首都圏で電車通勤していると、最近頻繁に人身事故に遭う。その瞬間を捉えた動画が『YouTube』にアップされ、議論を呼んでいる。
京急線横浜駅で発生した人身事故 – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=_pYzIrMO4AY [リンク]
電車に男性が激突。窓ガラスは大破。子供の悲鳴も
この事故が起こったのは日曜日の夕刻だった。2014年5月25日16時35分頃、休日のお出掛け帰りの家族連れでごった返す京急線横浜駅。停車間際に人身事故が発生。この事故の影響により運行が大幅に乱れた。
電車は三崎口駅行きの快速特急と思われる。(http://matome.naver.jp/odai/2140100426492846401 より)
『YouTube』にアップされた動画の58秒ごろ、ホーム端に立っていた帽子をかぶった年配の男性と思しき方が電車に飛び込むような形で接触、その衝撃で電車の前面ガラスが割れて大きなヒビが入り、電車は回送電車になってしまった。女の子と思われる「キャー!!」という悲鳴があがっている。
動画を見た人からは、
「ほんとに運転士、車掌をはじめとした乗務員や駅員、遺体処理や現場検証を行うレスキュー隊、救急隊、警察、車両点検をする技術者の方々、また当日その路線を使おうとした乗客達などいろんな方々に迷惑かけてるんだからやめてほしいな?」
「初めまして。これは危ないですなぁ!運転士さんもあなたもびっくりしたでしょう!」
「運転手さん冷静だね」
等の声が上がった。
「映像見ると、くだり電車ですけど、ラッシュ時だと、東京方面から横浜で降りる人と、横浜から乗って三浦半島方面に帰る人で一杯なんですよね。降りる人と、乗る人の整理ができない状態になってしまうから、ものすごく危ない。この駅はホームドアがないんですよ。いつか事故が起こると思っていました。なんにせよ、事故にあわれた方の回復を祈りたいです」(横浜駅に詳しいライターの松沢直樹氏)
横浜駅で多い人身事故。神奈川県の自殺者数は今年に入り全国1位。
人身事故を精力的に取材している「回答する記者団」の佐藤裕一氏によると、人身事故は特にJR横浜駅で多く、近年急増傾向にあるという。年間600人以上が亡くなっており、毎日1人が亡くなっている計算だ。(http://biz-journal.jp/2013/12/post_3598_2.html)
ただし、京急線は人身事故の少ない路線で、本川裕氏(立教大兼任講師)の統計(http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/6851.html)によると、路線全体で年平均5件である。中央線(年平均34件)、山手線(同25件)に比べると非常に少ないのだ。
事故を起こした方が、ホームの端によろけていってぶつかってしまったのか、飛び込み自殺であるかは映像からは判別しがたい。高齢者の過失による事故も、飛び込み自殺も増えている。ただ、横浜駅のある神奈川県は、内閣府の統計によると今年に入って自殺者数が累計で470人(http://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/jisatsu/H26_tukibetujisatushasuu_zanteichi.pdf)と、全国1位のワースト記録を持つ。
いずれにせよ、人身事故は被害に会われた方、その家族、そして他の乗客、鉄道会社全てに被害を及ぼす。ホームドア等の設置を含め、社会全体で取り組まなければいけない問題であろう。
(画像は「京急線横浜駅で発生した人身事故」https://www.youtube.com/watch?v=_pYzIrMO4AY より)