みなさんこんばんは、今日はお天気もよく暑い一日でした。食欲の秋におすすめの本第二弾は、パン屋と洋菓子店が多い街を舞台にした、瀧羽(たきば)麻子さんの『うさぎパン』(幻冬舎文庫)です。
『うさぎパン』は継母と暮らす高校生の優子が主人公です。優子は、同級生の富田くんとパン屋さん巡りをしたり、家庭教師の美和ちゃんに、親には内緒の話をする普通の女子高生。そんな優子の前に思いがけない人物が現れます。
母の娘に対する思いや、優子と富田くんの恋。美和ちゃんと彼氏の村上さんとのダブルデートや友達の早紀とのガールズトーク。高校生の日常と周囲の人を大切に思う気持ちが書かれています。
パンの焼ける香りっていい匂いですよね。パン屋さんの前を通ると幸せな気持ちになります。この本の舞台になってる、パン屋と洋菓子店が多い街ということは、街全体がパンのいい香りであふれているのかなと思いました。本を読みながら、優子が作るパンも、富田くんのお父さんのお店のパンも、おいしそうで食べたくなりました。
『うさぎパン』は、2007年第2回ダヴィンチ文学賞(現ダヴィンチ「本の物語」大賞)大賞受賞作品です。2007年にメディアファクトリーより刊行されました。幻冬舎文庫版には、書き下ろし短編の『はちみつ』も収められています。
『うさぎパン』
作者:瀧羽麻子
出版社:幻冬舎文庫
平成23年2月10日初版発行