秋と言えば「食欲の秋」と言う事で、今回もドーンと景気のいい丼を紹介してみましょう。そうです、丼と言えば『豊野丼』ですね。あのCKBのギターリスト『小野瀬』氏に
「東の横綱、豊野丼」
と言わせるほどの店で御座います。ちなみに『小野瀬』氏は「丼」にかけては、おそらく芸能界で右に出る者はいないと思われ、特に「天丼」に対しては並々ならぬ情熱を持った人なのです。
そして今回、御紹介する『豊野丼』の天丼はズバリ!
「鯨天丼」
となります。レギュラーメニューのように常に提供される訳ではありませんが、仕入れ次第で希に出てくるメニューでして「鯨天丼」を食べようと思ったら、それなりの頻度で通わなければならない幻のメニューと言っても過言ではありません。
まあ、鯨の場合だと季節は関係ないので「銀宝天丼」よりは遭遇率も高めですが。
そして基本的に「デカ盛り」とタイトルに入っているので、今回も「鯨天丼 大盛り」(1000円+大盛り50円)となります。一応、断っておきますが『豊野丼』は普通がすでに他店の大盛り相当なので、あまり食べられないと思ったら
「ご飯少な目でお願いします」
とオーダーするのが作法かと存じます。とにかく初回から「大盛り」とかオーダーした挙げ句、残してしまうと言う愚行だけは回避して頂きたいものです。
ややクセのある大将と、なにげに「盛りの達人」であるトモさんの会話は今日も平常運行。『豊野丼』は今日も平和です。
そんな「豊野丼劇場」に気を取られる事もなく、何気に「鯨天丼」の作り方をガン見する筆者。オープンキッチンなので調理行程も見られるのが良いですね。
ほほう。
ネギとニンニクを素揚げしますか。
これは…期待大ですね。
無論、超人気店である『豊野丼』はコアタイムだと常に満席なので、他のオーダーも同時進行で調理します。なので「ネギとニンニクを素揚げする」となると、他の揚げ物と同時進行は出来ない(天ぷら鍋の中で散らばる為)ので、ちょいちょい面倒なはず。
なのに、あえてメニューに乗っけてくるのですから、おそらく大将は「鯨肉」に対して、かなりのパッションがあると思われます。
そして「鯨天丼」の降臨!
通常の天丼とは違い「鯨の天ぷら」の方は別皿でネギとニンニクが乗った状態で提供されます。その上には特製のタレ(醤油強め)が、かけられています。
丼の方に注目してみましょう。流石は『豊野丼』の盛りですね。大盛りにされた御飯に負けないボリュームの天麩羅が乗っていて、これだけでも普通に一品の丼として通用しそうです。
そして実食!
まず御飯をバランス良く食べ進む為に、丼の面積の占める割合の大きい野菜から攻めましょう。『豊野丼』の場合だと「茄子の天麩羅」がソレに該当しますね。基本的に「かぼちゃ、茄子、その他の野菜」でスタックされるので、必然的に食べる順番も決まってきます。
そしてメインの鯨の天麩羅を食す!
むむ!
これは今までに食べた、どの鯨肉よりも軟らかく仕上がっているのではないでしょうか?
最初は「鯨肉なのに切り分けてないけど大丈夫なのか?」と思っていましたが、タレに漬けられて柔らかくなっているので、その心配は無用でした。
若干、『豊野丼』と言うと盛りとか大将のキャラが注目されがちですが、ここら辺の細かい仕事と、常に新鮮なタネ(具材)を仕入れるコダワリがバックボーンとしてあるからこそ、多くの常連が通う名店になったのかもしれません。
注目すべきは「鯨肉の柔らかさ」だけではありません。そのトッピングされた「ネギ&ガーリック」がポイントです。ちょいちょい芸の細かい大将ですが、鯨肉にニンニクと言う定番を、天丼屋ならではの「素揚げ」で出してくる辺りが流石です。
いや~
これは美味いとしか言いようがありませんね。
ただ普通に「鯨の天丼」かと思っていたら、いろいろな意味で衝撃を受けました。「にんにく」の素揚げが凄く合う絶妙な一品です。
とにかく「鯨」を食べていた世代はもちろん、あまり鯨肉に馴染みがない若い世代の人達にも食べて欲しい丼です。日本の文化である「鯨」の美味しさを、改めて実感出来る筆者イチオシの天丼です。
みなさんも『豊野丼』で「鯨天丼」を見かけたら、是非とも一度は食べてみて下さい。
『豊野丼』 神奈川県 横浜市南区 真金町2-18 「よこはまばし」交差点の近く
営業時間 11:00~15:00 17:00~21:00
定休日 日曜日