みなさんこんにちは、今日は秋晴れのいいお天気です。食欲の秋におすすめの本第3弾は、焼き立てのパンと入れたてのコーヒーの香りが本のなかから漂ってきそうな、三島有紀子さんの『しあわせのパン』(ポプラ文庫)です。
北海道の月浦にあるカフェマーニを、失恋をした女性、母親が出ていったあと父親を避ける少女、生きる希望を失った老夫婦が訪れます。マーニを経営する水縞夫婦が作るパンと手料理、コーヒーを味わうことで、心が癒され、再生する物語です。
水縞くんが、食べる人のために心をこめて焼くパン。パンを分け合って食べるように、嬉しいことも悲しいことも誰かと分かち合えることが大切だなと思います。水縞くんが焼くクグロフやカンパーニュは味を想像するだけでヨダレが出そうです。
『しあわせのパン』は、おいしいパンとコーヒーとともに、ひとりでは味わえない誰かと過ごす幸せを書いた本です。2012年に映画化された作品のノベライズ本です。
『しあわせのパン』
作者:三島有紀子
出版社:ポプラ文庫
2011年12月5日初版