ニューヨークファッションウイークは世界が注目するスタイリッシュなファッションショーで、極寒のニューヨークで2月12日から開催されている。朝のニュース番組では特集が組まれ出展作品を紹介したり、またショーの写真を画面に映し解説などを入れたりしている。元々はアメリカ人デザイナーの作品をリッチな富裕層に紹介するものだった。
TADASHI SHOJIは名前の通り日本人デザイナーである。ファッション業界ではもう十分に知られており、氏の作品は高級デパートで取り扱われている。デザイナーとして特に注目を集めたのは2011年のアカデミー賞で、助演女優賞を受賞したオクタヴィア・スペンサーがエレガントなドレスを身にまとっていたことだろう。レッドカーペットで大勢のカメラマンに写真を撮られ、ファッションレポーターからインタビューをされ『誰のドレスを着ていますか?』とお決まりの質問をされる。その時、日本人デザイナーの名前が口にされた「TADASHI SHOJI!」
TADASHI SHOJIのドレスはそれ以降ハリウッドの女優たちに着られるようになった。女優が着ることは宣伝効果抜群で同時に各種の雑誌に取り扱われる。芸能誌のピープルマガジンや、映画雑誌のエンターテイメント、その他ファッション誌や、一般週刊誌などなど、派生効果が絶大だ。
また、ファッションメディアでのTADASHI SHOJIのショーの感想は「エレガント」「昔のハリウッド」「ビューティフル」と賞賛の嵐である。良質のファッションウェブのStyleListは”TADASHI SHOJIのエレガントでロマンティックな2015-秋ファッション”の見出しに
TADASHI SHOJIの最新のコレクションを見て、ただ一つだけ思いを伝えるとしたら、ウィリアム・シェークスピアの『ロミオとジュリエット』の世界にフィットするドレスにパーフェクトであること。秋と冬の宝石をまとうように、SHOJIのコレクションはロマンスの凝縮であった。
と紹介されている。アメリカのファッションはヨーロッパと比べエレガントさに欠ける印象はあったが、TADASHI SHOJIによりOld Hollywoodの優雅さや、美しさや、品位を取り戻しているとしたら、それは日本人デザイナーによる新しいアメリカンスタイルになっているかもしれない。
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