国人!?めっちゃキレてんじゃん!!

と思った方も少なくないと思います。

来日してから頑張って日本語を覚えている外国人が、漢字について「オカシイダロ!!?」とキレながらその構造の矛盾にツッコんでいくスタイルで、強烈なインパクトを残しました。

まずハーフとか長く日本に住んでる外国人とかではなく、本当にアメリカから来日間もない外国の方が芸人として世に出ているという衝撃、また生粋の外国人が「憂鬱」と書けてしまう衝撃など、枚挙にいとまがないほど異色も異色なのです。

実はこの厚切りジェイソンさんはまだ芸歴5ヶ月・そして何より現在もIT企業の役員としてバリバリ働いているというから驚きです。朝に会社で会議を済ませてから劇場に向かってネタ出番ということも多いんだとか。
いわゆるエリート中のエリートなわけです。

ここまでは、ネットで調べても出てくる情報なんですが、この芸人さんのすごいところは経歴だけではありません。それは、

厚切りジェイソンはネタ中ビジネスカタコト使ってんじゃないか疑惑

ネタを見るとわかるように、ネタ中は「あら日本語お上手ね」程度のカタコトで繰り広げられています。そのニュアンスで「オカシイダローーー!!!?」とキレているから私たち日本人は面白いわけですね。
では、ジェイソンさんは普段からあれくらいのカタコトで話されるのかと思うところですが、R-1ぐらんぷり以降ちょこちょこバラエティでお見かけする機会があるので見てみると、そのときはまぁ流暢な美しい日本語を話されています。

何と言うか、日本人がよくやる空気読みながら問いかけるみたいなニュアンスまで見事に会得されています。素晴らしく日本語のうまい方なのです。

そこで、上記の疑惑にたどりつくわけですね。

この疑惑が本当だとして話をすると、厚切りジェイソンさんの何がすごいかって、まず日本人が外国人のカタコトを聞くと何だか面白いと感じる感覚を、外国人である当事者が理解しているということです。
こういうのって、たどたどしさみたいなちょっとしたズレ程度の感覚でわかることだから、外国の方が理解されるのは難しいんじゃないでしょうか。それを完全に理解した上でネタにされているということになります。

これ、すごいことですよ。
来日して数年の外国の方は、こういう日本語と日本人が持つニュアンスまでなかなか理解されにくいのではないかと思います。厚切りジェイソンさんは、ただ単に日本語を覚えただけではなく、日本語のニュアンスや日本人が持つ外国人への感覚まで理解し、そのズレをあえて出すためにネタ中だけカタコトを強調しているのではないかということです。

だとしたら、かなり頭のキレる賢い方です。さすがはエリートです。エリートなのに面白いとか最高じゃないですか。何なんですか。

厚切りジェイソンさんが確実にここ数ヵ月で爪跡を残し続けているのは、R-1ぐらんぷりに出場していた芸人さんの多くが彼を脅威に感じていたことからもうかがえます。
脅威に感じていたと同時に、惜しみないリスペクトを送っている芸人さんが多いことも確かです。

それが非常によくわかるこちらの動画を最後に貼っておきます。

これはこれで面白いです。
これはパクリではなく間違いなくリスペクトだと解釈せざるを得ないですね。
リスペクトからのアメリカ人×サイヤ人のコラボです。

※画像はワタナベエンターテイメント公式ページより

お笑いや音楽、サブカル、その他バラエティ番組などを中心に書いていきます。

ウェブサイト: http://nanasakucm.blog.fc2.com/

Twitter: enushige